外で雨が降ってきたら傘を差すように、クルマを運転していればワイパーを動かすと思います。晴天時と比べても雨天時は、運転中の視界が悪くなるのはご存知の通り。傘を持っていなくても自分が濡れるだけですが、ワイパーの劣化は周囲を巻き込んだ大きな事故にも繋がりかねません。そこで今回は、ワイパーの寿命や交換方法について紹介していきます。
ワイパーの寿命はどのくらい?
クルマのワイパーは安全運転に大きく関わるパーツです。
現在の主流であるゴムブレードとバネ式アームによるワイパーが考案されたのは1903年ごろで、1920年に特許が切れてから多くの自動車に標準装備されるようになりました。
また、ゴムで出来ている部品のため、ワイパーゴムはおおよそ1年に1度の頻度での交換が推奨されています。
さらに地下や日よけのない場所にクルマを停めている方や、雨や雪の中での走行が多い方は通常よりもワイパーゴムの劣化が早いとされているので注意が必要です。
当然、ワイパーの効きが悪くなってきたと感じたらすぐに交換するべきなのですが、毎日乗っているとその変化にも気付きにくいですよね。
ゴムが割れていたりヒビが入っていると性能が落ちるので、洗車の際など定期的に目視で点検しておくクセをつけておく事をオススメします。
また、ワイパー作動時に「キーキー」「ゴゴゴ……」のような異音がする場合も、交換の合図と言えるので作動音にも注意してくださいね。
ワイパーの交換方法
ワイパーをブレードごと交換する場合はとても簡単で、U型のフックから外すだけ!
この際、ストッパーを押さえながらワイパーブレードを手前にスライドさせるのがコツとなります。
ワイパーゴムだけ交換する場合も、まずはワイパーブレードを外します。
そしてワイパーの両端を確認し、ロック穴のある側をつかんで引き抜き、同様に新しいゴムを差し込んで、外れないようにロックするだけ。
カー用品店やディーラーで交換してもらうことも可能ですが、とても簡単なので1度自分でやってみるのもいいかもしれません。
どれも同じ……ではない!
一見どれも同じように見えるワイパーですが、主に3種類のタイプに分類されます。
ワイパーを交換する前に、まずは愛車のワイパーの種類を確認し、適合した製品を購入するようにしてくださいね。
主なワイパーの形状
トーナメントタイプ
最も多くの車種に採用されているタイプです。
一本のフレームと小さなフレームの組み合わせにより、曲面が多くても拭き取り性能を発揮。
トーナメント表のような見た目をしていることから、命名されました。
フラットタイプ
ワイパーゴムとブレードが一体化したタイプです。
近年、採用車種が増えているタイプでもあり、一体化となっていることでガラス面に均一に圧力をかけられるのが特徴。
ワイパーゴムのみの交換が出来ないモノもあるため、確認が必要です。
デザインタイプ
トーナメントタイプとフラットタイプの良い部分を組み合わせたタイプとなります。
エアロフォルムを採用し、高速走行中でも拭き取り性能が高い事が特徴で、フラットタイプでは拭き取れないような曲面にも対応してくれます。
主なワイパーの種類
上記3種類の形状のほかに、ワイパーにはゴム部分の材質が異なったり、特殊な用途に合わせて作られたモノがいくつか存在します。
ここでは代表的な種類をピックアップしてご紹介!
スタンダードワイパー
最もオーソドックスなタイプです。
純正状態で装着されているのは、ほとんどがこのタイプになります。
グラファイトワイパー
炭素粒子をゴム部分にコーティングし、ゴムとしての強度を高めたタイプです。
ガラスとの摩耗抵抗が減ることで、スタンダードタイプに比べ、長寿命。ビビリ音などの低減も期待できます。
撥水ワイパー
ワイパーゴムにシリコンコーティングを施したタイプです。
ワイパーを作動させるたびに撥水剤をかけたのと同様の効果が得られるため、非常に便利なタイプとなっています。
雪用ワイパー
寒冷地に向けて作られたワイパーです。
寒いとゴム自体が割れやすくなるため、ゴムの素材が異なったり、雪が積もっても作動できるように頑丈なカバーが備えられているタイプとなっています。
まとめ
普段何気なく使っているワイパーも、実は数多くの種類があることがお分かり頂けたでしょうか?
またゴムの寿命は使用頻度や時期にも大きく左右されるので、効き目が悪いと感じたらすぐに交換をオススメです。
特に梅雨入りシーズン前には、マストでゴムの確認をしておいてくださいね。
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