オリジナルに対する最大限のリスペクトを持って復活した新型アルピーヌはデビュー以来絶賛の嵐で、今も予約待ちが続いている状態です。そんなアルピーヌに、真打ちともいえる特別な仕様が登場しました。その名も「アルピーヌ A110 ラリー」。ストレートなネーミングは、かつて連戦連勝を誇った黄金時代の再来を予感させます。
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初代A110=初代WRCチャンピオン
オリジナルのアルピーヌA110は、70年代のラリーシーンで圧倒的な活躍を見せた名車です。
世界ラリー選手権(通称:WRC)の歴史は1973年に始まっており、A110はアルピーヌに初代マニュファクチャラーチャンピオンをもたらしました。
ジャン-リュック・テリエのドライビングにより開幕戦モンテカルロを含めて6戦で優勝するという圧倒的な成績を誇り、アルピーヌ=ラリーというイメージが定着したのもこの時でした。
モータースポーツ活動に本気なアルピーヌ
これまでにもワンメイクレース用の「A110 カップ」やFIA GT4カテゴリのホモロゲーション用マシン「A110 GT4」等、モータースポーツ向けの競技車両の開発にアルピーヌは積極的でした。
満を持して登場したA110 ラリーは、2011年にFIAが導入した新レギュレーションである「FIA R-GT」カテゴリへの参戦をめざして開発されています。
二輪駆動モデルに限定されているFIA R-GTカテゴリは現在、911やエキシージ、アバルト124等がしのぎを削っている群雄割拠のカテゴリです。
フランスの名門レーシングコンストラクターとの共同開発
開発にあたって、WECへの参戦等で知られるフランスのレーシングコンストラクター、シグナテックの協力を得ています。
そして、ラリー競技において軽量化は重要項目な為、シャシーは軽量なアルミニウム製を採用。
更に3wayサスペンションやFIA公認の競技車両用燃料タンク、新規開発を行ったブレンボ製のブレーキ等、モータースポーツの中でも特にラリー競技に特化したチューニングメニューが施されているのが特徴です。
ラリーマシンそのものなインテリア
よくある限定仕様車ではなく純粋な競技車両なので、インテリアもいつでもラリー競技に参戦出来る本気仕様に仕上がっています。
ブルーサベルトのシートベルトが眩い6点式ハーネスやバケットシート、ロールケージ、テレメタリー用のディスプレイとパドルシフトが組み込まれたステアリングは、競技車両ならではの装備です。
「勝ちにいく」為の本気のエンジン仕様
1.8リッター直4エンジンにも専用のチューンが施されており、出力が300馬力以上に引き上げられているのに加え、トルクカーブもラリー仕様に変更されています。
これにリミテッド・スリップ・デフ(LSD)と6速シーケンシャルのトランスミッションが組み合わされることにより、ラリーシーンにおいて最適なパフォーマンスを発揮します。
まとめ
車体価格は15万ユーロ(約1770万円)からのスタートとなっており、競技車両としては低めの価格設定となっているのが特徴です。
これはアルピーヌ側の計らいでもあり、優秀な若手ドライバー等にとってモータースポーツ参戦のきっかけを増やしてもらうのが目的でもあるそう。
同モデルは2020年シーズンへの参加を目標としており、真のラリーマシンとしてのアルピーヌが活躍する姿を見られるのはもうすぐです。
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