茨城県那珂市にある『テックスモディファイ』はドラッグレース、D1グランプリなどの出場経験もあるエンジンチューンを得意としたチューニングショップです。代表の大木 茂さんは元々、2輪カテゴリーで戦うレーシングライダーでした。そんな大木さんが何故、4輪メカニックに転身したのでしょうか?そしてドラッグレースやD1グランプリに出場するまでには、一体どんなストーリーがあったのでしょう。
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ルーツは2輪から
元々はレーシングライダーとしてのキャリアを歩んでいた大木さんは、全日本ロードレース選手権のGP250クラスで活躍し、1997年には筑波サーキットでチャンピオンになったほどの腕前だそうで、元ロードレース世界選手権(WGP)ライダーの故 阿部典史氏はライダー時代の後輩でした。
25歳の時にバイクレースからは引退したのですが、それ以前からずっとバイクに乗りながらクルマでも遊んでいたそうです。
そして、引退を機にチューニングする側の人間としてモータースポーツと関わっていこうと決意し、現在ではフォーミュラDの3年連続チャンピオンと、ドリフトの世界にその名を轟かせるショップにまで昇りつめました。
ドラッグレースで一躍有名に
テックスモディファイとして独立したのは2003年のこと。
実は、立地としては以前から全く同じ場所で名前の違うショップの店長を任されていたのですが、そのお店をそのまま受け継ぐカタチで独立したそうです。
また、独立前から180SX / シルビアクラスでドラッグレースに参戦しており、2000年ごろのドラッグレース関東代表車両の6/8台がテックスモディファイが手がけたクルマだった、ドラッグスリックタイヤで8秒台を記録したマシンを作成、などの逸話もあるほどでした。
ドラッグレースを行なっていただけに、エンジンやECUチューンは得意分野ですが、パワーを上げれば良いというものではありません。
上げたパワーをなるべく逃さず路面に伝えるための足回りも必要となってくるわけで、ここでセットアップのノウハウを覚えていったそうです。
ドリフトはバイクとドラッグレースに似ている
国内ドラッグレースで好成績を残してきたテックスモディファイは、当時オレンジ色の180SXで活躍していました。
そして奇しくも同時期に、ドリフトというフィールドで活躍していた同じオレンジ色をした180SXが存在したのです。
それは、同じ茨城県出身のドライバー、田中一弘選手のマシンで、全くの偶然でしたが、”同じ茨城県で活躍するオレンジの180SX同士”ということから意気投合。
『チームオレンジ』を結成することに。
田中選手のマシンをサポートすることになった大木さんには、当然ドリフト用のマシンを仕上げるためのノウハウはありませんでしたが、いざ手がけてみると「ドリフトのマシンセッティングはバイクとドラッグレースの技術の応用だな。」と確信。
大パワーを路面に伝えるための後輪のセットアップはドラッグレースに似ていて、ドリフト時のフロントサスペンションの動き方がバイクと似ている事を突き止めたのです。
つまり、大木さんがこれまでやってきたことの集大成がドリフトであると、この時感じたそうです。
その性能はサーキットで実証済み、おすすめパーツ紹介
IMPREZA GDB C~E エンジン温度コントロール ボンネット+ダクトセット FRP
テックスモディファイといったら、このGDBの独特なボンネットに見覚えがある人も多いのではないでしょうか?
そもそも、このように特徴的な形状となった経緯は、GDBの純正ボンネットの形にあります。
スバルのターボモデルの基本的な共通点として、エンジンの真上に空冷式インタークーラーが設置されているという特徴があり、この純正ボンネットのダクトは、そのインタークーラーに効率良く走行風を当てる為に巨大な形状となっているのです。
このデモカーと同じ『涙目』モデルは、インテークの形状が歴代で最も大きく、運転手の視野にも入ってくるので違和感を感じる人も多いと言われています。
そこで、テックスモディファイでは圧倒的な視界を確保したうえで、純正比の冷却性能も考えられた形状のボンネットを作成しました。
ほぼフラットな形状のエアインテークはドライバーの視線の邪魔にならずに冷却性能を確保します。
これは、見た目のインパクトはもちろん、高速域での空気抵抗の低減にも繋がるそうです。
IMPREZA GDB A~Dオーバーフェンダー typeA(4枚+ドア部パーツの6点セット)カーボン
フェンダーは本来、泥除けのパーツなので、タイヤが巻き上げる砂利や泥、水などから車体を守る役割も果たしています。
当然、飛んでくる砂利などで塗装へのダメージは大きく、泥などはどんどん蓄積されていき、更に一般的なオーバーフェンダーはリベット留めが多いので、取り外しが困難なものがほとんど。
しかし、テックスモディファイのオーバーフェンダーはそんな悩みを解決するために固定部分を六角ボルトにして、取り外しが簡単にできるという構造になっています。
しかも取り外しが簡単な為、再塗装や清掃も簡単に行え、気分によってはナローボディにしてもOKなので、今までにないオーバーフェンダーとの付き合い方を可能にする1品です。
まとめ
いかがでしたか?
理論派チューナーである大木さんの作るマシンは、絶対的な根拠を元に”速さを約束されたマシン”だと感じました。
その裏付けではないのですが、取材後の空き時間に私が富士スピードウェイを走った際の車載動画を見てもらった際、5分ほど動画を見ただけで筆者が抱えていたドライビングの悩みをズバズバと言い当てられ、頂いたアドバイスの的確さにビックリ。
大木さんの運転に対する経験は並大抵ではなく、元トップライダーの片鱗を垣間見た気がしました。
もっとも、論理的な裏付けを証明した上で分かりやすく説明してくれるのも嬉しいポイントで、車のつくり方や走り方に本気で悩んでいる方はぜひ一度、相談に行ってみる事をオススメします。
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