今やカフェレーサーが定番のカスタムスタイルとなり、市販車でも最初からカフェレーサースタイルで作られたモデルが増えてきました。そんなメーカー純正カフェレーサーモデルの元祖といえば、ホンダGB250クラブマンかもしれません。メーカーは”レトロスタイル”として売り出していましたが、今となっては立派なカフェレーサー。中古車市場ではカスタムベース車両として今でも注目を集める人気車です。そんな魅力あふれるGB250クラブマンをご紹介します。

 

 

今新車で出したらヒットするかも!?レトロスタイルの定番となったホンダ・GB250クラブマン

 

1984年モデル ホンダ・GB250 CLUBMAN / © Honda Motor Co., Ltd.

 

1980年代に誕生したレトロスタイルの個性派バイク、ホンダGB250クラブマンは、毎日着る洋服でオシャレを楽しむように、ライダーが跨るバイクもファッションの一部として提案したような1台でした。

いわゆる”味のあるバイク”という表現ができますが、バイクは速くてなんぼ!という時代真っただ中の1980年代前半に、流れに逆らうようなコンセプトで売り出されながらも、ふたを開けてみれば14年間も生産されることになるロングヒットモデル。

現在、中古車市場での人気も絶えず、タマ数が減少し相場が高騰中。

状態の良いものは、新車販売時以上のプライスタグが付いています。

今となってはカフェレーサーというカテゴリーのモデルが世界中のバイクメーカーから販売されるようになり、一つのジャンルを確立していますが、GB250を思い返してみると、正にメーカー純正カフェレーサーバイクといったデザイン。

今新車で発売すれば、大ヒットが予想されます。

 

ホンダ・GB250クラブマンとは

 

1997年モデル ホンダ・GB250 CLUBMAN / © Honda Motor Co., Ltd.

 

GB250クラブマンは、ホンダが1983~1997年の間に生産・販売したバイクです。

空冷単気筒エンジンを搭載したスポーツバイク、ホンダCB250RS(1980~1983年)の後継モデルとしてCBX250RSが登場し、GB250はそのCBX250RSの派生モデルとして発売されました。

そのため、CBX250RSとはフレームやエンジンが共通。

スタイルを象徴するタンク、サイドカバー、シート、シートカウルはGB250オリジナルで設計されています。

また、CBX250RSはシングルスポーツバイクとして印象が強いモデルでしたが、GB250はスポーツ性もありつつレトロ感を出したスタイリッシュさがウリでした。

そしてハンドルには短めの一文字ハンドルが装着され、1960年代ホンダの名車『ドリームCB72スーパースポーツ』を彷彿とさせるGB250のデザインは多くのホンダファンを魅了しています。

 

ライバルを寄せ付けない空冷単気筒DOHCエンジンの性能は一級品

 

GB250のエンジンは輸出用エンデューロバイクXR350R(NE01型)の339cc単気筒SOHC4バルブエンジンをベースに、シリンダー内径を84.0mmから72.0mmまでスケールダウンして排気量を249ccに変更。

SOHCだったエンジンヘッドをDOHC化し、燃焼効率と吸排気効率を大幅に向上させるためバルブを放射状に配置するRFVCを採用しています。

ちなみにRFVCは、『(Radial Four Valve Combustion Chamber(放射状4バルブ燃焼室)』の略記で、単気筒エンジンの高回転化を実現するため、ピストンが上死点にあったとき、特殊な半球型の形状にした燃焼室のバルブの挟み角を広げ、4本のバルブを放射状に配置させたものです。

その仕組みによる吸排気バルブの大径化や熱効率の良さを生かして圧縮比を高くすることができるので、ホンダ製バイクの4ストローク単気筒エンジン搭載のオフロード車に多く搭載されていました。

初期型ではRFVCを採用するために、吸気ポートにそれぞれ独立のキャブレターをもつデュアルキャブと2つの排気ポートに合わせた2本出しのマフラーを採用。

マイナーチェンジ後のH型では、RFVCを継承しつつシングルキャブと1本出しマフラーに変更されますが、最大トルクは23.5N・m[2.4kgf・m]/8,000rpmから24.5N・m[2.5kgf・m]/7,000rpmへとトルクアップを果たしています。

当時、250cc単気筒または2気筒で同等のレトロスタイルで売り出された、カワサキ エストレヤやヤマハ SRV250とパワーで比較すると、エストレヤ(1992年モデル) 20馬力、SRV250(1992年モデル)27馬力であったのに対し、GB250は初期型で30馬力をも発揮し、数度のモデルチェンジを経つつもパワーダウンすることなく1997年まで生産されました。

 

ホンダ・GB250クラブマン(初期型)のスペック

 

1984年モデル ホンダ・GB250 CLUBMAN / © Honda Motor Co., Ltd.

 

1984年式 ホンダ・GB250クラブマン
車体型式 MC10
全長×全幅×全高(mm) 2,015×640×1,035
ホイールベース(mm) 1,360
最低地上高(mm) 175
シート高(mm) 780
乾燥重量(kg) 130
エンジン型式 MC10E
エンジン種類 空冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ
排気量 249
ボア×ストローク(mm) 72.0×61.3
圧縮比 10.5:1
最高出力(kW[PS]/rpm) 22[30]/9,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 23.5[2.4]/8,000
トランスミッション 6速リターン
タンク容量(ℓ) 17
タイヤサイズ 90/90-18 51S
110/90-18 61S
価格(円) 379,000

 

まとめ

 


GB250は250ccクラスのみならず、1985年には400ccクラスのGB400TT/GB400TT MkⅡと500ccクラスのGB500TTも発売。

こちらもレトロスタイルや単気筒レーサーを愛するライダーから熱い支持をうけ、中古車市場でも人気車種となりました。

そんなGBシリーズが開発されていた当時、ホンダの上層部は『時代を逆行している感じだ』と酷評し、本来車名に『CB』を採用する予定でしたが、CBは常に最先端をいくモデルというホンダの考えがあったため、CBを使わずGBを使用したとされてます。

そんなホンダの上層部の思いとは裏腹に、GB250は多くのユーザーから長く愛され続け、蓋を開けてみれば基本デザインを変えずにロングヒット。

後のカフェレーサーブームに通ずるスタイルとなっています。

変わらなくてもいいと思えるデザインの良さと、250ccシングルスポーツというお手頃感が、今でも魅力を感じるGB250の良さなのかもしれません。

 

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