ホンダ・モンキーが125ccに排気量アップして復活します!第45回東京モーターショーでホンダは『MONKEY CONCEPT』を出品し、そのまま市販化されることを発表しました。同車は『モンキー125』として2018年7月12日に発売される予定です。ひと回り大きく成長して帰ってきたモンキーはいったいどんなバイクになったのでしょうか?
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ホンダ新型モンキー125が2017年7月12日に発売!
ホンダは新型モンキー125を2018年7月12日に発売することを発表しました。
先代の排気量50ccだったモンキーは50年近く生産され続けた長寿モデルでしたが、国内や欧州Euro4といった排ガス規制をクリアすることが難しくなり2016年8月31日をもって生産終了となりました。
ホンダはモンキー生産終了の前、2016年3月21日〜4月3日の間に行われた『バンコク国際モーターショー2016』で125ccバイク『ホンダ グロム』をベースにしてモンキー仕様へリメイクした『MONEKY CONCEPT』を発表しました。
その後、第45回東京モーターショーで新型モンキー125のコンセプトモデルを出品し、今年行われた第45回大阪モーターサイクルショー2018で発売モデルを公開。
そして、4月23日には7月12日に発することを正式に発表しました。
モンキーや姉妹車『ゴリラ』のファンは非常に多く、大きく成長したモンキーに期待する声が多数聞かれます。
先代モンキーから大型化!ベースはホンダグロム
モンキー125は排気量だけでなく車体も大型化し、先代のモンキーのサイズが全長×全幅×全高で1,365mm×600m×850mmに対し、モンキー125では1,710mm×755mm×1,030mmです。
なぜここまで大きくなったかというと、グロムをベースモデルとして開発されているからです。
ホンダは、モンキー125の開発をタイ王国にある二輪開発部門のデザインスタジオ『ホンダR&Dサウスイーストアジア(Honda R&D Southeast Asia)』に担当させ、生産はグロムと同じ『タイ・ホンダ・マニュファクチュアリングカンパニー・リミテッド(Thai Honda Manufacturing Co., Ltd.)』で行うことにしています。
モンキー125の販売は日本以外に、タイ、ベトナム、マレーシアといった東南アジア諸国と台湾、欧州、北米を予定しています。
エンジン・フレームはグロムがベース
モンキー125はグロムのエンジンとフレームをベースに開発しており、タンクやシート、ハンドルなど外装部分をモンキー125オリジナルのものへ変更。
シートレールとスイングアームは専用設計であり、モンキー独自のツインショックに対応しホイールベースはグロムより45mm短くなっています。
タイヤは先代モンキーの8インチから12インチまで大きくしていますが、ブロックタイヤは先代と同じです。しかし、Y字型のホイール形状はグロムと同じです。
フロントフォームは倒立フォークとなっており、こちらもグロムと共通と考えられます。
モンキーらしさを残しつつ最新パーツも多数装備
モンキー125は随所に新しい技術を取り入れており、ヘッドランプ、リアランプ、ウインカーはすべてLED化され、メーターはフルデジタル化しています。
イグニッションONにしたとき、メーター内でウインクをするアニメーション演出がなされ、モンキーらしい遊び心を感じさせてくれます。
ブレーキは、フロントに2ポッドキャリパーとリアにシングルポットキャリパーを備えるディスクブレーキ化され、フロントブレーキにはABSが搭載されているモデル『モンキー125<ABS>』もラインナップしています。
ホンダ新型モンキー125とライバル車をスペック&価格で比較
ホンダ新型モンキー125/ホンダグロム/カワサキZ125PROをスペックで比較
ホンダ新型モンキー125 | ホンダ グロム | カワサキ Z125PRO | ||
---|---|---|---|---|
全長×全幅×全高 | 1,710×755×1,030 | 1,755×730×1,000 | 1,700×750×1,005 | |
軸距(mm) | 1,155 | 1,200 | 1,175 | |
シート高(mm) | 775 | 760 | 780 | |
車両重量(kg) | 105【107】 | 104 | 102 | |
乗車定員(人) | 1 | 2 | 2 | |
エンジン種類 | 空冷4ストローク単気筒OHC | 空冷4ストローク単気筒OHC | 空冷4ストローク単気筒SOHC | |
排気量(cc) | 124 | 124 | 124 | |
ボア×ストローク(mm) | 52.4×57.9 | 52.4×57.9 | 56.0×50.6 | |
