最近あおり運転が社会問題になり、ドライブレコーダーの需要が急増しています。また、ドライブレコーダーの性能も進化して、前後2カメラ式だけを写すものだけでなく、360°カメラ式ドライブレコーダーも登場。そんな、360°カメラ式ドライブレコーダーについて紹介します。

掲載日:2019.10/9

出典:写真AC

最新360°カメラ式ドライブレコーダーが続々登場!

ドライブレコーダーには、前後2カメラ式や360°カメラ式など、様々な種類があります。

前後2カメラ式は車体の前方と後方、2方向の映像を記録。

一方で、360°カメラ式はクルマの前後左右全方向を記録可能で、なおかつ車内の様子も撮影することができます。

現在のドライブレコーダーは前後2カメラ式が主流ですが、安価な360°カメラ式のドライブレコーダーが増えつつあることから、360°カメラ式も少しずつ消費者に選ばれるようになりました。

ドライブレコーダーとは

出典:写真AC

ドライブレコーダーは、日本で『ドラレコ』の略称で呼ばれていますが、それは実は和製英語で、英語ではダッシュカム(Dashcam)と呼ばれます。

なかには車両に大きな衝撃が加わった時、その前後数秒の映像を記録できるカメラ装置も登場。

記録媒体にはSDカードを使用するため、運転しているすべての時間の映像を記録するにはもちろん容量が足りません。

そのため、一定時間継続して録画、または運転時の事故による強い衝撃や急ブレーキ、急ハンドルなど事故には至らなかったけどヒヤッとしたりハッとするような危険場面も感知し、前後10~20秒間を映像で記録するものも増えています。

事故に遭遇したり、あおり運転など他のクルマからの悪質な行為により運転を阻害されたとき、ドライブレコーダーは何が起きたのか、客観的に把握できるような形で映像を記録。

これにより、事故の抑制・証拠、安全運転への意識の向上、安全教育への活用にも貢献しているのです。

360°カメラ式ドライブレコーダーの特徴

360°カメラ式は、車内に一つのカメラを装着することで、360°全方向の様子を録画可能です。

また、車体の上下も加えた全方位を録画できる720°カメラ式(または「全天球ドライブレコーダー」)も、ユピテルから登場。

前後2カメラ式では、車体前方と後方に記録が限定されますが、360°であれば横方向も撮影できるため、横からクルマが衝突してきた際の事故や、悪質な幅寄せをしてくるクルマを記録でき、事故の証拠に使う事が可能です。

360°カメラ式ドライブレコーダーのメリットとは

© 1996-2019, Amazon.com, Inc.

360°カメラ式のメリットは、以下の7つが挙げられます。

①事故の際に不利にならない為の証拠記録
②駐車中の当て逃げに対する証拠記録
③駐車中のイタズラに対する証拠記録
④煽り運転に対する抑止
⑤極めて悪質な事件性のある煽り運転に対する、警察への通報に使用する証拠記録
⑥乗車中に暴力行為を受けた際の証拠記録
⑦車上荒らしや車両盗難への対策

この中で、前後2カメラ式にはないメリットは③、⑥、⑦。

カメラを車内にひとつ装着することで、車外だけでなく車内も録画でき、車上荒らしや暴力沙汰のトラブルなどでも犯人を特定可能。

また、前後2カメラ式は取り付け時に内装をはがす手間や配線の引き直しがあるため、ショップに取り付けを依頼した際は工賃がかさみます。

しかし360°式カメラは、車内に一台装着するだけで装置が終わるため、取り付けに手間がかからず、工賃も安価。素人でも取り付けることも容易です。

360°ドライブレコーダーのデメリット

出典:写真AC

一方で、360°カメラ式のデメリットは、以下の3つが挙げられます。

①信号の色が映らない事がある
②後方車両の様子が映らない事がある
③夜間の周囲の動きが映らない事がある

②は、車内カメラのみを装着、さらに室内の屋根部分前方にカメラを取り付けるため、後方までの距離が長くなり、リアガラス越しに後方車両を録画するために起こります。

また、前後2カメラ式よりもカメラの画素数が低いため、後方車両のナンバーを認識しきれません。

また、装着する車両によっては、①のようなことが起こります。

撮影できる映像は車体ルーフから下はカバーできますが、上は広い範囲で録画できず、車高の低いクルマでは信号付近で信号の色を認識することができません。

ユピテル製 720° 全天球ドライブレコーダー / © 1996-2019, Amazon.com, Inc.

そんなデメリットを解消してくれるのが、720°録画可能な全天球モデルですが、こちらは約5万円する高額モデルです。

また、安価なモデルではカメラの精度が低く、夜間の撮影ではクルマ周辺の状況を把握しにくいことも。

これらを克服するために、360°カメラ式にバッグカメラを付属したものも、販売されています。

360°ドライブレコーダーを選ぶポイント

©Yupiteru Corporation.

360°カメラ式を選ぶ場合、価格が安いものであれば、2万円前後で購入可能なモデルもあります。

安価なモデルの機能を基準に、カメラの画素数が高かったり、スマホとのWi-Fi連動機能、SDカードの容量が大きいこと、録画の視野角が広いことなどの機能が付属し、優れているほど価格は高額になっていきます。

機種を選ぶポイントは、まず上記で解説したデメリットをどれほどカバーできているか、そして位置情報を記録できるGPS内蔵や常時録画と衝撃録画の両方が長時間可能となっているかを比較して、選ぶべきです。

画素数は200万画素以上のものがおすすめで、『WQHD』→『フルHD』→『HD』の順番で、画質が良くなるため、フルHD以上を購入するのが無難。

信号認識機能では、LED信号機対策済みのものを選びましょう。

そうすれば信号機の色を判別できる360°式ドライブレコーダーと出会えるはずです。

また、メーカーによっては購入・登録から1年間で事故にあった際に、見舞金を補償するサービスも付属しています。

さらに、『ドライブレコーダー買替補償金制度』が設けられており、特定のメーカーは事前登録すれば、レッカー搬送を伴う事故を起こした場合、ドライブレコーダー協議会から一律4万円支払われるものも!

このように機材の保証だけでなく、+αのサービスがあるものもオススメです。

ドライブレコーダー買替補償金制度に関しては、こちら(リック先:ドライブレコーダー協議会)のリンクで確認可能です。

まとめ

出典:写真AC

360°カメラ式は前後2カメラ式に比べれば、まだまだ発展途上かもしれません。

しかし、モノによっては前後2カメラ式以上の性能を発揮してくれます。

そのため、ただ安いだけでなく性能面を重視して他モデルと比較しながら品定めすれば、きっと満足のいく360°カメラ式ドライブレコーダーに出会えるでしょう。

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