前回、FFのプリウスにネクセンタイヤのスタッドレスタイヤWINGUARD ice2を装着して行った「2泊3日の弾丸東北6県+新潟ツアー」ですが、本当の豪雪地域には行っていないのでは!?というコメントを受け、今回は、日本国内で特に雪が降ると言われる特別豪雪地帯に出向き、その実力を検証していきます。しかも今回テストに使用する車両は、筆者のガチマイカーであるVWポロ。果たして無事に帰って来れるのでしょうか?
Photo : Takanori ARIMA Text : Shingo MASUDA
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一般道でも感じる愛車の良さをスポイルしない素性の良さ
前回、東北6県+新潟のツアーでも、前方視界の確保が危うくなるほどの吹雪や、大型除雪車でも追いつかないほどの降雪を経験し、WINGUARD ice2の実力は十分立証できたと思っています。
しかし、本当の豪雪地帯を経験したわけではなく、さらに言えばお借りしていた車両ということで、本音を含んだ評価はしきれていなかったかもしれません。
そこで、今回は筆者のマイカーであるポロ(6R型)に装着。前回のプリウスで感じた印象を含め、さらに解像度を上げてチェックしていくととしました。
一般道での乗り味は、スタッドレスタイヤらしく当たりの柔らかさが際立ちます。
もともと1インチ大きいスポーツタイプのタイヤを履いていたため、その差は余計に大きく感じる部分もありますが、マンホールや道路の継ぎ目などで起きる小さな振動がかなり小さくなっています。
さらに言えば、私が日々愛車に感じている良いポイントを一切スポイルしていません。
そのポイントとは、ドシッとした走行安定性です。
ドイツ車であるポロは、同じクラスの国産車に比べ乗り心地がやや固めである代わりに、リア周りの嫌なバタつきが無いという特徴があります。
タイヤは唯一地面と接している部分であるため、乗り心地や操縦性など、車の走行性能を大きく左右するポイントです。
WINGUARD ice2に変えたことで、当たりはソフトになりつつ、もともとポロの持っている安定感は変わっていません。これならスタッドレスタイヤ特有の「アノ」柔らかさが苦手という方も、十分許容できるはずです。
アウトバーンを走るポロにぴったりの高速安定性
今回のテストは、あくまで日本を代表する特別豪雪地帯でWINGUARD ice2の実力を試すことなので、新潟方面に向けて関越自動車道を進んで行きます。
実は、今回のメインである雪上性能テスト以外で、個人的に注目していたのが高速走行性能です。
なぜなら、足車としてポロを選んだのは、クラスを超えた高速安定性を期待してのこと。そのため、スタッドレスに交換してどの程度変化するのかは非常に重要になります。
実際に高速道路を走ってみた感想は、ズバリ全く問題ありません。
スタッドレスタイヤはトレッド表面のゴムが柔らかいため、通常の夏用タイヤに比べるとフラフラふわふわするものです。
WINGUARD ice2はスタッドレスタイヤなので、夏用スポーツタイプのタイヤに比べれば表面の柔らかさは確かにあります。
しかし、レーンチェンジでもふわふわすることなく、轍があっても大きくふらつくことがありません。
豪雪ではなく地域の除雪力に感服
我が愛車でWINGUARD ice2のオンロード性能に満足しつつ、気持ちよく北上していきますが、関越トンネルの手前に来ても周囲にあるはずの雪が…ない!
実はテストを行った2024年1月は、記録的に雪が少ないシーズンであり、それでも雪が降った週にテストを実施しました。
しかし、日本を代表するユーチューバーのHIKAKINさんで有名な妙高高原に到着するも、ゲレンデの直前まで雪がないどころか、歩道や交通量の少ない住宅街まで完全なドライ路面。もちろん、豪雪で有名な南魚沼市や十日町の道路にもまったく雪がありません。
改めて天気予報を確認すると、どうやらテストの1週間前には雪が振り積雪があったようですが、その後一切降っていなかったようです。
当然その状態では満足なテストを行えないため、後日改めてテストを行うことにしました。しかし、とにかく雪が降る地域の皆様の除雪力に感服です。
ヘビーウエット・圧雪・氷でわかる確かなトラクション性能
気を取り直して2月中旬に再テストを行うため、再び新潟県十日町方面へと愛車のポロを走らせます。
再テスト日は、前日の夜から当日の午前中にかけて降雪予報となっており、WINGUARD ice2の性能を試すのにはうってつけの状況です。
とは言っても、先日実感した雪への耐性力はかなりのもので、市街地の主要道路の雪は消雪パイプからの水によって溶かされています。
道路上には溶けた雪と水が混ざりいわゆる「ヘビーウエット」の状態ですが、大幅なグリップ低下を起こすことはありません。
通常の夏用タイヤでは、気温が低くなるとゴムが固くなりグリップ力は低下しますが、スタッドレスタイヤであるWINGUARD ice2なら、しなやかさを失うことなく安心して走ることができます。
十日町からスキー場のメッカである湯沢町に向かう山越えでは、WINGUARD ice2の雪上性能を十分感じることができました。
路面には降り積もったばかりの新雪と踏み固められた圧雪路に加え、一度溶けた雪が凍った箇所が点在し、あらゆるコンディションの路面が現れます。
もちろん、地元民のみなさんと同じ速度で走る程度なら何も不安はありません。
これまで様々なメーカーのスタッドレスタイヤを経験してきましたが、WINGUARD ice2は特に雪上のトラクション性能に強みがあると感じます。
WINGUARD ice2には、水幕を破るマイクロサイプや氷雪を噛むソー・マイクロエッジ、さらにあらゆる方向にグリップ力を発揮するマルチディレクショナルグルーブを採用。
また、フィンランドの北端イヴァロにあるテストコース “TEST WORLD”でテストを行っているというだけあって、雪上でのしっかりとしたトラクション性能には納得です。
世界17の自動車メーカーに純正採用される信頼性
はからずも前年の東北6県+新潟ツアーに近い距離をテストすることになりましたが、今回は愛車であるポロを使用したことで、よりWINGUARD ice2の素性を知ることができました。
これまでお伝えしてきた雪上&氷上性能はもちろんのこと、オンロードの走行性能はかなり満足できるものです。
それもそのはずで、ネクセンは国産メーカーをはじめ、ポルシェやアウディなど世界17の自動車メーカーに純正タイヤとして採用されるほど、その基本性能の高さと信頼性は十分。
また、国内導入モデルではないものの、愛車である6R型ポロの純正タイヤとしてネクセンタイヤを装着していた経緯があったことを考えると、相性が良かったのは当然かも知れません。
そして、ネクセンタイヤは、過去にミシュランタイヤの製造を担っていた時代があるため、その性能はまさにミシュランタイヤのジェネリックとも言えるのです。
お買い得感のある価格で非降雪地域の方におすすめ!
今回テストで訪れた豪雪地域の方はいざ知らず、筆者のように年に1度雪が降るか降らないかという地域の住んでいる方にとって、夏用タイヤとは別にスタッドレスタイヤを持つのは少々コストが掛かると感じるかもしれません。
しかし、暖冬と言われた2024年でも関東の平野でも積雪を記録したことを考えると、やはり冬用タイヤは必要です。
ちなみに、偶然にも2月6日に都内からの帰りで積雪に見舞われましたが、立ち往生することなく帰宅することができました。
普段雪のオンロードと雪上性能を両立し、比較的お買い得な価格に設定されているネクセンタイヤ WINGUARD ice2は、降雪地域の方はもちろん、筆者のように非降雪地域の方にも自身を持っておすすめできるスタッドレスタイヤです。