2018年11月24日に、千葉県の茂原ツインサーキットで『ジムニースーパーラップ2018』が開催されました。こちらはジムニーがサーキットを本気で走るタイムアタックイベントなのですが、速いジムニーだと1周57秒台という驚きのタイムを記録するそうです。それは、実際に現地で確認するしか無い!ということで、すぐに主催のレインボーオートに取材を申し込むと、なんと編集部が誇るプロの走り屋イシザキが、デモカーの新型ジムニーをドライブすることに……?!いったい、どのような結末を迎えたのでしょうか。
本気のジムニーは結構走れる!!
どうもこんにちは!
プロの走り屋ことMotorz編集部のイシザキです!
突然ですが、千葉県の茂原ツインサーキットにて開催された『ジムニースーパーラップ』にドライバーとして参加しちゃいました!!
「ジムニーでサーキット?何を言ってるんだ??」と思ってるソコのあなた。
安心してください、当日の朝までボクも同じことを思っていました(笑)。
しかし実際に足を運び、ジムニーに乗ってみると「ジムニーでサーキットを走るのも、アリかもしれない。」と印象が一変。
今回はその魅力を、Motorz読者の皆さんに伝えたいと思います。
皆さんが想像する以上に趣のある世界が、ソコには広がっていました。
まずはプロの走り屋が、気になったマシンをチェック!
サーキットに到着して最初に度肝を抜かれたのは、サーキット仕様にカスタムされたジムニーが一同に並ぶ異様な光景。
その中でも「これはやり過ぎでしょ。」と、思わず笑ってしまった過激すぎるジムニー達をご紹介していきます。
そこには走り屋としてカッコいいと感じる、”チューニングカー”として仕上げられたジムニー達が集結していました。
まず会場に入って、1番にボクの目に飛び込んできたのがこのJA22型のジムニーです。
そのヤバさについてはもはや説明すら不要かと思いますが、18インチのホイールをインストールした上に、極め付けはチョップドトップで変態度マシマシ!
まるでチョロQのようなコミカルさを兼ね備えたビジュアルですが、コース上でのストレートスピードは、驚くべき速さ!!
オーナーさんに話を聞いてみると、やはりJA型(特に幌車)は圧倒的に軽いそうで、動力性能的にも良いそうです。
続いて気になったのが、コチラのJB23型ジムニー!
マシンの作り方にかなりグッときた1台で、ルーフがブラックアウトされているなど、白と黒を基調にセンスよくまとめられていたのがまずGOOD。
車内もドンガラなのは当然で、リアガラスは真っ黒に塗られたFRPのハメごろし。
1つ1つのこだわりが軽量化に貢献しているところなど、ストイックさにプロの走り屋はシビれちゃうんです。
今回ドライブした新型ジムニーはこちら!
今回ボクがドライブさせてもらったのは、主催のレインボーオートが誇るJB64ジムニーのデモカーです。
レインボーオート代表の横尾さんはこのJB64とはまた別のデモカー『JB23ジムニー”キャンディ”号』をドライブするとのことで、新型ジムニーのステアリングを握らさせて頂けることになりました。
横尾さんのインタビューはYoutubeにUPしているので、そちらも併せてチェックしてくださいね。
詳しいスペックはコチラ!
パッと見てローダウン化されている、いわゆる”サゲニー”なレインボーオート号。
まずは走り出す前に、その仕様をチェックしておきましょう!
