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高級車ウラカンでも意外とベコベコ?!カウル周り
“こんな高級レーシングカー、超頑丈にできてるんでしょう?”と思われるかと思います。
僕も最初この車両と初めて対面した時は”ウォー!スッゲー!強そう!となったのですが、意外と近くで見ると所々ペコペコだったりして驚きました。
例えばこちら。フロントタイヤのフェンダー上部、タイヤハウス内の熱放出と整流目的で設置されているものです。

出典:http://www.yukinemoto.com/
実はこれ、FRPという軽量で柔らかい素材でできています。
なので少し指で押さえるだけで…

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このように簡単に変形してしまいます。
ベッコベコです。
ウラカン・スーパートロフェオの外装カウル周りはこのようにできています。一見すると”ダメじゃん!”と思われるかもしれませんが、これにもちゃんと意味があります。
クラッシュした時にフロント周りが壊れることでモノコックを衝撃から守っており、そしてフルカーボンにしないことでコストを抑えています。
本当に良くできた良い車です。親バカです。すみません。
内装・ステアリング周りの解説!そして意外な機能も搭載?

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では次は内装のご紹介です!

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今までジュニアフォーミュラしか乗ったことの無かった僕。初めて車に乗り込んだ時の感想は、「ヤベェコントロールスイッチ多い」でした。
ウラカン・スーパートロフェオには、僕が今乗っている日本のFIA-F4には無い機能がたくさんあります。
ブレーキング時のロックアップを防ぐABS、加速時のホイルスピンを防ぐTCS、ピットとの通信用のRadio、前車へプレッシャーを与えていくためのパッシング=Flash、雨が降ってきた時用のWiper。
そして目線を右下に落とすと、車両のセンターにもたくさんコントロールスイッチが。

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こちらはドライバーが運転中に操作することはあまり無いものになります。
どちらかというと車を走らせる前、そして車を止める時に操作するスイッチが集まっています。
スイッチ毎に名前が振り分けられているので基本的な役割はお分かり頂けると思います。この中でドライバーが操作するのは、
メイン電源となるECU、エンジンに電源を入れるIGNITION、エンジンのスターターであるSTART、ヘッドライトのスイッチであるLIGHT、フロントガラスが曇ってきた時に風を送るBLOWER、レインコンディションでの走行中につけるレインランプ=RAIN、主に予選中に導入されるバーチャルセーフティーカー用のリミッター=ピンク色のスイッチ
こんな感じです。意外とありました。
ただ集中的に変更するのはABSとTCSくらいです。
路面やタイヤのコンディションに合わせてその都度変えていかなければなりません。TCSは特に車のアンダー・オーバーにも関わってくるので重要になります。
そして僕がこのウラカン・スーパートロフェオで一番驚いたのがこれ。

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ちゃんと送風機能は残してありました!
ぶっちゃけGT3とウラカン・スーパートロフェオってどっちが速いの?

Photo by Photo 4
ウラカンのレーシングカーは2種類。「ウラカン・スーパートロフェオ」と「ウラカンGT3」です。
僕のYouTubeにイタリアGTでのオンボードビデオを幾つかアップしていますので是非一度ご覧頂きたいのですが、ウラカン・スーパートロフェオ、結構速いです。
1周のラップタイムではウラカンGT3には及ばないものの、最終戦ムジェロではレースラップでも約2秒~3秒落ちでラップできています。
ただリストリクターでパワーが制限されていない純粋なスーパートロフェオ仕様では、サーキットによってはGT3のタイムを上回ることもあるそうで…!
パワーがある一方でダウンフォースが非常に少ない為、車両の抵抗が少なく直線が本当に速いんです。
なのでモンツァのような超高速サーキットではその性能を存分に発揮することができるようです。
車両としてのポテンシャルはGT3車両にも引けを取りませんね!いつかリストリクターの無い純粋なスーパートロフェオ仕様で走ってみたいです。
もっと詳しく知りたい方はランボルギーニ・スクアドラコルセの公式ホームページをチェック!
ランボルギーニのレース部門「スクアドラコルセ」の公式ホームページにアクセスすると、過去のレースのリザルトやドライバーリスト、レースのライブストリーミングなどがチェックできます。
その中にはスーパートロフェオやGT3の車両解説もありますので、もしより細かくウラカン・スーパートロフェオの性能を知りたい方がいらっしゃいましたが是非アクセスしてみて下さい。
まとめ

Photo by Photo 4
いかがだったでしょうか?「Lamborghini Huracán SuperTrofeo」をドライブできたことを本当に嬉しく思います。
めちゃめちゃ攻め甲斐のある楽しい車両でした。
イタリアGT参戦記連載、まだまだ続きます!
次回は僕が実際にヨーロッパのレースに参加して感じた”日本でのバトルとの違い”をオンボード映像も交えて皆さんにご紹介させて頂きたいと思います。
根本悠生公式HP:http://www.yukinemoto.com/
根本悠生公式Youtubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC8PJK5wy3A8fdg2VTetb7wQ