クルマの下からピカピカ光っているドレスアップカーを見て、「あれは車検に通るの?」と疑問に思ったことはありませんか?かなり思い切った外装カスタムのため、違法改造ではないかと不安になってしまいますが、保安基準をしっかり守っていれば合法です。そこで、クルマの下側を照らすアンダーネオンやLEDテープについて、正しい取り付け方を解説します。
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アンダーネオンとLEDテープとは
アンダーネオンとはクルマのアンダーボディの下を照らすドレスアップを狙った照明で、光源にはLEDテープがよく利用されます。
LEDテープは、直線状のテープにLEDライトが等間隔で並んでおり、曲げたり切ったりすることできるため、取り付けたいところに合わせて加工が可能。
アンダーボディの淵に装着することで、クルマの底をドライバーの好みの光色で照らし、走行時や停車時でもクルマを目立たせるドレスアップ効果が見込めます。
車検適合はグレーゾーン
アンダーネオンについて禁止する保安基準はなく、国土交通省が定める道路運送車両の保安基準では『その他灯火類等』に属するものです。
よって、その他灯火類の保安基準に沿っていればアンダーネオンは合法という見方ができるのですが、なぜか地域や人によって車検不適合や違法改造とになされる場合もあります。
その他灯火類とは
クルマの保安基準上、ヘッドランプやウインカー、ブレーキランプ、ポジションランプ、バックランプ、テールランプといった必ず装備しなければならない灯火類がありますが、それら以外に飾り的な要素で取り付けられている灯火類を、おおまかに『その他灯火類』と分類します。
これは、クルマの機能面で不必要な灯火類ですが、『その他灯火類』の規定は道路運送車両の保安基準 第42条/62条/140条/218条の『その他の灯火等の制限』、第48条の『灯火の色等の制限』に書かれています。
禁止されていないがグレーゾーンといわれる理由とは
アンダーネオンには、具体的に禁止する規定はありませんが、明らかに改造車として目立つため警察官から怪しまれ、止められ職質を受けるなんとこともあります。
また、法の解釈の違いでアンダーネオンが車検不適合になる場合も!!
規定では、クルマを前後方向から見たときにサイドにつけた『その他灯火類』が見えてはいけないと定められています。
これは、光源そのものが見えてはいけないというものですか、サイドステップなどに付けた光源から発せられる光は見えても問題ありません。
しかし、路面の間接光も『その他灯火類』として前後から見えてはいけないものと解釈され、車検に行くと不適合にされる恐れもあるのです。
アンダーネオンをOKとするかNGとするかは、地域ごとに差が出てきてしまい、厳しい県の陸運支局であれば車検不適合と判断されることもあります。
このようにアンダーネオンに対し、規定の解釈やアンダーネオン装着車のイメージによって捉え方が地域や人それぞれで異なるため、アンダーネオンのカスタムはグレーゾーンと言われているのです。
指定工場やディーラーは断られる可能性大
自社の検査ラインで車検を通すことができる指定工場やディーラーでは、アンダーネオン装着車の車検を断ることが多いとされます。
なぜなら、車検の合否の責任も負う義務があるため、グレーゾーンのアンダーネオン装着車を車検に通し、後になって問題となることを避けるためです。
そうなると、陸運支局へ持ち込む認証工場やショップで車検をお願いするか、それでも断られたのなら、アンダーネオンを取り外すか自らユーザー車検で通すことが必要となります。
その他灯火類に適合させてアンダーネオンを付けるには
光色はフロントで赤がNG、リアで赤・橙・白がNG
アンダーネオンを合法的に装着するためには、必ず保安基準に適合していなければなりません。
カラーは、フロントとサイドは赤がNG、リアは赤・橙・白がNGです。
理由は、赤はパトカーや救急車など赤色灯と重複して周りを走行するクルマを混乱させる恐れがあるため。
また、リアが橙や白であれば、ウィンカーとバックランプの光色と重複してしまうからです。
明るさは300カンデラ以下
『その他灯火類』の明るさは300カンデラ以下でなければならず、これを超える明るさのアンダーネオンは車検不適合となります。
取り付けは専用両面テープとタイラップでしっかり固定
LEDテープを装着する際に、LEDが走行時に脱落しないようにしっかりと固定しなければなりません。
接着にはクルマ用の両面テープを使用し、剥がれたときの事を考えて、数か所をタイラップなどで固定するのが無難です。
ショートしないように防水加工を徹底
アンダーネオンは電気が流れるため、ショートしないように防水加工が必要です。
LEDテープは『非防水』『防水』があり、非防水であれば透明なチューブにLEDテープを通して、全体を水から守る必要があります。
また、防水タイプは表面をシリコンコーティングしているものが多く、シリコンは両面テープでは接着されにくいため、タイラップの固定箇所を増やす事も必要です。
ちなみに、LEDテープは切った部分と配線をハンダ付けしますが、接続部分に水が浸入しないように、防水収縮チューブを使用することをおすすめします。
専用の取り付けステーを装着するのが上級者
LEDテープの貼り付けはバンパーやサイドステップなどで直接貼り付けても構いませんが、車高を下げたり社外品のエアロパーツを装着すれば地面を擦ってしまうこともあるため、エアロの内側にLEDテープが貼れるよう、ステーを取り付ける方もいます。
手間がかかる上級者のテクニックですが、ローダウンしてもアンダーネオンを綺麗に見せることができるので、オススメです。
まとめ
アンダーネオンを具体的に禁止する保安基準がないとしても、グレーゾーンとなれば警察官に止められないか不安です。
しかし、その他灯火類の規定をきっちり守っていれば事実上は合法となるため、しっかり下調べをしてアンダーネオンを適当に装着することが大切となります。
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