圧縮比 | 9.3 | 9.3 | 9.8 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 6.9[9.4]/7,000 | 7.2[9.8]/7,000 | 7.1(9.7)/8,000 | |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 11[1.1]/5,250 | 11[1.1]/5,250 | 9.6[0.98]/6,000 | |
燃費(km/L) | 国土交通省届出値定地燃費値 | 71.0(60Km/h定地走行テスト値) <1名乗車時> |
62.7(60Km/h定地走行テスト値) <2名乗車時> |
50.0(60Km/h定地走行テスト値) <2名乗車時> |
WMTCモード値(クラス) | 67.1(クラス1) <1名乗車時> |
67.1(クラス1) <1名乗車時> |
54.2(クラス1) <1名乗車時> |
|
始動方式 | セルフ式 | セルフ式 | セルフ式 | |
トランスミッション | 4速 | 4速 | 4速 | |
タイヤ | 前 | 120/80-12 65J | 120/70-12 51L | 100/90-12 49J |
後 | 130/80-12 69J | 130/70-12 56L | 120/70-12 51L |
※【 】内はABS搭載
モンキーは各部に金属パーツを使用し、太いブロックタイヤを使用しているため若干車両が重く3車種どれもほぼ同じサイズです。
Z125PROは、グロム・モンキー125に比べ高回転仕様で軽量なため、3車種の中で最もスポーティーな仕様といえるでしょう。
モンキー125はハンドル位置が高く、クッション性のあるシートなため街乗りに最も適していると思われますが、モンキー125のみ1人乗りでタンデムができません。
ホンダ新型モンキー/ホンダグロム/カワサキZ125PROを価格で比較
メーカー希望小売価格 | |
---|---|
ホンダ新型モンキー | 399,600円 (ABS搭載:432,000円) |
ホンダグロム | 351,000円 |
カワサキZ125PRO | 345,600円 |
モンキー125は3台の中で最も高額。
メッキパーツを多用していることや、モンキーのみにLEDウインカー、ツインサス、ブロックタイヤが装備されているため、その分約5万円の価格差が生じています。
新型モンキー125で出場できるレースは?
モンキー125が出場可能なレースを探っていくと、ミニバイクレースの4ストローク125cc以下のOPENクラスに出場できそうです。
耐久レースでは、鈴鹿サーキットの『鈴鹿 Mini-Moto 4時間レース』、関西地区のサーキットで行われる『関西ミニバイク6時間耐久選手権』に出場可能。
今年行われるツインリンク茂木の『DE耐!』は、101~125ccのバイクがグロム、Z125PRO、カワサキKSP110の3車種に限られているため出場できません。
ミニバイクスプリントレースの最高峰『モトチャンプ杯』では、150cc未満の4ストローク改造車両の『4ストOPENクラス』と、2ストローク85cc以下・4ストローク150cc以下の改造車両の『MOTO CPクラス』に出場できます。
ライバル車はグロム、Z125PRO、KSP110、エイプ100、XR100になるでしょう。
既にカスタムパーツが続出!ホンダ新型モンキー125のカスタムは
ホンダの新型モンキー125を、SP武川が181ccにカスタマイズ!
更に、基本的にグロムのエンジンは同系なので、これまでSP武川が開発してきたパーツをフル投入!
燃料はハイオク指定~!!😆https://t.co/Kas9n27GNG pic.twitter.com/RwPDLNranU
— Accela@バイク情報 (@PutiMotor) 2018年5月4日
モンキーといえばプラモデル感覚でバラせてカスタムが楽しめるバイクでしたが、モンキー125でも既にカスタム車を公開しているパーツメーカーが登場しています。
バンコク国際モーターショーでは、モリワキ、SP武川、Gクラフトなどがモンキー125のカスタム車を出品。
モリワキはオリジナルマフラーを装備し、SP武川は181ccにボアアップされたフルカスタム車を製作。Gクラフトは既にオリジナルフレームの登場させていました。
ホンダからは、純正アクセサリーとしてリアキャリア(税込14,904円)とイモビアラーム(税込14,040円)を発売。
おそらく、グロムと共通のエンジンを使用しているため、グロムのカスタムパーツが流用できるでしょう。
まとめ
モンキー125はグロムベースで125ccに生まれ変わっても、先代のモンキーらしさを残して設計され、サイズアップしても一目でモンキーとわかるぐらいインパクトがあります。
成長して戻ってきたモンキーが先代モンキーのファンから受け入れられるか?
また先代モデルのようにカスタムを楽しめるバイクになってくれるのか、発売されるまでまだまだ目が離せません。