働くクルマの代表といえば、トヨタ ハイエースです。最近ではキャンピングカーのベース車両としても注目を集め、中古車市場でも大人気。数多く流通しているハイエースの中古車ですが、どんな点に注意して購入するべきなのでしょうか。素人でも分かるチェックポイントを、プロに伝授してもらいました。

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200系ハイエースの中古車を購入するポイントとは?大阪FEEL本店に聞いてみた

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今回、Motorz編集部ヤマトが訪れたのは、大阪にあるFEEL本店です。

このお店は、トヨタ ハイエースと日産 キャラバンを専門に、新車・中古車の販売やカスタムを行っています。

中古のハイエースは、営業車や作業車として酷使されている場合が多く、中古車を見極めるポイントが通常の乗用車とは異なります。

中古車市場での流通量は非常に多い車種ではありますが、さまざまな用途で使われるモデルでもあるため、選ぶ際は細部までチェックしなければなりません。

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そんな、中古ハイエースを選ぶ際に注意すべき点を、ハイエース販売のプロである同店スタッフのショウジさんに聞いてみました。

200系ハイエースの買うべき型式は

教材車は、FEELで中古販売されてる平成29年式 ハイエース 4型の2000ccガソリン2WD車です。

ハイエースは1967年から現在まで販売されているロングセラーモデルですが、今の中古車の主流は現行型である200系です。

といっても200系は2004年の発売から現在まで改良を重ね、1型から6型まで販売されており、この中で中古車市場で出回っているのは平成19年から30年にかけて生産された2型から4型までが主流。

新しいモデルになればなるほど高性能になっているためおススメですが、価格は高額になってきます。

安く購入するなら2型や3型がお手頃で、このあたりだと100万円以下で売られているもの多々あります。

10年落ち、走行距離10万キロでもまだまだ乗れる頑丈さがハイエースのウリではありますが、仕事で使われていたクルマなどは車両の痛みが気になります。

修復を見分ける方法は?200系ハイエース外装の注意点

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まず、前ユーザーが使用していた当時のキズや補修跡を確認します。

修復歴なしで見た目がきれいでも、実は大きなダメージを受けており、板金による修復がおこなわれていることも!

ボディ面の外装補修または板金をした場合、斜め45度付近から眺めると波上の塗装跡が映ることがあるので要チェック。

確認するときは、よく晴れた日や室内であれば光を当ててみると判断しやすいです。

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汚れや傷をどう捉える?200系ハイエース内装の注意点

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建築関係や業務用として使用されていた場合、資材などをラゲッジスペースに置いて保管したことによるラゲッジスペース内側の痛みも気になるところ。

特にサイドパネルやフロアカーペット、天張りあたりに傷や汚れが発生しやすいので、チェックしてください。

より綺麗に乗りたいのであれば、購入時に傷んだ場所をリペアしてもらえるか、または現状渡しなのか確認しましょう。

また、見た目がキレイでも、隠れた部分に注意してください。

内張りをはがしてみると、密かなダメージが隠れていませんか?ほこりが内張りの中に溜まっているケースや、汚れに隠れて錆びが広がっている場合もあり得ます。

逆に、そういった部分がしっかりと清掃されていれば、大事に乗られていた証です。

外装に修復歴等がある場合は、そこから内側まで錆が広がることがあるため、修復車は内装にも注意しなければなりません。

内張り剥がして要確認!200系ハイエースのボディ歪みを確認

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SNSで中古ハイエース購入者の投稿を見ると「修復歴なしと言われた車両が、実際は修復されていた」という書き込みを見ることも珍しくありません。

ハイエースはボディ後部がやや柔らかく設計されているので、後ろから追突されると、トランクフロアやバックパネルといった部分が凹みやすくなっています。

確認する方法は、縁のパネル下ラバーを外して縁のゴムを取り、錆や歪みがないかをチェックしてください。

パネルは、工具が無くても簡単に取り外せるため、いつでも簡単にチェックすることが可能です。

パネル下の錆や腐食がひどかったりウォールの歪みがある場合は、追突されたあとに修理されたケースが考えられるため、注意深くチェックしましょう。

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ハンドルに注意!200系ハイエースのメーター改ざん車見分け方

