スズキは2018年7月5日に新型ジムニー/ジムニーシエラを発売しました。ジムニー/ジムニーシエラのフルモデルチェンジは登場前からかなりの話題となっており、高い注目を集めています。また、その変更内容はジムニーファンが期待した以上のもの。そんな、今までとはひと味もふた味も違う新型ジムニー/ジムニーシエラについて、徹底解剖していきます。
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20年ぶりのフルモデルチェンジ!スズキ新型ジムニー&ジムニーシエラ発売
スズキは7月5日に4WDクロスカントリー軽自動車のジムニー(JB64W)と、小型車のジムニーシエラ(JB74W)のNEWモデルを発売しました。
ジムニーは、1970年に発売され今年で48年目になるロングセラーモデルで、今回20年ぶりにフルモデルチェンジを果たし、4代目ジムニーに!!
ジムニーシエラは初代モデルであるジムニーワイドから、2代目モデルでジムニーシエラへ車名変更し、ジムニーシエラも20年ぶりのフルモデルチェンジとなって、今回はその3代目モデル。
2台ともラダーフレーム構造やパートタイム4WDなど基本的な設計は今までと変わりませんが、シャシーやデザイン、安全装備の強化など多くの部分が新設計となっています。
また、ジムニーのグレードは上級グレードの『XC』、中級グレードの『XG』、ベースグレードに近い『XG』の3つが設定されており、ジムニーシエラでは、上級グレードの『JC』、ベースグレードに近い『JL』の2設定。
ジムニー『XC』とジムニーシエラ『JC』のボディカラーには、ブラック2トーンルーフカラーが用意されています。
スズキ新型ジムニー&ジムニーシエラの外装・内装デザイン
新型ジムニーは、丸みを帯びていた3代目モデルと異なり、2代目のような角張ったデザインへ回帰。
スクエア型の車体に丸目のヘッドライトと、レトロ感あるフェイスデザインに張り出したフェンダーなど、まさに本格クロスカントリー4WDを感じさせるスタイルとなりました。
開発部門担当者の話では、プロが使う道具として機能美にフォーカスしたデザインを意識したそうです。
クロスカントリーの原点とも言える無骨さがが、かえって魅力的だと考える顧客にはウケるデザインではないでしょうか。
内装は水平を基調にデザインされており、ジムニーらしい力強さを感じさせます。
また、機能性を重視した雰囲気も、本格クロスカントリー4WDを操っているという感覚を存分に味合わせてくれる高い満足度。
インパネ部分は反射を抑えてキズや汚れが見立ちにくい表面加工が施され、メータークラスターにも反射が抑えられた硬質感を演出するヘアライン仕上げがなされています。
そしてラゲッジスペースは、リアシートを倒した状態で352リットルの容量を確保。
しかし、リアシートを使用している状態では荷室床面長240mmしかないので、大容量スーツケースなどを積載するのは難しそうです。
それでも2名乗車で利用するのであれば、キャンプや大きな買い物でも十分使える広さだと言えるでしょう。
3ドアのため後部座席への乗車は面倒ですが、それでも大人4名は難なく搭乗可能です。
とはいえエンジンを縦置きにしているため、その分室内長を短くしなければならず、スズキ・ワゴンRのようなトールワゴンよりは狭さを感じるかもしれません。
その辺りは、ジムニーを購入する上で検討する必要があるでしょう。
スズキ新型ジムニー&ジムニーシエラの主な変更点
新開発ラダーフレーム
ジムニーに搭載されるラダーフレームは、今回のフルモデルチェンジで新開発となり、はしご型のフレームにはクロスメンバーとXメンバーが採用され、従来型よりねじれ剛性が約1.5倍向上しています。
また、車体とラダーフレームをつなぐボディーマウントゴムを大型化することで防振性能を向上。
乗り心地が大幅に改善されています。
スタック状態から高い脱出性能を実現するブレーキLSDトラクションコントロール
ジムニーではさまざまなシチュエーションで走ることを考慮し、常に高い駆動力を地面に伝えるための電子制御、ブレーキLSDトラクションコントロールを標準装備しています。
また、ジムニーには機械式副変速機が搭載されており、駆動方式を2H(2WD)、4H(4WD高速)、4L(4WD低速)というモードに切り替える事が可能。
ぬかるんだ路面を走行しているときに左右輪のどちらかが空転してスタック状態になってしまった場合、駆動モードを4L(4WD低速)に切り替えると、空転した車輪にだけブレーキが作動します。
そして、もう一方の車輪に駆動力を確保して、スタック状態からの高い脱出性能を実現。
ぬかるんだ未舗装の道路や積雪した路面コンディションであっても走破可能な、嬉しい機能となっています。
先代ジムニーから続く3リンクリジッドアクスル式サスペンションは継続採用
歴代ジムニーで使用されてきた3リンクリジッドアクスル式サスペンションは、4代目でも継続採用されました。
そのため、一般的な乗用車の独立懸架式サスペンションと比べて、凹凸路で優れた接地性と大きな対地クリアランスを確保します。
また、本格派SUVらしく最低地上高を205mmまで上げ、アプローチアングル・ランプブレークオーバーアングル・デパーチャーアングルからなる対障害角度を十分確保。
そして足回りのセッティングは、舗装された路面より未舗装の悪路を走破することを重要視して設計され、堅牢な構造により過酷な使用環境にも耐える信頼性を実現しています。
スズキセーフティサポート搭載で高い安全性を確保
安全への装備としては、予防安全技術『スズキセーフティサポート』を搭載しています。
車体に単眼カメラ+レーザーレーダー方式の衝突被害軽減ブレーキシステム『デュアルセンサーブレーキサポート』を装備。
ほかにも『車線逸脱警報機能』や『標識認識機能』など、スズキセーフティサポートには事故防止のために多くの機能が備わっています。
機能 | 説明 |
---|---|
