アクセルワークやブレーキング、シフトチェンジなど、バイクでサーキットを走っていると思った以上にやる事がたくさんあります。しかし、どこでどうすればもっと上手に走れるようになるのか、サッパリわからない。そんな初心者ライダー達の疑問を解決すべく、突撃取材!全日本ライダー達に、『オートポリスの走り方』聞いてきました。

 

©ChikaSakikawa

 

オートポリス インターナショナルレーシングコース

 

出典:https://autopolis.jp/ap/facility/course-map/main-course/

 

オートポリスは大分県と熊本県の県境付近の山間部に位置し、レーシングコース、レイクサイドコース、ジムカーナ練習場の3つのコースを有するサーキットです。

そのメインコースとなるインターナショナルレーシングコースは、1周4,674mの国際規格。

ホームストレートは902m、高低差は52メートル、最大上り勾配7,2%、下り勾配10%と、アップダウンの激しいテクニカルなレイアウトでスーパーGTやスーパーフォーミュラ、全日本ロードレース選手権など2輪4輪問わずビックレースが開催され、九州を代表するサーキットとして多くのモータースポーツファンを楽しませています。

 

まずは、J-GP2クラス(4ストローク600cc)での走り方

♯71 三原壮紫 選手(TONE RT SYNCEDGE4413)に聞いた、オートポリスの走り方

 

©ChikaSakikawa

 

前半(赤):スピードを殺し過ぎないで、タイヤを転がすイメージで走る。

後半(青):リズムを合わせられないとアクセルをしっかり開けられず、コーナリングスピードが落ちる。最終コーナーのスピードの乗せ方で、ストレートの伸びが全然違う。

コースを前後半に分けて考えた走り方を教えてくれた三原選手。

オートポリスを走る時のキーワードは『リズム良く!』。自分の中のリズムが合わなかったり、小さなミスが速さに大きく影響してしまう難しいコースなのですが、リズムさえ掴んでしまえばタイムアップは確実。まずは、走りのリズムを作る事!!意識してみてくださいね。

 

♯7 石塚健 選手(will-raise racing RS-ITOH)に聞いた、オートポリスの走り方

 

©ChikaSakikawa

 

①進入のクリップポイントが見えづらくてタイミングが難しいけど、立ち上がりで素早く加速できるようなラインを取っていく。3コーナーまでの区間スピードが大事。

②ヘアピンに向かって上っているので、思っているより奥までブレーキングが突っ込める。頑張るポイント!!

③上り区間はラインを大きく取って、車速を落とさないように走る事がタイムアップには重要。

オートポリスは、全体的にコーナー速度を意識して走る事が重要だと教えてくれた石塚選手。どのコーナーも、大きくラインを取って車速を乗せていく!そうすれば、おのずと自分の通るべき道が見えてくるかもしれません。

 

♯31 豊島怜 選手(DOG FIGHT RACING・YAMAHA)に聞いた、オートポリスの走り方

 

©ChikaSakikawa

 

①絶対立ち上がり重視!!

②スピードを殺さず通過する。

③1つのコーナーとして考える。

④立ち上がり重視のライン取り。

⑤高いスピードを維持したまま早めにアクセルを全開にする事が重要!

⑥フロントからの転倒に注意!

⑦下ってて怖いけど、なるべく早くアクセルを全開にする。

⑧ここの立ち上がりで全てが決まる!

⑨スピードを乗せていかないと、上りなので失速する。

⑩アクセルを早く全開にできると、かなりタイムアップできる。

オートポリスを走る上で大切なのは、早くアクセルを全開にできるポイントを見つける事!アップダウンが激しいので、スピードを保つことが難しいコースですが、まずはコーナーごとの立ち上がりを意識してみる。それが、このサーキットを攻略する1番の近道かもしれません。

 

続いて、J-GP3クラス(4ストローク250cc単気筒)

♯13 長谷川 聖 選手(CLUB Y’s & J)に聞いた、オートポリスの走り方

 

©ChikaSakikawa

 

①ブレーキをかけるポイントを覚える。

②オーバースピード気味で大丈夫。

③立ち上がり重視で。

④早めにアクセルを開ける。

⑤立ち上がり重視で!

⑥飛び出さないように気を付ける。

⑦自分でリズムが取りやすいように走る。

⑧ストレートでスピードが出せるように走る。

大きなコーナーごとに意識するポイントを教えてくれた長谷川選手。

まずは、1コーナーのブレーキングポイントを覚える事!1つ1つのアドバイスを確実にクリアしていけば、コツをつかんでいつの間にかエキスパート!なんて事もあるかもしれません。

 

♯29鈴木大空翔 選手(BATTLE FACTORY)に聞いた、オートポリスの走り方

 

©ChikaSakikawa

 

①しっかり止めてアクセルを開けられるように。

②ここのアクセルを開けるのが遅れると、その後の上りでスピードが乗らない。

③アクセルをしっかり開けて、次のストレートでスピードをかせぐ。

④かなり下ってて怖いけど、スピードを乗せていく。

⑤ここからは上りセクションだから、しっかりスピードを乗せていく。

⑥しっかりアクセルを開けて、早く切り替えす。

一般ライダーから見ると、恐怖を感じないのではないかと疑うほどの猛スピードで走り抜けていく全日本ライダー達。しかし、怖いけど頑張るポイントなど、素直な言葉で教えてくれた鈴木選手になんだか親近感を感じます。

現在日本のトップカテゴリーで戦うライダー達も、恐怖を克服しながらあの場所で走っていると考えると、まだまだ頑張れるはず!アドバイスとあわせて、その気持ちも意識してみてくださいね。

 

♯34 村田 憲彦 選手(CLUB Y’s & J)に聞いた、オートポリスの走り方

 

©ChikaSakikawa

 

①ブレーキングから1コーナーが見えないので、オーバーランしやすいからしっかりとクリッピングポイントを覚えて走る。

②進入ブレーキからクリッピングポイントまでスピードを落とさず走る。

③カントがあるのでアクセレーションをスムーズに。

④リズミカルに走る。

オートポリスを走る上で大切なのは、出来る限り車速を落とさない事。

アップダウンが激しく、スピードを保つのは容易なコースではありませんが、レイアウトを覚えれば自ずと操作はついてくるもの!是非、実践してみてくださいね。

 

まとめ

 

©ChikaSakikawa

 

ドライでもウェットでも、驚くべきスピードでバトルを展開するレーシングライダー達。そんな彼らでも搬入などの作業を終えると、まずはコースレイアウトを確認します。中には自分の足で歩いてコースをチェックするライダーもいるほど。

サーキットでバイクを速く走らせるためには、先の先を考えて今いる場所を走る事が大切になってきます。その為にも、まずは走る前にレイアウトを理解する!その作業を1つ加えてみると、走り方も変わってくるのではないでしょうか。

 

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