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ハイエースの中古車には『メーター改ざん車』や『走行距離不明車』が、乗用車に比べて目立ちます。

商用車として使用されると、乗る頻度も高まるため、いくら頑丈にできているとはいえ、故障はします。

メーター故障となれば、メーターごとのアッセンブル交換になるため、走行距離不明またはメーター交換車になりますが、故意的に走行距離を偽って価値を上げる悪質な業者なども存在します。

メーター改ざん車ではないかを見極めるポイントは、運転席や助手席の状態です。

低走行距離なのにハンドルのハゲ、シートのたわみ、汚れなどがひどい場合は疑うべき。

ハイエースが商用車として使われていれば、ドライバーがよく触れたり座る部分に汗が付着し、劣化を早めます。

とくにステアリングの握られる部分は表面が剥げやすく、7~10万キロではほぼ剥げていると言ってもいいでしょう。

低走行にも関わらず、ハンドルやシートにかなりの使用感がある場合は、メーター改ざん車であることを疑うべきです。

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意外に見落としがち!足回りの注意点とは

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200系ハイエースはカスタムベース車としても人気が高いため、中古車市場においてカスタム車も目立ちます。

特にホイールや足回りは200系ハイエースの定番カスタムなため、ローダウンセッティングが施されていることもしばしば。

ローダウンされている場合は、車高調だけでなく周辺にも強化パーツを取り付けるほうがより良いカスタムとなるため、カスタム車は車高調だけでなく、それにあった交換パーツが取り付けられているが重要となります。

それが強化ゴムブッシュだったりフロント、リア、リバウンドストップラバーといったパーツで、まずはそれらの強化パーツに交換されているかをチェック。交換されている場合は、乗っていると劣化が進むパーツでもあり価格も安いため、購入後は即座に交換すべきです。

ディーゼルで注意すべき点とは

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200系ハイエースで故障に注意すべきところは、ラジエータやウォーターポンプからの水漏れです。

こういった症状は走行距離9~10万キロになると出やすく、5万キロ以降から発生する確率が上がります。

ラジエーターはボンネットを開けて確認可能。さらに、10万キロを超えている場合は、ラジエーター自体が故障することもあるため、交換されているかもチェックしましょう。

ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンより耐久性が高いことが期待できますが、メンテナンスを怠ると不具合を起こし、寿命を縮めてしまいます。

また、エンジンオイル、オイルフィルターの定期的交換はもちろんですが、タイミングベルトが交換されているかもチェックしましょう。

交換の目安は10万キロのため、もし8~9万キロの車両を購入した場合は、即交換するとよいでしょう。

まとめ

今回紹介したポイントをまとめると、以下のようになります。

1.外装に修復歴がないかをチェック
2.内装の状態とバックパネルのチェック
3.走行距離と運転席回りの劣化具合を比較
4.ラジエータ等の水回りとタイミングベルトの交換時期をチェック

FEELは4つの整備工場をもっており、それぞれが認証工場と指定工場となっています。

そのため購入後の整備や車検はもちろん、ドレスアップやカスタムまでトータルでの対応が可能。

また、近年のクルマに標準装備されつつある、先進安全装備に対応した整備も実施しています。

具体的には『エーミング』という検査が可能で、フロントバンパーやグリルなどを取り外すことでセンサーのズレが生じた場合、その修正と先進安全装置を正しく動作させるための校正作業をすることができるのです。

FEELではエーミングができる機器を取り揃えている為、新しいモデルでも安心して整備を依頼することが可能。

また、FEELではハイエースやキャラバンの情報をYouTubeで随時公開しているので、Motorzチャンネルと併せてチェックすることをおススメします。

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ホームページ:https://www.feel-hiace.com/
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