レインボーオート オリジナルスポーツダウンサスJB23用(試作品流用テスト中)
レインボーオート フォーミュラーラテラルロッド(前後)
レインボーオート 試作4度キャンバーキングピン
レインボーオート ビルシュタインショックアブソーバー
レインボーオート SUBARUブレーキキャリパー流用加工
レインボーオート オリジナルアルフィンドラム
RAYS ALAP-J オフセット0 16インチ5.5J
ブリジストン アドレナリンRE003 205/55R16
レインボーオート ルーフ&ボンネットペイント
レインボーオート FRPリアディフューザー
Gベース フェンダーカバー
RECARO SP-G
NANIWAYA シートレール
レインボーオート4点式ベルト
足回りを少し下げただけで、それ以外はほぼドノーマルのJB64。
一体どの程度のタイムが出せるのか・・・。
そもそもジムニーでサーキットを走ったことがないので、イマイチ想像がつきません(笑)。
ちなみ、上記のカスタムパーツの中でも特に動力性能に貢献していたのがこの『アルフィンドラム』。
リアのドラムブレーキカバーなのですが、純正の鉄製ドラムが約4.9kgなのに対し、このアルフィンドラムは2579gとのことで、重量は半分近く軽くなっています。
そのためバネ下重量の軽量化と制動力が、グンとアップすること間違いなし!!
特にオフロード走行向けのタイヤは重量もあるため純正リアドラムでは心細いので、アルフィンドラムに変更することで制動力を確保できる上、ドレスアップ効果も期待できます。
しかもこの『アルフィンドラム』はなんと、あのハヤシレーシングとの共同開発!
純正ドラムカバーはただ車軸に被せてあるだけなのでホイールを外し、アルフィンドラムに付け替えるだけで大幅な軽量化が可能なのです。
という事で!!サーキットでのタイムアタックだけでなく、全てのジムニーオーナー必見のアイテムではないでしょうか。
いざ尋常に、アタック!
入念なマシンチェックも終了し、早速コースインしてみます。
まず、車の特徴を知るために軽く流してみたところ、重心の高さは感じるもののサスペンションの動きなどは、思っていたよりもスポーティーな印象を受けました。
また、見た目から想像するような「ダラ~~ッ」と深くロールするような足ではなく、ステアリング操作に対しても素直に車体が反応し、ロードスターのような小気味良い操作性を生み出します。
そしてオリジナルの前後ブレーキシステムによる強烈なストッピングパワーとコントローラブルな操作性は、重くなったと言われるJB64を軽々とボトムスピードまで落とし込むことが可能なうえに、大型キャリパー交換時のようなタッチの悪化は感じられません。
更にはキングピン角も変更されているので、ステアリングを深く切り足していった際に突然フロントのグリップが抜けるような挙動は皆無。
アンダーステアとは無縁の奥行きのあるステアリングフィールとなっていて、アクセル全開でコーナーを立ち上がる時の姿勢やフィーリングは、FRスポーツそのものでした。
また、限界走行時はボディマウントがノーマルの為、若干独特な動きを見せることがありましたが、マフラーすらノーマルという開発中の車両なので、今後の進化が非常に楽しみです。
そんなマシンで果敢に攻めた結果、ベストタイムは1分00秒538をマークしました。
以前からジムニーで茂原を走っている横尾さんなどはこのタイムを驚き、喜んでくれたのですが個人的には速いのか遅いのかよく分からないから、どうして良いのやら(笑)。
まとめ
プロの走り屋のプライドもあり、かなり頑張って攻めたので、実はあわや横転というハプニングもありました。
これまでの編集部での日々が走馬灯のようにフラッシュバックし、本当に一瞬「あ、終わったな……。」と思ったのですが、なんとか無事にピットイン。
そんな小さな事件も含めた今回のイベントに参加して、オフローダーのイメージが強いジムニーで普通に楽しくスポーツドライビングが楽しめたことに何より感動と驚きを覚えました。
ジムニーって、意外に走れちゃうんです。
空き時間に他の参加者の走りも見ていましたけど、どうしても最後までジムニーがサーキットを疾走する光景が自分の中に馴染むことはありませんでしたが・・・。
それが逆に面白く、いつまでも見ている事ができました。
走っても楽しく、見ていても楽しいジムニースーパーラップ。
来年も開催されることを切に願います!
ここからは記事内に収まりきらなかった当日の写真をお届け!
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