近年、一流のプロレーシングドライバーを目指して、モータースポーツへ果敢にチャレンジする女性が増えています。世界最高峰を目指して奮闘するJujuこと野田樹潤選手もその一人。父親に元F1ドライバーの野田英樹氏を持つ女性レーシングドライバーは、海外での新しいチャレンジをスタートさせました。

出典:https://juju-driver.com/

15歳のプロレーシングドライバー”Juju”

”15歳のプロレーシングドライバーと聞くと、驚く人も多いと思います。

15歳といえば、日本の子どもは中学校を卒業する年齢。

普通自動車運転免許を取得できるのが18歳で、原付二輪運転免許が16歳から取得可能なので、15歳がクルマを運転できるのかと耳を疑いたくなるかもしれません。

しかし、野田樹潤選手は、一般の人々が持っている常識を打ち破るような歴史を、レーシングドライバーとして歩んできているのです。

4歳でレーシングカートレースデビュー

野田樹潤選手は、東京都出身の2006年生まれ。

父にF1(フォーミュラ1)参戦経験のあるレーシングドライバー、野田英樹氏を持ち、幼い頃からモータースポーツに触れてきました。

そして3歳で初めてレーシングカートに乗り、4歳でカートレースデビューします。

6歳以降からは参戦可能年齢に満たしていないにもかかわらず、年上のドライバーが参戦するカートレースに特例で参戦。

優勝し続け、周囲の関係者を驚かせました。

9歳で”フォーミュラカー”をドライブ

レーシングカートで実績を積んだ野田樹潤選手は、あっという間に4輪レースの道を切り開きます。

9歳にてFIA(世界自動車連盟)が定める4輪フォーミュラカー「FIA-F4」のマシンをドライブし、世界最年少記録にて快挙を達成。

以降、岡山国際サーキットを舞台とする17歳以下を対象としたフォーミュラレース「フォーミュラU-17」への参戦を始めます。

使用するマシンも「F3(フォーミュラ3)」と呼ばれるクラスの車両へステップアップし、12歳でフォーミュラU-17シリーズ全戦全勝を達成。

13歳の時には、非公式ながらF3マシンのコースレコードを樹立するほどの実績を作り、再び同シリーズで全戦全勝を成し遂げました。

わずか9歳でフォーミュラカーをドライブし、4年間で一気にF3マシンを乗りこなすまでに急成長を遂げたレーシングドライバーは、他に例を見ないでしょう。

最年少記録を作り出して世界へ

幼少期からモータースポーツに親しみ、レースで数々の経験を積んできた野田樹潤選手。

2020年からは海外にチャレンジの場を求め、デンマークへ渡ります。

そしてFIA-F4マシンを使用するワンメイクレース「デンマークF4選手権」に参戦。

新型コロナウイルスの影響でシーズンは全9戦と少なかったものの、優勝1回と3回の予選でのポールポジション、2回の決勝ファステストラップを記録し、男性ドライバーが参戦する中、紅一点の存在として活躍を見せました。

まとめ

女性、かつ15歳ながらプロのレーシングドライバーとしての人生を歩み始めたJujuこと野田樹潤選手。

日本では高校に入学するような年代で海外に渡り、F1参戦を目標に戦い続ける選択をしています。

F1が多くクローズアップされるモータースポーツの中で、若年層からチャレンジを続けている女性ドライバーの今後に、焦点を当ててみると面白いでしょう。

Jujuの活躍を通じて、一足先に”女性F1ドライバー候補生”をチェックしておきましょう。