今年も各クラスで熱戦が繰り広げられている2016年のスーパー耐久シリーズ。9月に富士で行われた9時間耐久レースを経て、いよいよ終盤戦を迎えています。今年は最高峰ST-Xクラスは海外の有力GT3マシンも参戦し盛り上がる一方、ST-4、ST-5クラスは1秒、もしくは1ポイントを争う大激戦になっています。中盤戦ではまだまだ見えてこなかったチャンピオン争いも、今日開幕した岡山国際サーキットでの第5戦で行方が見えてきました。ちょうど今日終わった予選の速報も交えて各クラスの行方をチェックしましょう!

Photo by Tomohiro Yoshita

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ST-X:KONDO RACINGと日産自動車大学校のコラボチーム、悲願のチャンピオン獲得へ!

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FIA-GT3マシンで争われるST-Xクラス。今年No.24スリーボンド日産自動車大学校が絶好調。4戦3勝と圧倒的な強さをみせており、唯一勝ち星を落とした第3戦鈴鹿も3位表彰台。シーズンを通して安定したパフォーマンスを発揮してきました。

このチームはスーパーGTやスーパーフォーミュラでもお馴染みの近藤真彦監督が率いるKONDO RACINGと日産自動車大学校がコラボして参戦しているチーム。

「若者のクルマ離れをおさえたい」という思いで、日産自動車大学校の生徒たちに現場でしか味わえない経験や体験をしてもらおうと、メカニックの手伝いやホスピタリティ関係、チームのサポート全般に学生たちが携わっています。

2012年から始まったプロジェクトも5年目に突入。年々着実に力をつけて、昨年は敗れはしたもののチャンピオン争いに加わり、そして今年は4戦を終えて98.0ポイント。結果次第では最終戦を待たずに岡山でチャンピオンが決まります。

学生たちの頑張りで出来上がっている部分も大きいチーム。悲願達成なるか?注目です。

一方、追いかける昨年の覇者No.3ENDLESS・ADVAN・GT-Rは逆転タイトルのためには後がない状況。第3戦では優勝を飾ったものの、それ以外のレースでの取りこぼしが響き、これだけの差となりました。しかし、一発の速さは24号車をしのぐものを持っており、岡山でもレースを支配する可能性は十分あります。

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そして行われた第5戦岡山の公式予選では、24号車が残り時間ギリギリを狙ってタイムアタック。これが見事に成功し今季3回目のポールポジションを獲得。3号車はライバルの先行を許し5番手となってしまいました。

俄然有利になっている24号車。悲願達成の瞬間が近づいています。しかし、最後まで何が起こるかわからないのがレースの難しいところ。きっちり3時間を走りきることができるのか、それが求められる岡山の決勝レースになりそうです。

 

ST-2:やはり今年も強い!WRX STIがチャンピオンに王手!

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4輪駆動車で争われるST-2クラスは、やはり今年もNo.59 DAMD MOTUL ED WRX STIが強さをみせ、2位以下に20ポイントのリードをつけて第5戦岡山を迎えています。

開幕3戦連続でポールポジションを獲得し、特に長時間のレースで争われ、ボーナスポイントがついた第1戦もてぎと第4戦富士での勝利が、トータルでも大きく影響した模様。岡山でも他を寄せ付けない速さを見せています。

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今日の岡山の予選でも見事ポールポジションを獲得。このまま行けばチャンピオン決定ですが、逆に今年はランキング2位のNo.6新菱オートDICXELエボXに2度勝利を奪われています。最後の最後でランエボ勢が意地の巻き返しを見せるのか?こちらも目が離せません。

 

ST-3:レクサス同士のトップ争い、ル・ボーセRC350が第4戦での優勝でポイント差を縮める

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ST-3クラスは開幕3連勝と勢いに乗るNo.38MUTA Racing TWS IS 350が88.0ポイントでランキングトップ。これをNo.62DENSO Le Beausset RC350が15.5ポイント差で追いかけています。

今年は38号車が特に安定して速く、第4戦の富士で表彰台を逃してしまった以外はパーフェクト。彼らが落とした第4戦を制し、一気にポイントを稼いだ62号車が逆転チャンピオンへの望みをつないでいます。

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岡山の予選では38号車が今季4回目のポールポジション。対する62号車は5番手に終わってしまい、このまま行けば38号車のチャンピオンが決定してしまいます。

それを何としても阻止できるか?62号車にとっては正念場の決勝レースとなりそうですね。

続いては超ウルトラ激戦区のST-4、ST-5クラス!