道上龍というレーシングドライバーをご存知でしょうか??長年に渡り本田技研工業のモータースポーツ部門を支えて来た選手です。近年ではSUPER GTで監督業を行い、その傍らでSUPER耐久やWTCCではシビックターボのステアリングを握るワークスドライバー!今回はそんな道上龍選手が、過去に乗って来たマシンを集めてみました。
レースキャリアスタート
道上選手は実家がカートショップという事もあり、幼少の頃からレースに近い家庭環境で育ちました。
その為、幼い頃から弟と共にカートレースに出場し、優秀な成績を収めています。
また、道上選手はカート出身ドライバーである為、本格的なレース参戦はフォーミュラーレースから開始。
1991年にフォーミュラ・ミラージュで4輪レースデビューを果たし、その勢いで1993年にナウ・モータースポーツから全日本F3選手権にステップアップしています。
そして、1993年シーズンの活躍により道上選手は一躍有名人となりました。
その後、N1耐久シリーズ(現SUPER耐久)や全日本ツーリング選手権(JTCC)で活躍。
1996年にホンダワークスのツーリングカー開発ドライバーを務めると、それがきっかけとなり、ホンダのワークスドライバー、そして、日本のトップドライバーの1人としての道を歩んで行く事となったのです。
JGTC
1998年からは、現SUPER GTの前身カテゴリーである全日本ツーリングカー選手権(JGTC)に本格参戦する事となりました。
GT500クラスに参戦し、プロレーシングドライバーとしてホンダの看板を背負い激戦を繰り広げます。
そして、2000年にはついにGT500クラスでシリ-ズチャンピオンを獲得。
しかし、珍しいのはシーズンを通して優勝回数0回という記録です。
レ-スのポイントランキングは各レースの順位によって割り振られますが、優勝こそできなかったものの、2位以下の安定した好成績により、シリーズチャンピオンとなったのです。
フォーミュラーニッポン
1998年からはJGTCと同様、フォーミュラーニッポンにも本格参戦を開始しました。
ムーンクラフトや5ZIGENといった名門チームに在籍し、フォーミュラードライバーとしても活躍しています。
しかし、2000年の富士スピードウェイで行われたレースで大クラッシュ!
今でこそHANSの装着はクラッシュ時の危険性を考えてカテゴリーに関係なく義務付けられていますが、当時はトップカテゴリーでさえ装着されていませんでした。
HANSを装着せずにクラッシュしてしまった為、腰堆を骨折してしまったのです。
レースに戻る為にリハビリを行い、シーズン後半には復帰していますがHANSの重要性を身に染みて知る事になりました。
そして、自身の経験を他のドライバーに訴えかけ、今日のようにHANSが義務付けとなるきっかけとなったのです。
その後、道上選手は2006年にフォーミュラーニッポンから身を引いています。
SUPER GT
2004年を以て、全日本GT選手権は廃止されました。
それと入れ替わる形で2005年よりSUPER GTが開幕したのです。
そして、2005年からも道上選手は、引き続きNSXのステアリングを握っています。
SUPER GTが開幕した2005年シーズンは、ホンダレーシングとしてシリーズ10位を記録。
しかし2009年、ついに道上選手とNSXのコンビが解消される事となりました。
開発当初からの年数経過により、日産・トヨタのスピードにNSXが付いていけなくなったのが主な原因です。
その後2010年からは、HSVのステアリングを託される事になりました。
2010年から道上選手は、長年在籍したホンダレーシングから移籍しました。
中嶋悟監督率いる、ナカジマレーシングのシートを得たのです。
また、このシーズンからは昨年までのNSXに代わって、次期NSXだったHSV-01へとGT500クラスのホンダ勢が全車マシンチェンジを行いました。
それにより、今までミッドシップのNSXだった為、FRレイアウトのHSVに変更となり、チームとしてもドライバーとしても進化が求められる事に。
しかし駆動方式の変更に伴うバランスが上手く嚙み合わず、シーズンを14位で終えています。
その後2013年、ついにシートを失う事に。
しかし、これまでの功績から翌年の2014年にはGT300クラスの無限CR-Zの監督に就任します。
そして夏の風物詩、鈴鹿1000km耐久レースでは第3ドライバーとして登録はされましたが、結局決勝レースでステアリングを握る事はありませんでした。
これを持って道上選手はSUPER GTのドライバーを引退し、自身で立ち上げたドラゴンコルセの監督を務める事となります。
WTCC
2013年にSUPER GTのシートを降りて以来、初となるレーシングドライバー復帰の話が道上選手の元に届きます。
それは、世界ツーリングカー選手権(WTCC)へのオファーでした。
参戦車両はホンダシビックで、従来通りワークスチームからの参戦です。
今年2017年は参戦2年目となり、2016年シーズン後半から参戦しています。
SUPER GTとWTCCの大きな違いはスプリントレースである事!
現在日本人で参戦しているドライバーは道上選手だけなので、今後の活躍に期待が膨らみます。
SUPER耐久
道上選手は2017年シーズン、SUPER耐久の第3戦鈴鹿サーキットと第5戦富士スピードウェイにスポッ参戦しています。
第3戦鈴鹿サーキットでは土屋圭一氏とステアリングを握り、4位でレースを終えました。
そして、先日行われた第5戦富士スピードウェイでは3位表彰台でレースを終えています。
今回参戦したST-TCRクラスは、クラス自体が新設されたという事もあり、参戦台数が今後増える事が予想される未知のクラス。
道上選手とシビックターボの活躍が、まだまだ見られる事にも大きな期待が寄せられています。
まとめ
いかがでしたか?
時代と共に、道上選手もレースも進化して来ました。
JGTCの頃からGT選手権に参戦し、カテゴリーは違えど今だ最前線で活躍している道上選手。
NSXに乗る姿が一番印象に残っている方が多いと思いますが、今後のWTCCやSUPER耐久での活躍からも目が離せません。
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