ホンダが生産するビッグアドベンチャーの艦隊モデル、アフリカツインがフルモデルチェンジし、新型CRF1100Lアフリカツインへ一新!東京モーターショー2019に、実車が展示されることも予定されています。

2020年モデル ホンダ新型CRF1100Lアフリカツイン / ©2019 Honda Motor Europe Ltd.

ホンダ新型CRF1100Lアフリカツインが東京モーターショー2019で公開

2020年モデル ホンダ新型CRF1100Lアフリカツイン / ©2019 Honda Motor Europe Ltd.

ビッグアドベンチャーバイクは、大排気量のエンジンを搭載しつつ、どんな環境下でもライダーが乗りやすく、操縦性、砂漠や湿地といった悪条件での走破力、ロングツーリングでも疲れないポジショニングやエンジン特性といった快適性など、開発においてさまざまな要求がなされます。

3年前に登場したホンダ CRF1000Lアフリカツインは、これらの要求を高い次元で実現させたビッグアドベンチャーとして人気を集め、全世界で累計87,000台以上の販売を達成しました。

しかし、ビッグアドベンチャーは性能競争が激しいカテゴリーであり、2018年にBMW R1250GSがフルモデルチェンジし、2017年にKTM 1290スーパーアドベンチャーと2018年にトライアンフ タイガー1200がそれぞれマイナーチェンジするなど、強敵なライバルがアップデートされています。

アフリカツインも2017年2月と2018年2月にマイナーチェンジが行われ、2020年モデルから満を持してフルモデルチェンジを敢行!

排気量をアップしたことで、モデル名は”1000″から”1100″へ変更されて『CRF1100Lアフリカツイン』となり、東京モータショー2019で一般公開されます。

ホンダ・CRF1100Lアフリカツインとは

2020年モデル ホンダ新型CRF1100Lアフリカツインアドベンチャースポーツ / ©2019 Honda Motor Europe Ltd.

CRF1100Lアフリカツインは、ホンダ アフリカツインシリーズの2020年モデルとなる最新モデルです。

アフリカシリーズの初代モデルは、パリ・ダカールラリー4連覇を達成したホンダ NXR750のレプリカモデルでもあった1988年発売のRD03型 アフリカツイン(XRV650)。

そこからモデルチェンジを繰り返し、2000年には一旦生産を終了しますが、2016年にCRF1000Lアフリカツインとして復活。

トランスミッションは、クラッチ付きの6速MTとクラッチ無しのDCT(デュアルクラッチトランスミッション)の2種類が設定されました。

また、CRF1100Lアフリカツインでは、通常モデルとCRF1100Lアフリカツインアドベンチャースポーツをラインアップ。

CRF1100Lアフリカツインアドベンチャースポーツは、24.8Lタンク、大型フロントフェアリング、5段階に調整可能なスクリーンにグリップヒーター、ACCソケットを装備。

カラーは、CRF1100Lアフリカツインが『グランプリレッド』と『マットバリスティックブラックメタリック』、CRF1100Lアフリツインアドベンチャースポーツが、『パールグレアホワイトトリコロール』と『ダークネスブラックメタリック』から選択できます。

排気量と出力/トルクの向上&5kgの軽量化

2020年モデル ホンダ新型CRF1100Lアフリカツイン / ©2019 Honda Motor Europe Ltd.

新型CRF1100Lアフリカツインの排気量は、従来モデルの998ccから1,084ccへ排気量アップを果たし、最高出力7PS、最大トルク10N・mの向上を果たしています。

排気量を上げつつ、フレームやスイングアームを一新し、徹底した軽量化を実施したことで-5kgを実現。

シート高は従来モデルと変更ありませんが、シートまわりの幅を40mmスリム化し、オプションで低・高それぞれのシートを用意。

ハンドルバーを22.5mm高くマウントし、スタンディングとシッティングの走行どちらでもライダーがコントロールしやすいポジションになるよう改良されました。

また、ヘッドランプデザインは変更され、デイタイムランニングライトを新たに備えています。

タッチパネル式の多機能フルカラーTFTをメーターに採用

2020年モデル ホンダ新型CRF1100Lアフリカツイン / ©2019 Honda Motor Europe Ltd.

