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2019年4月、マツダは新型のボンゴブローニイバンを発売すると発表。新型のボンゴはトヨタ「ハイエース」をベースに、OEM車として復活します。同時期に「ボンゴバン」も発売するなど、以前からのファンはマツダの動きに注目しているのではないでしょうか。今回はボンゴの歴史を振り返りつつ、新型ボンゴの特徴をご紹介します。

ボンゴ/Photo by Apache Sav
ワンボックスカーの代名詞、初代ボンゴ誕生

初代ボンゴ/出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%84%E3%83%80%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%82%B4#/media/File:Mazda-BONGO-1st-generation01.jpg
初代ボンゴが誕生したのは、1966年5月。
水冷4気筒800ccエンジンをリアに搭載し、サスペンションには4輪独立懸架を採用した初代ボンゴは、超低床式のモデルとして発売されました。
初代ボンゴの床面地上高は同時期にラインナップされたトラックで460mm、バンで450mmと、大人の膝ほどの高さだという点も特徴のひとつです。
そして発売以降、ボンゴはワンボックスカーの代名詞的存在として、定着することになります。
小経ダブルタイヤ採用の2代目ボンゴ

2代目ボンゴ(トラック)/出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Mazda_Bongo_201.JPG#/media/File:Mazda_Bongo_201.JPG
2代目ボンゴは、1977年に誕生しました。
駆動方式をリアエンジンドライブ式からフロントエンジンリアドライブへと変更し、より荷役性、積載性を重視したモデルとして完成。
また全モデル、小経ダブルタイヤを採用したことで、さらなる低床化を実現。
客室や荷台、荷室をフラットにすることで使い勝手も向上しています。
この2代目ボンゴは月間5千台を売り、1978年から1980年までに、国内のマツダディーラー最大の売上を記録。
当時業績に伸び悩やんでいたマツダを、救った車両でもありました。
多機能を搭載した3代目ボンゴ現る

3代目ボンゴ(ワゴン)/出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%84%E3%83%80%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%82%B4#/media/File:Mazda_Bongo_Wagon_301.JPG
1983年5月には、3代目ボンゴが誕生します。
この1ヶ月後には本格的な小型クラスとして、「ボンゴブローニィー」が登場。
3代目をひと回り大きくした車体に多機能を搭載し、当時高まっていた商用車ニーズに応えます。
また、ボンゴブローニィーも今までと同様、バン・ワゴン・トラックの3タイプがラインナップされ、ブローニィーワゴンでは最大9人の乗車が可能。
ブローニィートラックも、積載量1~1.5トンを誇るモデルでした。
そんな3代目ボンゴは16年に渡って販売され、その間にも4WD車やATモデルの登場など様々な進化を遂げ、1999年に続く4代目へとバトンを渡します。
伝統に拘り、キャブオーバータイプを保った4代目ボンゴ

4代目ボンゴ(バン)/出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Mazda_Bongo_Van.jpg#/media/File:Mazda_Bongo_Van.jpg
1999年には、4代目ボンゴが発売。
環境や安全性に配慮してモデルを変える車が増える中、ボンゴはあえて従来のキャブオーバータイプを維持していました。
衝突の際の安全性を考えて車体の前半部分を新設計したものの、使い勝手のよさは変わらず、広い荷室空間と安全性の高いキャビンを実現。
駆動系統には先代と同じ1.8リッターのF8型エンジンを採用しながら、そこに電子制御燃料噴射装置を追加し、馬力を90psに引き上げています。
これに伴って2.2 リッターのR2型ディーゼルエンジンの馬力も、79 psへと向上させ、2003年12月のマイナーチェンジでは排ガス規制に対応して「コモンレールディーゼルターボ」を搭載しましま。
またこの頃トラックタイプには4WDが追加され、デッキが低床化。
そして2010年にはボンゴブローニィーの販売終了が決定。
三菱に供給していたOEM(相手企業のブランドで販売されるモデル)の生産も終了となり、ボンゴブローニィーは27年の歴史に一旦、幕を下ろしたのです。
2019年5月、ボンゴブローニィーが復活

新型ボンゴブローニィー(バン)/出典:https://www2.mazda.com/ja/publicity/release/2019/201904/190423a.html
2019年4月、マツダは新しいボンゴブローニィーを5月13日に販売すると発表。
トヨタハイエースのOEM車として売り出され、モデルラインナップには「DX」・「GL」と2つのグレードを設定。
2WD(FR)車には、2.0リッターのガソリンエンジンを搭載し、4WD車には2.8リッターのディーゼルターボエンジンを採用しています。
また、2WD・4WDを問わず全車に「衝突回避支援パッケージ」や横滑り防止装置の「ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム(DSC)」などを標準装備。
より安全に配慮した設計となりました。
まとめ

Photo by Vasconium
初代ボンゴの誕生から42年。
その間、商用車に対する人々のニーズは大きく変わり、それに合わせてボンゴも機能を充実させ、より使い勝手の良い客室や荷室を採用したりと、様々な変化を遂げてきました。
そんな歴代ボンゴの中でも、ボンゴブローニィーは大きい車体と積載量によって多用なニーズに応え、多くの人から愛されたモデルです。
しかしそれも2010年に生産終了となり、新しいモデルが見られることはもうないのかと思われていたところに、新型の発表。
ファンの方は大変喜んだことでしょう。
42年前、ワンボックスカーの代名詞として生まれ、人々の暮らしの変化に合わせて進化してきたボンゴ。
その歩みは、これからも刻まれていきます。
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