2018年、新型の発売で再び注目をあびたスズキ ジムニー。最新モデルが発売された後、買い替え需要により3代目モデルとなるJB23型ジムニーの中古車両のタマ数も増えつつあり、安く購入できる車両が目立つようになりました。そんなJB23型ジムニーの中古車を購入する時の注意点などを、紹介します。
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4代目発売から1年半!JB23型が買いやすくなってきた
発売直後から、自動車業界の話題を一気にさらった4代目ジムニー(JB64型)。
納車まで、1年以上待ちという爆発的な人気となり、再びクロスカントリー4WDカテゴリーを再熱化するにいたりました。
そのため、4代目ジムニーが登場してから中古のJB23型ジムニーの流通量は増えています。
とはいえ、ジムニーは中古車市場で根強い人気があり、高価買取車種かつ値落ちしないモデル。
それでも4代目ジムニーの登場から、もうすぐ1年半が経ち、4代目モデルの中古車も徐々に出てきてたことで、JB23型の相場が徐々に値下がりしつつあるのも事実です。
激安で購入できる車体や、多走行でも状態の良いものは、購入しやすい価格帯が目立つようになってきました。
JB23型ジムニーとは
JB23型ジムニーは,、スズキ ジムニーの3代目モデルとして、1998年10月に発売。
そこから2018年2月中旬まで生産されました。
ジムニー伝統の、ラダーフレーム形状、パートタイム4WD、リジットサスペンションを継承しつつ、2代目モデルのJA12/JA22型よりも親近感をもたせた外装デザインになっています。
20年の間、さまざまな改良が行われ、年式によって1型~10型まで、世代によって仕様が異なる点も特徴です。
スペック
1998年式ジムニーXC | ||
---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 3,395×1,475×1,715 | |
ホイールベース(mm) | 2,250 | |
車両重量 | 5速MT:960 4速AT:970 |
|
エンジン種類 | 水平直列3気筒DOHC12バルブターボ | |
排気量(cc) | 658 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 47[64]/6,500 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 106[10.8]/3,500 | |
トランスミッション | 5速MT/4速AT | |
駆動方式 | パートタイム4WD | |
10モード/10・15モード燃費値(km/L) | 5速MT:16.0 4速AT:14.6 |
|
タイヤサイズ | 前 | 175/80R16 91Q |
後 | 175/80R16 91Q |
年次変更内容
型式 | 車体番号 | 販売期間 | 変更内容 |
---|---|---|---|
1型 | JB23W-100059 ~ 125412 | 1998年10月~1999年9月 | ・山本寛斎がデザインの『ジムニーKANSAI』発売 |
2型 | JB23W-200010 ~ 208859 | 1999年10月~2000年3月 | 一部改良 ・エアバッグ・ABS全車標準装備 ・排ガス新規制対応のため触媒位置をタービン直後に変更 |
3型 | JB23W-210001 ~ 242251 | 2000年4月~2001年12月 | 一部改良 ・ABSユニット・タービン改良 ・ハザードスイッチをコラム上からインパネに位置変更 ・キーレスエントリーが赤外線式から電波式に変更 ・2000年5月、限定モデル『ワイルドウインド』発売 ・2000年11月、限定モデル『FISフリースタイルワールドカップリミテッド』発売 ・2001年5月、限定モデル『ランドベンチャー』発売 |
4型 | JB23W-310014 – 348640 | 2002年1月~2004年9月 | 一部改良 ・ボンネットとグリルが分離 ・エンジン改良 ・キーレスエントリー機構変更 |
5型 | JB23W-400001 ~ | 2004年10月~2005年9月 | マイナーチェンジ ・エンジン改良 ・マフラー触媒部分変更 ・インパネ意匠変更 ・トランスファーをレバー式からスイッチ式へ変更 ・トランスファー型式変更(AT/MTギア比変更) ・エアコンがマニュアルダイヤル式へ変更 |
6型 | JB23W-500001 ~ | 2005年10月~2008年5月 | 一部改良 ・ヘッドラライトレベライザー装着 ・ミラー形状変更 |
