岡山国際サーキットで10月22・23日に行われた2016スーパー耐久第5戦。全6クラス中、4クラスでチャンピオンが決定したレースだった。それと同時に注目を集めたのは一際目立つNo.108CARGUYのランボルギーニ・ウラカンGT3がデビュー。いきなり3位表彰台を獲得する快進撃を見せた。今年国内外の各カテゴリーに登場し、圧倒的な存在感と高いパフォーマンスで好成績を残しているランボルギーニ・ウラカンGT3。ついに「FIA-GT3対決」で盛り上がるスーパー耐久のST-Xクラスにも参上した。

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めちゃくちゃ目立つ蛍光イエロー。予選から速さをみせる

Photo by Tomohiro Yoshita

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当初108号車「Direction Racing」は赤色のフェラーリ458GT3で参戦していたが、今回から「CARGUY」としてランボルギーニ・ウラカンGT3に変更し参戦。マシンカラーも一際目立つ蛍光イエローに。実際にコースサイドで見ていても、その存在感は群を抜いていた。

ドライバーはCARGUYの代表を務める木村武士、スーパーGTでも同じウラカンを駆る織戸学、そしてアフォック・ヤジッドの3人だ。

イタリアの名門自動車メーカーであるランボルギーニが、最新のフラッグシップカーとして世に送り出したウラカン。そのGT3車両も開発され、2015年1月に発表された。

現在はブランパン耐久シリーズなど世界中のレースに参戦。スーパーGTには今季から参戦。JLOCとDirection Racingから計4台が参戦。その中でも織戸と平峰一貴が組む88号車が6戦中5戦でポイントを獲得する安定した強さを見せており、強豪ぞろいのGT300でも十分に上位に食い込めるパフォーマンスを見せている。

 

今年のスーパー耐久ST-Xクラスは開幕戦から日産GT-R NISMO GT3勢が速さを見せており、開幕戦から連戦連勝の快進撃をみせている。

さすがに初参戦ということもあり、どうなるかと思われたが、いざ予選が始まってみると木村が1分31秒374をマークし全体3番手。Bドライバー予選では織戸がアタック。僅差のバトルの中でトップタイムこそとれなかったが1分29秒582を記録。両者の合算タイムで3分00秒956となり総合4番手。チャンピオン争いをするNo.3ENDLESS・ADVAN・GT-Rを上回る予選ポジションを獲得した。

 

ハイレベルな戦いの中、3人のドライバーが着実に走行、3位表彰台を獲得!

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翌日の決勝レース。今回はST-X、ST-1、ST-2、ST-3クラスからなるGr.1でレースが行われ、スタートからゴールまでハイレベルな争いとなった。

スタートと務めた木村は、その激戦の中でスピンもあり一時は順位をとしてしまうが、諦めずに前のマシンに食らいついていき、29周を終えたところでピットイン。ドライバー交代を行う。そこからヤジッドと織戸が周回を重ね44周目に4番手を取り戻すと56周目には3番手に浮上した。

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上位マシンのピットストップの関係ではあったが、72周目と73周目にはラップリーダーを記録。最終スティントにエース織戸が登場し、GT-R勢を追い詰めようとしたが、細かなトラブルに見舞われペースを上げられず。

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それでも順位を守りきり3時間のチェッカーを受け、デビュー戦で見事表彰台を獲得した。レースを終えた3人も満面の笑みだった。

 

まとめ

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正直、ここ数年のST-Xクラスはマシンのレベルもさることながら、レースのレベルも格段に上がっており、その中トラブルでリタイアなどのリスクも多いデビュー戦で、3時間を走りきり、多くのライバルに競り勝っての3位。

これがレース数を積み重ね、マシンセッティングなど熟成が進んでいけば、もしかすると今年無敵状態だったGT-R勢と対等に戦う可能性もでてきそう。

改めてウラカンGT3のポテンシャルの高さを見せつけられたのと同時に、今後どんなレースを我々にみせてくれるのか、非常に楽しみなレースにもなった。