埼玉県浦和市(現さいたま市)出身のロードレースレーサー。王者ヴァレンティ―ノ・ロッシに最大のライバルと認められ、大ちゃんの愛称で親しまれた日本人ライダー”加藤大治郎”を知っていますか?

掲載日:2018/04/20

出典:http://www.motogp.com/

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 加藤大治郎:プロフィール

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名前:加藤 大治郎(Kato Daijiro)

生年月日:1976年7月4日

出身地:日本 埼玉県浦和市

3歳の誕生日に両親からポケットバイクをプレゼントされたことをきっかけに、自宅近くのサーキット秋ヶ瀬でポケバイを始めます。

そして、11歳のときにミニバイクにステップアップし、数々のレースで勝ち続け、ロードレーサーとしての才能を発揮していきます。

そして1992年、16歳になりバイクの免許とロードレースライセンスを取得。

翌年、九州・熊本のホンダ系名門チーム「Team高武」に加入し、九州を中心に数々の地方選手権への参戦を開始します。

レース結果は出場したすべてのレースで優勝!九州選手権の3クラス(GP250、GP125、SP250)全てのシリーズチャンピオンを獲得するなど、みるみる頭角を現します。

1994年にはTeam高武からホンダRS250Rを駆り、全日本ロードレース選手権GP250クラスにフル参戦を開始!

鈴鹿8時間耐久ロードレース選手権にも参戦を果たします。

そして1995年、ホンダのワークスチームであるHRCからワークスマシン・ホンダNSR250(型落ち)を貸与され、2度の優勝!シリーズランキング5位を獲得します。

その後も年々ランキングを上げ、ロードレース世界選手権日本GPにスポット参戦。

1997・1998年と連覇を達成するなど、世界に向けてその才能をアピールしていきました。

2000年には、イタリアのグレシーニ・レーシングに加入し、ロードレース世界選手権GP250クラスにフル参戦を開始します。

着実に好成績を獲得していった大治郎は、参戦2年目でGP250クラスの年間最多勝記録に並ぶ11勝を上げ、自身初の世界チャンピオンに輝きます。

GP250クラスを制した大治郎は翌年、最高峰クラスにステップアップを果たしました。

そんな最高峰クラスである”MotoGPクラス”はこの年から、それまでの2st500ccマシンに加え、4st990ccマシンが参戦できるようにレギュレーション変更が行われました。

その変更により、上位はほとんど4ストマシンが占めるようになります。

その中で加藤大治郎は、2ストマシンであるホンダ・NSR500を駆り、スペインGPで2位を獲得するなどの活躍を見せ、第10戦チェコGPから4ストマシンであるRC211Vを供給されるという権利をつかみ取り、初優勝を目指したのです。

 

加藤 大治郎:レース戦歴

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1993年:国内B級
鈴鹿4時間耐久レース6位
九州選手権 (GP250 / GP125 / SP250)3クラスシリーズチャンピオン

1994年:国際A級特別昇格
全日本選手権 GP250クラス (全11戦 予選PP 3回 優勝1回 )シリーズランキング7位
第9戦 TI英田 全日本初優勝国内B級

1995年:全日本選手権 GP250クラス(全10戦 予選PP 4回 優勝2回)シリーズランキング5位

1996年:全日本選手権 GP250クラス(全11戦 予選PP 5回 優勝4回)シリーズランキング2位
世界選手権 GP250クラス 日本GP / 初出場 3位

1997年:全日本選手権 GP250クラス(全11戦 予選PP 7回 優勝8回)シリーズチャンピオン
世界選手権 GP250クラス 日本GP / 初優勝

1998年:全日本選手権 GP250クラス( 全9戦)シリーズランキング8位
世界選手権 GP250クラス 日本GP 予選PP / 優勝

1999年:全日本選手権 GP250クラス(全10戦 予選PP 4回 優勝5回)シリーズランキング2位

2000年:世界選手権 GP250クラス(全16戦 予選PP 3回 優勝4回)シリーズランキング3位
GP250クラス ルーキーオブザイヤー受賞
鈴鹿8時間耐久レース 初総合優勝

2001年:世界選手権 GP250クラス(全16戦 予選PP 6回 優勝11回)シリーズチャンピオン
年間最多優勝回数新記録
文部科学省 スポーツ功労者顕彰

2002年:世界選手権 MotoGPクラス(全16戦 予選 PP 1回)シリーズランキング7位
MotoGPクラス ルーキーオブザイヤー受賞
鈴鹿8時間耐久レース 総合優勝

2003年:世界選手権 MotoGPクラス

地方選手権、全日本選手権、世界選手権と誰もが認める実力で着々と実績を残しステップアップしていった加藤大治郎。

彼の誕生日である7月4日から取った”ゼッケン74”を掲げ、世界最高峰クラスでのチャンピオン獲得に向けて走り続けます。

しかし、体が小さい大治郎は、大きくパワーのあるMotoGPマシンを扱いきれなかったことから、オフシーズンに肉体改造やウィンターテストにも熱心に取り組み、世界チャンピオンであるロッシから最大のライバルとして名前を挙げられるまでに才能を磨き続けました。

そして2003年シーズンがスタート。誰もが彼の優勝に期待で胸を膨らませていました。

 

メキメキと頭角を現し、世界に挑戦していく加藤大治郎。
次のページでは、その美しすぎるライディングスタイルと、あの2003年の鈴鹿、そして今も引き継がれている加藤大治郎選手の夢をご紹介します。