ホンダは大型二輪車のX-ADVを従来型から仕様を変更し、2018年モデルを今年4月に発売しました。そんな2018年モデルの仕様変更内容は、ホンダセレクタブルトルクコントロール(HSTC)とGスイッチの採用、新カラーリングの追加です。ビッグスクーターとアドベンチャーモデルを組み合わせたX-ADVは、世界中のバイクと比較しても唯一無二の存在となっています。
機能アップしたホンダ新型X-ADVが機能が登場
ホンダは大型二輪車のX-ADVを仕様変更した2018年モデルを発売しました。
X-ADVはビッグスクーターというべきか、それともアドベンチャーモデルというべきなのか迷ってしまうビジュアルですが、両者のテイストをうまく融合させた、今までにない新感覚の1台となっています。
また、従来型からデュアルクラッチトランスミッション(DCT)やホンダスマートキーシステムを採用するなど新しい装備が詰めこまれており、今回の仕様変更でさらに新しいハイテク技術を投入された国産二輪車を代表する先進的コミューターです。
ホンダ・X-ADVとは
X-ADVの開発コンセプトは『GO EVERYWHERE with EXCITEMENT~アクティブな心躍る気持ちでどこへでも行ける~』。
その結果、ビッグスクータータイプとアドベンチャーオフロードタイプを組み合わせたような新ジャンルのバイクが誕生しました。
パワートレインは、ホンダNC750シリーズ(NC750S/NC750X/INTEGRA)をベースに並列2気筒SOHCの排気量745ccエンジンを搭載しています。
ちなみに日本の免許制度上でのAT限定大型自動二輪免許で運転可能な排気量は、650cc以下のバイクと定められているため、X-ADVを運転するには限定なしの大型自動二輪免許が必須。
そのため、日本の免許制度を考慮したヤマハとスズキは651cc以上のスクーターを発売しておらず、X-ADVの発売はかなり思い切った決断となりました。
とはいえ、日本よりもアドベンチャーモデル人気が高い北米・欧州市場を見込んだモデルでもあり、海外の広大な森林や湿地でX-ADVのポテンシャルを存分に引き出し、走行している光景が目に浮かぶワイルドなデザインとなっています。
仕様変更後でのどう変わった?
X-ADVは発売時からDCT(デュアル クラッチ トランスミッション)を標準装備し、シフト操作の自動(オートマ)と手動(マニュアル)が選択可能となっています。
また、ローレシオのトランスミッションギアを採用しているため、信号での停止や発進などが多い市街地でも機敏な加速感を実現。
なおかつクラッチ操作の必要がないため、操作する上でのライダーへの負担を大幅に軽減しています。
走行モードは、街乗りや高速クルーズに最適な『Dモード』と、コーナーの多いワインディングでスポーティーなライディングフィールを楽しめる『Sモード』を用意。
さらに、前後サスペンションにプリロード調整機構やフロントサスペンションの減衰力調整機構も搭載され、ライダーが思うままにバイクをセッティングすることが可能。
これだけでも十分に高性能ですが、仕様変更された新型X-ADVではさらに2つの機能が加わりました。
HSTCの追加
追加機能の一つ目は、ホンダ セレクタブル トルク コントロール(HSTC)です。
これは、2段階のトルクコントロールとトルクコントロールOFFの状態が選択可能な機能で、ONにすると後輪のスリップを検知した際に燃料噴射量を制御し、エンジントルクを最適化。
後輪のスリップ状態から駆動力が抑制され、グリップを取り戻せるので、安全な運転に寄与してくれる仕組みとなっています。
G-スイッチの追加
追加機能の二つ目は、オフロード走行を積極的に楽しむためのG-スイッチです。
G-スイッチをONにすると、クラッチ制御のレスポンスが向上し、スロットル操作によるピッチング方向の姿勢制御やテールスライドなど、オフロード走行ならではの車体コントロールが容易となります。
G-スイッチが加わったことで、従来よりさらにオフロード向けのバイクに仕上げた仕様変更となったのでした。
ホンダ・X-ADVのスペック
ホンダ X-ADV | ||
---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 2,230×910×1,345 | |
軸間距離(mm) | 1,580 | |
シート高(mm) | 790 | |
車両重量(kg) | 238 | |
乗車定員(人) | 2 | |
エンジン種類 | 水冷4ストローク並列2気筒OHC8バルブ | |
総排気量(cc) | 745 | |
内径×行程(mm) | 77.0×80.0 | |
圧縮比 | 10.7 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 40[54]/6,250 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 68[6.9]/4,750 | |
燃料タンク容量(L) | 13 | |
変速機形式 | 電子式6段変速(DCT) | |
タイヤ | 前 | 120/70R17M/C 58H |
後 | 160/60R15M/C 67H | |
フレーム形式 | ダイヤモンド式 | |
燃料消費率(km) | 国土交通省届出値定地燃費値(km/h) | 40.0(60km/h定地走行テスト値)<2名乗車時> |
WMTCモード値(クラス) | 27.0(クラス3-2)<1名乗車時> | |
価格(円)[税込] | 1,236,600 |
まとめ
今まで存在しなかった、オフロードテイスト溢れるビッグスクーター X-ADVは、HSTCとG-スイッチが新たに追加されたことで、今まで以上にオン/オフロードでの走破性を向上させることに成功しています。
そんなビッグスクーター×アドベンチャーの融合を果たしたX-ADVに乗って、林道ツーリングでガンガンにトレイルを走ってみてはいかがでしょうか。
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