春になると、屋外駐車のクルマであれば、数日でボディが花粉に覆われてしまうことも珍しくありません。多くの方は「花粉はただの汚れ」と思っているかもしれません。しかし、条件によっては花粉が塗装にダメージを与えてしまうケースがあることをご存じでしょうか。

特に注意が必要なのが、花粉が付着した状態で雨に濡れ、そのまま放置されてしまうケースです。花粉と水分が組み合わさることで、塗装面にシミのような跡が残ってしまうことがあります。

ただし、事前に対策をしておくことで、このリスクは大きく下げることが可能です。
今回は、実際に花粉シーズンに屋外放置された車両を使いながら、花粉ダメージの実態と、撥水コーティングによる対策効果を検証しました。

花粉は「ただの汚れ」ではない?

春になると、ボンネットやルーフにうっすらと積もる黄色い粉。
スギやヒノキの花粉です。

多くの方は「洗えば落ちる汚れ」と考えがちですが、実は少し厄介な性質があります。

花粉は乾燥した状態ではただの粉ですが、水分を含むと性質が変わります。
内部に含まれるペクチンという成分が水を吸うことで外に出て、粘性を持つようになるのです。

この状態になると、花粉はボディに付着しやすくなり、単なる汚れではなくなります。

さらに、花粉シミは酸性雨や紫外線と組み合わさることで、塗装表面に固着しやすくなると考えられています。つまり問題は「花粉が付くこと」ではなく、水分と一緒にボディに残ることにあります。

花粉ダメージの原因となる「雨」

屋外駐車のクルマでよくあるのが、次のような状況です。

▲花粉シミの仕組み

こうした状態が繰り返されると、ボディ表面に花粉の跡が残ってしまうことがあります。特に濃色車や、年数が経過した塗装では目立ちやすい傾向があります。

今回検証に使用した車両も、花粉シーズン中に雨に濡れた状態で数週間放置された個体です。
ボディにはすでに花粉シミが確認できる状態でした。

花粉シミを防ぐ方法とは?

花粉を完全に防ぐことは難しいですが、ダメージを減らす方法はあります。
それは水をボディに残さないことです。

水が広がってボディに残ると、その中に花粉や汚れが留まりやすくなります。逆に、水が弾かれる状態であれば、雨と一緒に汚れも流れ落ちやすくなります。

この性質を利用したのが、撥水タイプのコーティングです。ボディ表面にコーティング層を作ることで、水滴が広がらずに粒状になり、流れ落ちやすくなります。結果として、花粉や汚れが長時間ボディに残ることを防ぐ効果が期待できます。

超撥水ガラス系コーティング剤「Sleek Design Origin」

今回使用するのは、塗装面保護に特化した、車体表面のスリック感(すべすべ・つるつる感)を最大限に引き上げてくれる「Sleek Design Origin」というガラス系コーティングです。(商品詳細:https://item.rakuten.co.jp/mytool/sleekdesign01/

一般的にコーティングと聞くと、専門店での施工や長時間の作業をイメージする方も多いかもしれません。このコーティング剤は、洗車後のボディにスプレーして拭き上げるだけというシンプルな施工方法となっています。

短時間で施工できるため、日常の洗車の延長として取り入れやすいのも特徴です。今回は実際に車両へ施工し、撥水性能を確認してみました。

施工はどれくらい簡単?実際にやってみた

まずは通常通り洗車を行い、ボディ表面の汚れを落とします。

その後、ボディにコーティング剤をスプレーし、クロスで均一に拭き上げていきます。作業としてはこれだけです。複雑な工程はなく、一般的な洗車経験があれば難しい作業ではありません。

今回はコーティングの効果をより安定させるため、2回施工を行いました。1度施工したあとに軽く乾燥させ、もう一度同じ工程を繰り返します。

施工時間は車種にもよりますが、おおよそ10〜20分程度。日常の洗車の中でも取り入れやすい作業量といえるでしょう。

施工後の撥水効果検証

施工から約1日後、実際に水をかけて状態を比較しました。

まず未施工の部分に水をかけると、水はボディ表面に広がり、薄い膜のような状態になります。一方、コーティング施工後の部分では、水滴が丸い粒状となり、ボディの上を転がるように流れていきます。

この違いは非常に明確で、水がボディに残りにくい状態が作られていることが確認できました。
結果として、汚れの滞留時間が短くなり、花粉シミのリスクが低減されます。

花粉対策は「落とす」より「防ぐ」

春は、花粉、黄砂やPM2.5、そして雨といった要因が重なり、愛車のコンディション維持が難しい季節です。もちろん定期的な洗車は重要ですが、毎日完璧に管理するのは難しいのも現実です。

だからこそ、重要になるのが汚れを落とすことだけでなく、汚れを付きにくくすることです。撥水コーティングは、そうした予防的な対策として有効な方法のひとつと言えるでしょう。