ホンダのミドルアドベンチャーモデル『400X』がフルモデルチェンジし、2019年3月に発売されました。従来モデルから熟成を重ね、走破性や高速順行の安定性を追求した新型は、400ccクラスに新たな楽しみを味合わせてくれるでしょう。
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ホンダ・X400がフルモデルチェンジで本格派ダートバイクに!
ここ数年、オフロードとツアラーバイクを組み合わせたアドベンチャーモデルの人気がじわじわと高まり、これまで大型モデルしかなかったアドベンチャーカテゴリーに普通二輪運転免許でも乗れる、250~400ccモデルが続々と登場しています。
ホンダはそんなミドルアドベンチャーモデルにいち早く注目し、400Xを登場させました。
400XはCBR400Rをベースにしたアドベンチャーモデルでしたが、あまりオフロード走行を考慮してなかったせいか、ホイールもCBR400Rと同じものが採用されていたので、未舗装路面を走行した時にサスペンションが底づきしてしまうこともあったようです。
そこで今回、フルモデルチェンジに伴いオフロードでの走破性を向上させ、足まわりからエンジンまで専用設計の、本格派アドベンチャーモデルへと進化しました。
ホンダ・400Xとは
ホンダ 400Xは2016年2月に発売が開始された400ccの二輪車で、海外仕様で500ccまで排気量をアップさせた500Xが輸出されています。
CBR400Rと、フレーム・エンジンを共有し、ホンダのクロスオーバーフラグシップモデルである『VFR1200X』のDNAを受け継いだ、ステアリングコンセプト『FEEL THE ADVENTURE FORM』を踏襲したデザインを採用。
上半身を起こした自然なポジションで、大型スクリーンを装着しての高速クルーズが快適に行えるモデルです。
また、クロスオーバーであるため、最低地上高を高くして、悪路での走行も視野にいれて開発されました。
19インチタイヤとブロックタイヤでオフロードも安心
フルモデルチェンジを果たした新型400Xは、大きな変更点として19インチフロントタイヤと深溝のブロックタイヤを採用し。
さらにリアホイールトラベルを、10mm長く設定しています。
また、リアショックには、ガスとオイルを完全に分離させる分離加圧式シングルチューブを採用し、ストロークを延長。
荒れた路面での路面追従性を向上させて、どんなシチュエーションにも対応しやすいサスペンションとなりました。
このように足まわりを一新させて、クロスオーバーモデルから本格的なアドベンチャートレールモデルへの転身を果たしたのです。
市街地/高速道路の快適性も大幅アップ
未舗装路での走破性が高められましたが、走行するシチュエーションはほとんどが街乗りや高速道になるでしょう。
そのため、ここでも操作性や快適性を高めるために、スリッパ―クラッチを新たに採用。
クラッチレバー操作の負担を45%も軽減させ、それに合わせてクラッチレバーの形状を最適化しています。
そんなスリッパークラッチは、4ストロークならではの強力なエンブレを軽減し、ブレーキングの操作性を向上。
タイヤロックしやすいダート路面でも、クラッチ操作とブレーキングの安定性を高めています。
また、高速クルーズでの快適性を高めるために、スクリーンの高さを従来モデルより約20mm増し、カウル形状は足に当たる走行風とラジエーターを通る風もコントロールできる形状で、ライダーにあたる送風を低減させました。
このように、市街地や高速道路を長時間運転しても、ライダーの疲労を軽減させる改良が施されたのです。
スペック&価格
ホンダ・新型400X | ||
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車名・型式 | ホンダ・2BL-NC56 | |
全長×全幅×全高(mm) | 2,140×825×1,380 | |
軸距(mm) | 1,435 | |
シート高(mm) | 800 | |
車両重量(kg) | 196 | |
エンジン種類 | 水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ | |
総排気量(cm³) | 399 | |
ボア×ストローク(mm) | 67.0×56.6 | |
圧縮比 | 11.0 | |
最高出力(kw[PS]/rpm) | 34[46]/9,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 38[3.9]/7,500 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
タンク容量(ℓ) | 17 | |
燃料消費率(km/L) | 国⼟交通省届出値 | 41.0(60km/h定地燃費値) |
WMTCモード値(クラス) | 28.3(クラス3-2) | |
タイヤサイズ | 前 | 110/80R19M/C 59H |
後 | 160/60R17M/C 69H | |
メーカー希望小売価格(消費税8%込み) | 811,080円 |
まとめ
新型400Xに乗ると、ツーリングで気になる林道やトレールを発見すれば、ノーマル状態でも思い切って寄り道できてしまいます。
大型アドベンチャーモデルに乗りたいけど、重量級の車体サイズや足つき性に不安を持つ方には、400Xぐらいの大きさがおすすめ。
さらに、普通二輪運転免許で乗れる点も大きな魅力で、日本のような山だらけで、林道や峠など細く急峻な道が多い環境では、400ccサイズがベストチョイスとも言えます。
クロスオーバーからアドベンチャーモデルへ舵を切った新型400Xは、ライダーにどんなファンライドを味合わせてくれるのか、気になる方は是非試乗などしてみてはいかがでしょうか。
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