メーターパネルはフルカラーマルチインフォメーションディスプレイ(MID)6.5インチTFTを採用し、タッチスクリーンでの操作を可能にしています。

走行モードは『ツアー』、『アーバン』、『グラベル』、『オフロード』、『ユーザー1&2』のプリセット4種にユーザー設定2種を設定し、これらの選択もMIDのタッチ操作で可能です。


2020年モデル ホンダ新型CRF1100Lアフリカツイン / ©2019 Honda Motor Europe Ltd.

クルマのナビゲーションで搭載されるApple CarPlayまたはAndroid Autoをオプションで設定し、スマホとブルートゥース接続が可能。

ヘルメットにマイク付きイヤホンが装着されていれば、電話機能や音楽再生、音声案内のナビゲーションまで利用できます。

左ハンドルに無数に装着されているスイッチ類は、オプション設定のアプリ等を左手親指で操作するスイッチギアで、クルーズコントロールも新たにオプションで用意されました。

6軸慣性測定ユニット・IMUを新採用

2020年モデル ホンダ新型CRF1100Lアフリカツイン / ©2019 Honda Motor Europe Ltd.

新型CRF1100Lアフリカツインの電子デバイスには、ボッシュ製6軸IMU(慣性測定ユニット)とホンダセレクタブルトルクコントロール(HSTC)を標準装備しています。

ちなみに、6軸IMU(イナーシャル・メジャーメント・ユニット)とは、車両の上下、左右、前後の動きを計測し、ロール、ピッチ、ヨーレート、加速度の値を演算できる装置です。

これらのデータでコンピュータが瞬時にABS、トラクションコントロール、ウイリーコントロール、アクティブサスの制御を行い、バイクの挙動を抑えてスムーズな走行を実現可能。

といっても、オフロード走行であれば電子デバイスをオフにして、スライドコントロールをしながらの操作も必要です。

そのため、HSTCはレベル1~7(プラスオフ)、ホイールコントロールはレベル1~3(プラスオフ)、DCT Sモードシフトパターンはレベル1~3で選択可能。

HSTCを完全オフにすると、リアタイヤをスライドさせての操作もできます。

スペック&オプション

2020年モデル ホンダ新型CRF1100Lアフリカツインアドベンチャースポーツ / ©2019 Honda Motor Europe Ltd.

ホンダ新型CRF1100Fアフリカツイン
全長×全幅×全高(mm) 2,330×960×1,395
軸間距離(mm) 1,575
シート高(mm) 850-870
乾燥重量(kg) 6速MT:226
6速DCT:236
エンジン種類 並列2気筒SOHC8バルブ 270°クランク
排気量(cc) 1,084
ボア×ストローク(mm) 92×81.5
圧縮比 10.1:1
最高出力(kW[PS]/rpm) 75[101]/7,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 105[10.7]/6,250
トランスミッション 6速MT、6速DCT
タンク容量(ℓ) 18.8
タイヤサイズ 90/90-21 M/C 54H(チューブタイプ)
150/70R18 M/C 70H(チューブタイプ)
燃費(km/ℓ) 6速MT:20.4
6速DCT:20.8
別売アクセサリー 一覧
42L・アルミ製トップボックス 58L・プラスチック製トップボックス
ローシート(825-845mm) ハイシート(870-895mm)
エンジンガード&サイドパイプ ナックルガードエクステンション
(ナックルガード延長キット)
ラジエターガード グリップヒーター
ツーリングスクリーン ACC充電ソケット

まとめ

新型CRF1100Lアフリカツインは、排気量アップと軽量化、ハイテク電子デバイスの追加など、従来モデルからの正統進化を実現。

しかし、大半のパーツを一新して開発されたため、乗り味はCRF1000Lのときからどれほど変わっているかが気がかりなところ。

いつ発売でいくらで販売されるのか、これから気になる一台です。

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