今年2月にフィリピンで発表された海外仕様の300系ハイエース。あまりの大きさに、驚いた方も多いのではないでしょうか。トヨタ ハイエースは今やグローバル商用車として確固たる地位を確立し、次期モデルとされる300系についても、世界中からさまざまな噂や憶測が飛び交っています。そんな、300系ハイエースについてささやかれている噂や最新情報を、まとめてご紹介します。

Copyright 2018 Toyota Motor Thailand Co.

 

ボディサイズアップされた海外向け新型ハイエースを日本に導入?

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2018年2月18日、トヨタは新型ハイエースをフィリピンで発表。

3月29日から開催されたバンコク国際モーターショーで、市販モデルを公開しました。

日本でも大人気モデルである、新型ハイエースのニュースは、多数のメディアで取り上げられ、既に新型ハイエースを写真で見ている方も少なくないでしょう。

公開された新型ハイエースは、ショートボディ・標準ルーフで全長5,265mm・全幅1,995mm・全高1,990mmと現行モデルに比べれば、大幅なサイズアップをしています。

また、ロング・ハイルーフ仕様は、全長約6メートルと、マイクロバスに迫る超ロングボディになっており、誰もが驚く内容でした。

この新型ハイエースは海外仕様ですが、巨大化したハイエースにネットやSNSでは、「期待はずれでガッカリした。」という意見が見られ、日本の道路事情には合わないサイズであることも明らかです。

 

トヨタ・ハイエースとは

左上:初代、右上:2代目、左下:3代目、右下:4代目 / 出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B9

200系 トヨタ・ハイエース / © 1995-2019 TOYOTA MOTOR CORPORATION.

トヨタ ハイエースは、1967年から販売されているキャブオーバー型商用車バン、および乗用車ワゴンです。

これまで4度のフルモデルチェンジがなされ、現行モデルである通称200系は、2004年8月23日から販売されており、開発と生産はトヨタ車体が担当しています。

ラインナップは基本的に小型貨物バン(4ナンバーサイズ)の標準ボディ、中型貨物車(1ナンバーサイズ)のロング・ハイルーフボディ、乗用車ワゴン(3ナンバー)のワイドボディー、スーパーロング・ワイドで、他にもコミューター、救急車仕様、幼児バス仕様が設定されています。

 

フィリピンで公開され新型ハイエースの海外仕様とは

フィリピンで公開された海外向け新型ハイエース / © 1995-2019 TOYOTA MOTOR CORPORATION.

フィリピンで公開された新型ハイエースは、『ショート・標準ルーフ』と『ロング・ハイルーフ』のボディータイプが設定され、車両タイプをバン以外に17人乗りのコミューターと快適装備、専用インテリアを採用した13人乗りのツーリズムをラインナップしています。

また、エンジンは2.8リッター・ディーゼル(1GD型)と3.5リッター・ガソリン(7GR)が設定され、安全装備には『トヨタ セーフティ センス(Toyota Safty Sense)』を搭載しています。

 

海外仕様新型ハイエースのボディサイズ([]内は200系との比較)

ボディータイプ ショート・標準ルーフ[現行比] ロング・ハイルーフ[現行比]
全長 5,265mm [+570] 5,915mm [+535]
全幅 1,950mm [+255] 1,950mm [+70]
全高 1,990mm [+10] 2,280mm [-5]
ホイールベース 3,210mm [+640] 3,860mm [+750]

新型ハイエースはキャブオーバーからセミボンネットタイプへ

トヨタ車体 LCV CONCEPT / © TOYOTA AUTO BODY CO.,LTD.

海外仕様の新型ハイエースは、エンジンを車体前方に搭載する、セミボンネットタイプのボディになりました。

東京モーターショー2017でトヨタ車体は、新型ハイエースのコンセプトモデルとみられる『LCV CONCEPT』を公開。

セミボンネットを採用していたため、国内仕様でもセミボンネットを採用することが濃厚と考えられていました。

ちなみに200系までのハイエースは、運転席と助手席の下にエンジンを搭載するキャブオーバーにすることで、荷室の長さを稼いでいますが、セミボンネットタイプになることで今までのボディサイズでは荷室長を短くせざるおえません。

そこで、海外仕様の新型ハイエースではホイールベースと全長を大幅に延長し、荷室の長さを確保しています。

とはいえ、国内仕様の新型ハイエースがセミボンネットになるとしても、海外仕様のボディサイズをそのまま国内に持ち込むことは、日本の交通事情や車両サイズ規格では考えにくいです。

 

国内仕様の新型ハイエースは4ナンバー規格に収まる

バンタイプで今まで通り4ナンバーを維持しなければ、1ナンバーより維持費が安くならず、商用車として購入するユーザーの納得が得られない事が予想されます。

また、キャブオーバーを維持するとしても、安全性を進化させることやトヨタの技術の推移を集めたTNGAプラットフォームなどを採用することができなくなります。

そこで、セミボンネットにするうえで荷室長が短くなることは仕方ありませんが、4ナンバー規格の定義である全長4,700mm以下/全幅1,700mm/全高2,000mmで、総排気量2,000cc以下(ディーゼル車は無制限)を国内仕様の新型ハイエースでも貫くことが濃厚。

そして、海外仕様の新型ハイエースでもTNGAプラットフォームを採用しているため、海外仕様とボディメイクや部品を共有すると思われます。

 

欧州仕様プロエースと新型ハイエースの関係性は?

トヨタ・プロエース EU仕様 / © Toyota Europe

国内仕様の新型ハイエースに近いモデルとして、欧州で販売されているプロエースが候補にあがっています。

そんなプロエースは、トヨタとPSAグループの業務提携により生み出された小型商用車で、トヨタが開発したセミボンネットタイプのフレームに、PSAおよびフォード製のエンジンを搭載。

ボディサイズも日本の4ナンバーサイズに近く、今後プロエースをTNGAプラットフォーム搭載にする大幅改良が行われ、プロエースと新型ハイエースのフレームを共通化することが、一つの候補として考えられます。

 

新型ハイエースに搭載されるエンジン

トヨタ新型直列4気筒2.0L直噴エンジン『Dynamic Force Engine』 / © 1995-2019 TOYOTA MOTOR CORPORATION.

新型ハイエースに搭載されるエンジンは、4ナンバー規格を満たすために2.0リッターガソリンエンジンが設定されることは確実といっても過言ではありません。

ガソリンエンジンは現行モデル1TR-FE型エンジンの改良版、またはTNGAに採用されているダイナミック フォースエンジンのどちらか。

エンジンの耐久性を考えれば1TR-FE型の改良版が採用しやすいと思われますが、熱効率40%を達成するTNGAダイナミック フォース エンジンの耐久性を向上させたエンジンも、燃費や排ガス規制クリアの面で有力です。

他にも、海外仕様の新型ハイエースに搭載された3.5リッター ガソリンの7GR型エンジンと2.8リッター ディーゼルの1GD型エンジンが搭載されることが予想されます。

 

まとめ

オーストラリアで発表された新型ハイエースカスタム / @2019 www.pressroom.com.au.

最後にトヨタのオーストラリア現地法人は新型ハイエースのフルオープン仕様を発表。

パイを焼くオーブンを車体後部に装備するという、ユニークなモデルとなっています。

この大型ワゴンの屋根を取っ払ったカスタマイズは、メーカーにして思い切った発想ですが、実は4月1日に発表したエイプリルフールネタでした。

それでも、すでに新型ハイエースのカスタムを思わせる画像が公開されたことで、カスタムベースとしても面白そうなクルマとなっていることが期待できるのではないでしょうか。

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