2017年8月、32年の歴史に幕を閉じる事となった一台のバイク、YAMAHA“Vmax”。センセーショナルなデビューを飾り、ゼロヨン10秒台を叩き出すその加速に、当時のバイクファンは圧倒されました。時代に流されることなく、ただ無骨なまでにその存在感を放ち続けたヤマハVmaxをご紹介したいと思います。
時代はバイクブーム
1980年代カウルがストリート仕様に
1980年代、日本は活況に沸いていました。
経済も右肩上がりで、テレビではトレンディドラマが高視聴率を上げ、アイドル、コミック、バンドブームなど新しい価値観、文化が多く生まれたのです。
そんな時代を背景に、空前のバイクブームが到来します。それは、今考えると必然だったのかもしれません。
そんな1980年代、日本のバイクを取り巻く環境に大きな変化が訪れました。
それは、海外で認められていた「カウル」が日本でも認められた事。
ホンダからカウルが装着されたVT250Fが発売されると、他のメーカーも続々とカウル付きのバイクを発売します。
そんな中、スズキから衝撃的なバイクが登場したのです。
レーサーレプリカ(スーパースポーツ)
アルミ製のフレームをフルカウルで包み込んだ一台のバイク。
高性能エンジンを搭載し、ハンドルはセパレートハンドル。そのフォルムはまさにレーシングマシーン!そう”RG250ガンマ”です。
ガンマの登場は、当時のバイクファンに衝撃を与えました。
その後、他メーカーもレーサーレプリカを発売し始め、日本にレーサーレプリカブームが訪れるのです。
1985年Vmax誕生 Born in the USA
若いライダー達がレーサーレプリカに夢中になる中、レーサーレプリカとは一線を画するバイクが、遠い海の向こうで誕生しました。
それがヤマハVmaxです。
元々アメリカ生まれで、「ヤマハモーターUSA」の発案で生まれました。
コンセプトは「怒涛の加速・ストリートドラッガー」
アメリカでは人気のモータースポーツで、日本ではゼロヨンと呼ばれる、ストレートを如何に速く走るかを競うドラッグレースの流れをバイクにも取り入れようという発案からVmaxは生まれました。
次のページでは、Vmaxの特徴を余すところなく紹介!2008年に登場した新型では、さらに進化を果たしていきます!