7型 | JB23W-600001 ~ | 2008年6月~2010年8月 | 一部改良 ・エンジン改良 ・エアロッキングと4WDコントローラ統合 ・空調温度調整ダイヤル変更 ・2WDから4WD-L の切り替え可能 ・2010年4月、限定モデル『X-Adventure』発売 |
8型 | JB23W-650001 ~ | 2010年9月~2012年4月 | 一部改良 ・マフラー触媒部分変更(触媒が2つになる) ・故障診断装置追加 ・リアシートベルト機構の変更 ・シート表皮変更 |
9型 | JB23W-680001 ~ | 2012年5月~2014年7月 | 一部改良 ・ボンネット形状・ダクト開口部変更 ・フェンダー形状・サイドマーカーデザイン変更 ・インタークーラー樹脂カバー変更 ・バックドア鍵穴消滅 ・バックドア内側リフレクター追加 ・ヘッドレスト形状変更 ・後席シートにチャイルドシート固定アンカー採用 |
10型 | JB23W-730001 ~ | 2014年8月~2018年6月 | 一部改良 ・スピードメーター内の燃料計・水温計・走行距離・シフトインジケーターがデジタル表示化 ・シート形状・生地の変更 ・ステアリング形状変更 ・ヘッドライト内部にランプシェードが追加 |
引用:モタガレ
JB23型ジムニーの中古車相場価格
JB23型は10万円以下の激安車両から、200万円近くするものまで販売価格はさまざま。
高額車両は、リフトアップされたようなカスタム車が目立ちます。
一番多い価格帯は50~100万円の間で、4代目モデル発売直前の2014~2017年モデルであれば、100万円以上するものが大半です。
いくら2018年に20年ぶりの新型が登場したからといっても、ジムニーは値落ちしにくく、ジムニーのみを専門に扱うお店がいくつか存在するほど、高い人気を誇ります。
JB23型の中古車で『1型』、『走行距離10万キロ以上』、『修復歴有』、『車検無』のような車両であれば、10万円以下で売られていますが、走行距離3万キロ以下の良質車であれば、カスタム車でなくても余裕で100万円を超え。
もともと頑丈に作られたモデルのため、多走行距離車両でもしっかりと整備されていれば問題はありませんが、本格派クロスカントリーSUVということもあり、乱暴に扱われた車両もあるため、購入時の目利きは非常に重要です。
JB23型ジムニーの狙い目モデルは
JB23型ジムニーは、2004年10月発売の5型と2008年6月登場の7型で、大幅な改良がなされました。
5型はトランスファーがレバー式からスイッチ式へ変更され、ギア比のハイ/ローをワイド化。
7型はエンジンの改良により、中低速域のトルクアップとギアを2Hから4Lへ直接シフトすることが可能になりました。
このように、大幅な改良がなされた5型以降、さらには7型以降の車両は、JB23型ジムニーが以前のジムニーより熟成されたモデルといえます。
そのため、5型と7型では価格が一段高くなりますが、これから長くジムニーと付き合いたい方は、5型以降または7型以降で低走行距離の良質車を購入することがおすすめです。
JB23型の中古車で注意する点
ジムニーは寒冷地で乗られることが多く、中古車も『寒冷地仕様』として売られている場合があります。
勿論、寒冷地でないところで乗っても問題はありませんが、日本海側や北海道などの積雪地帯は、道の凍結を防ぐためにまかれる融雪剤がサビの原因となるため、フレームやマフラー、アーム類といったところがサビている可能性があります。
また、林道や岩場など悪路走行している車両は、フレームやデフケースにダメージを受けていることがあるため、フレームの歪みや、試乗してハンドルがとられないかなどを確認してから購入を決めましょう。
まとめ
新型ジムニーが登場たことで、ジムニーを購入するならどうしても新型に目がいきがちですが、JB23型でも十分ジムニーの良さを体感できます。
長く乗るには、高年式で低走行の良質車を選ぶのが無難です。
リプロパーツや中古パーツが大量に出回っているため、整備に自信がある方は、格安中古車を購入して整備しつつカスタムしながら乗るというのも、ジムニーの楽しみ方の一つ。
JB23型ジムニーは中古車市場で無数にある車両から選ぶことができ、十人十色の楽しみ方がある、面白さが詰まったクルマです。
街乗りから林道、オフロードコースでも思いっきり走りを楽しみたい方は、是非ともJB23ジムニーに乗ってみてください。
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