2019年の初夏、Motorz編集部 ヤマトはGT-Rチューニングで名高いショップ「マインズ」を取材しました。そこで出会った、35GT-Rとマーチのマインズコンプリートカーを紹介します。

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GT-Rチューニングの最前線をいくマインズ

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日本のチューニング業界は、スカイラインGT-Rの登場により各段に進歩し、チューナーの中にはGT-Rチューンで世界的に名を馳せた人物が多く存在します。

神奈川県横須賀市に拠点をもつマインズ(Mine’s)も、GT-R登場時からGT-Rチューンを牽引し、日本のチューニングレベルを引き上げてきた非常に有名なショップです。

映画『ワイルドスピード』の主人公を演じた故ポールウォーカーが、マインズのデモカーに乗るために直接、マインズを訪れたことは非常に有名な話です。

取材時は、ショップ前に33/34/35GT-Rとマーチのデモカーが停められており、その姿を見るだけで、ワクワク感がこみ上げてきました。

純正パーツ流用によりローコストかつハイパワー化されたマーチNISMO S

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「マインズ」の名前を聞くと、多くの方がGT-Rのチューニングを思い浮かべると思いますが、実はマーチやノートといったコンパクトカーのチューニングにも注力しています。

リアブレーキはノート用ディスクブレーキを移植

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デモカーのマーチNISMO Sは、ホイールにマインズオリジナルカラーの『RAYS HOMURA A5S』を装着。それ以外の外観は、ノーマルとさほど差はありません。

フロントホイールの隙間からのぞく赤いキャリパーはエンドレス製で、リアはもともとドラムブレーキだったためノートのリアディスクブレーキが流用されています。

排ガスを詰め込んで排気させるマフラーチューン

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マフラーのサイレンサーは変更されていませんが、キャタライザー変更で排気効率を最適化。

オーナーの新倉氏によると、マーチに排気が抜けすぎるマフラーを装着するとエンジンが高回転の時はパワーが出やすいものの、低回転から中回転域では不利になるため、排気ガスを詰め込んで、排気を足していくことで低回転域が多いストリートやコーナーでの立ち上がりを重視した排気セッティングとしているそうです。

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ノートのパーツ流用だけで10馬力アップ

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エンジンチューンでの注目は、ノートのエアクリーナーボックスを流用し、オリジナルのチタンインテークパイプを装着している点です。

ノート用エアクリーナーボックスに交換するだけで約10馬力のパワーアップを実現しているため、低予算で馬力アップをしたいという人には非常に魅力的なカスタム。

コンパクトカーユーザーは、ハイパフォーマンスのクルマに対抗するために、エンジンを試行錯誤しながらチューニングを突き詰めていくタイプが多く、チューニングショップがコンパクトカーチューニングに下手に取り掛かっても、ユーザーのほうが詳しかったりするそうです。

そのため、マインズも最初からコンパクトカーを得意としていた訳ではありませんが、徐々にノウハウを積み上げ、今ではノートやマーチのチューニングでも実績のある有名店となっています。

ポテンザRE-71Rを生み出したR35GT-Rデモカー

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R35GT-Rのデモカーは、ホットバージョンの峠最強伝説で登場し、Vol 144でチャンピオンを獲得。

土屋圭市氏、織戸学氏、谷口信輝氏の3ドライバーを唸らせた一台です!

そんなR35GT-Rのチューニングは、1000馬力以上のウルトラハイパワーチューンに注目が集まりがちですが、マインズはあえて排気量を変えない3.8リッターコンプリートエンジンで750馬力の仕様。

極端にハイパワー化させない理由は、R35GT-Rのミッションがデリケートなことや峠というフィールドに合わせて最適化するためですが、どんな回転域からでも瞬時に回転が上げられるレスポンス重視のセッティングとなっています。

そのため、街乗りや峠では乗りやすく、尚且つ群馬サイクルスポーツセンターのサーキットでも好タイムを記録。サーキットでも1000馬力級のGT-Rやスーパーカーに対抗できる速さを実現しています。

カーボンパーツは由良拓也デザイン

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デモカーには、ドライカーボンパーツがふんだんに使用されています。

フロントリップスポイラー、カナード、グリル、ボンネット、トランク、さらにはルーフまでがドライカーボン製で、トランクに装着されたカーボンウイングとボンネットを開けたときに見えるカーボンエンジンカバーは、レーシングカーデザイナー由良拓也氏によるデザインです。

RE-71Rの開発はこのクルマだった

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足回りには、車高調はザックス製の別タンク式ショックアブソーバーをベースにアイバッハスプリング(もしくはハイパコスプリング)を組み合わせた『ESTA フルスペックサスペンションⅡ』を搭載。ホイールはRays、そしてタイヤはブリジストン ポテンザRE-71Rが装着されています。

実は、RE-71Rを開発した車両は、このR35GT-Rマインズデモカーでした。

もともと新倉氏とブリジストンは深いつながりを持っており、R35GT-Rを用いたRE-71Rの開発テストは富士スピードウェイで行われたそうです。

そのためRE-71Rは、新倉氏にとっても自信を持っておススメできるタイヤだそうです。

常にバッグオーダーをかかえるセレブ愛用ステアリング

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内装は、いたってシンプル。

マインズのこだわりで、あくまでもユーザーの立場に立ってデモカーを作ることが基本にあり、リアシートを外して乗車定員を変えたり、ロールバーを取り付けるなど、快適性に悪影響を与えるカスタムは施されていません。

マインズオリジナルのレザーステアリングは、R35GT-Rにもともと設置されているステアリングスイッチ類はすべて残した状態でステアリング交換可能でき、ナッパレザーとアルカンターラを組み合わせた高い質感は、欧州の高級車のようなラグジュアリー感を演出しています。

このステアリングは発売直後から非常に人気が高く、月20~30本ぐらいは生産されているにも関わらず常にバッグオーダーをかかえるほどです。

超ハイレスポンス!ものすごい軽いエンジンとは

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エンジンはかなり軽量なマインズコンプリート。

アクセルを踏み込めば、どんな回転数でも一気に吹け上がるハイレスポンスな特性で、この軽さを生み出すのは、軽量のピストンやクランクの採用やコンピューター、アクチュエータ、ブースト圧といった見えない部分など、ほぼ全てに手が加えらているから。

マインズがこれまでのGT-Rチューニングで培ってきたノウハウが、すべて詰め込まれたエンジンです。

また、インテークのパイプをつなぐゴム部品には、アルミのカバーが付けられていますが、これはゴムが伸びて容積が膨張しないためのカバー。ブーストが変化せずレスポンスの向上につながる知る人ぞ知るチューニングです。

エンジンルームにはあまり手が加えられておらず、見た目にはノーマルと大きく異なる部分はありませんが、中身はノーマルとは全く別物のハイエンドチューニングエンジンとなっています。

まとめ

マインズのデモカーは、絶対的なパワーではなく、どんな状況下でも吹けあがるハイレスポンスなエンジンと壊れない耐久性を持ち合わせ、ストリートチューニングカーとは何かを再確認できる仕様となっていました。

 

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株式会社マインズ
住所:〒238-0315 神奈川県横須賀市林5-7-25
電話番号:046-857-3313
FAX番号:046-857-2708
営業時間:9:30~19:00
定休日:水曜日及び第2第4火曜日
ホームページ:http://www.mines-wave.com/index.html

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