デュアルセンサーブレーキサポート | クルマや歩行者を捉え、自動ブレーキによって衝突を回避または衝突時の被害軽減を図ります。 |
誤発進抑制機能 | 前方約4m以内の障害物を認識し、誤ってアクセルペダルを強く踏むと、エンジン出力を最長約5秒間制御。停車または徐行中に急発進・急加速を抑制し、ブザー音とメーター内の表示によって警報を発します。 |
標識認識機能 | 走行時に標識を認識しドライバーにお知らせ。認識する標識は『最高速度』『はみ出し通行禁止』『車両侵入禁止』『補助標識「おわり」』です。 |
車線逸脱警報機能 | 60~100km/hで走行中、走行中の車線をはみ出すとブザー音とメーター内の表示で警報を発し、ドライバーに注意を促します。 |
ふらつき警報機能 | 60~100km/hで走行中、車両が蛇行すると、システムが『ふらつき』と判断した場合、ブザー音とメーター内の表示によって警報を発します。 |
先行車発進お知らせ機能 | 停車時に、先行車が発進して約5m以上離れても自車が停止し続けた場合、ブザー音とメーター内の表示によって先行車が発進を知らせます。 |
ハイビームアシスト | 約30km/h以上で走行中に、ドライバーがライトのスイッチをAUTOかつハイビームを選択しているときに、対向車や先行車を感知し自動でハイビームとロービームを切り替えます。 |
ジムニー/ジムニーシエラスペック
ジムニーのスペック&価格
ジムニー(JB64W) | ||
---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 3,395×1,475×1,725 | |
ホイールベース(mm) | 2,250 | |
トレッド(mm) | 前 | 1,265 |
後 | 1,275 | |
室内長×室内幅×室内高(mm) | 1,795×1,300×1,200 | |
車両重量(kg) | 1,030~1,040 | |
乗車定員(人) | 4 | |
エンジン種類 | 直列3気筒DOHC12バルブターボ | |
排気量(cc) | 658 | |
内径×行程(mm) | 64.0×68.2 | |
圧縮比 | 9.1 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 47[64]/6,000 | |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 96[9.8]/3,500 | |
トランスミッション | 4速AT、5速MT | |
駆動方式 | パートタイム4WD | |
タイヤサイズ | 前 | 175/80R16 91S |
後 | 175/80R16 91S | |
WLTCモード燃費値 標準/市街地/郊外/高速道路[km/ℓ] 【〈 〉内は4速AT】 |
16.2/14.6/17.5/16.5 〈13.2/11.0/13.9/14.2〉 |
機種名 | ミッション | 価格(円) |
---|---|---|
XG | 5MT | 1,458,000 |
4AT | 1,555,200 | |
XL | 5MT | 1,582,200 |
4AT | 1,679,400 | |
XC | 5MT | 1,744,200 |
4AT | 1,841,400 |
ジムニーシエラのスペック&価格
ジムニーシエラ(JB74W) | ||
---|---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 3,550×1,645×1,730 | |
ホイールベース(mm) | 2,250 | |
トレッド(mm) | 前 | 1,395 |
後 | 1,405 | |
室内長×室内幅×室内高(mm) | 1,795×1,300×1,200 | |
車両重量(kg) | 1,070~1,090 | |
乗車定員(人) | 4 | |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC16バルブターボ | |
排気量(cc) | 1,460 | |
内径×行程(mm) | 74.0×84.9 | |
圧縮比 | 10.0 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 75[102]/6,000 | |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 130[13.3]/4,000 | |
トランスミッション | 4速AT、5速MT | |
駆動方式 | パートタイム4WD | |
タイヤサイズ | 前 | 195/80R15 96S |
後 | 195/80R15 96S | |
WLTCモード燃費値 標準/市街地/郊外/高速道路[km/ℓ] 【〈 〉内は4速AT】 |
15.0/12.8/15.8/15.9 〈13.6/11.2/14.7/14.6〉 |
機種名 | ミッション | 価格(円) |
---|---|---|
JL | 5MT | 1,760,400 |
4AT | 1,857,600 | |
JC | 5MT | 1,922,400 |
4AT | 2,019,600 |
まとめ
ジムニー/ジムニーシエラは、世界で累計約285万台を販売したスズキのベストセラーモデルです。
そのため、ジムニーのフルモデルチェンジは発売前から世界中で大きな注目を集めました。
しかし、ジムニーは軽自動車規格のため海外への輸出はごくわずかで、海外への輸出はジムニーシエラがメインとされています。
そんな新型ジムニー/ジムニーシエラは、4WDクロスカントリー車の軽自動と小型車の新たな次元を切り開いてくれるでしょう。
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