現在、日本から遠く離れた海外では多くの日本人ドライバーが活躍を見せています。将来が期待される若手ドライバーたちが自身のキャリアをかけて、日本を飛び出し海外でレースを戦っていることを知っていますか?そこで今回は、世界で活躍する日本人ドライバーたちをご紹介します。

 

出典:http://www.nobuharu.com/2017-f2-spain/

 

今、世界で若い日本人ドライバーたちが活躍している

 

出典:http://www.yukanamaru.com/05gallery/index.html

 

現在、日本から遠く離れたヨーロッパでは多くの日本人ドライバーが活躍を見せています。

F1やインディカーシリーズなど世界的なトップカテゴリーを目指し、20歳前後の若手ドライバーがヨーロッパへ飛び立ち過酷なレースを戦っているのです。

そこで好成績を収めるドライバーも多く、先日は多くの日本人ドライバーが海外のレースで表彰台に登ったりと、彼らの注目度は日に日に高まるばかり。

そんな、海外で戦う日本人ドライバーたちはどのような活躍を見せているのでしょうか。早速ご紹介していきたいと思います。

 

F1直下のカテゴリーF2で活躍を見せる日本人

 

出典:http://www.honda.co.jp/HFDP/race2017/formation/matsushita_nobuharu/

 

今、日本で最もF1に近いドライバーと評されることも多いのが、現在F2に参戦している松下信治(23歳)です。

4歳でレーシングカートを始めた彼は、その当時からF1で勝つことを目標にレースを続けてきました。

2014年に全日本F3で王者に輝くとその翌年からはヨーロッパへ渡り、かつてルイス・ハミルトンやニコ・ロズベルグが在籍したARTレーシングからF1直下のカテゴリーであるGP2(現:F2)に参戦を開始します。

参戦以来これまで3度の優勝を記録しており、昨年は注目度の高まるモナコでの優勝を達成。

また、同年マクラーレンホンダのテスト兼リザーブドライバーにも就任しています。

そして、レースキャリア18年目にしてようやくF1の世界に足を踏み入れることとなりました。

また今季は先日開催されたF1第5戦スペインGPで併催された、F2第2戦のレース2で今季初優勝を達成。F1と同じ表彰台に上り、君が代を流すなど、その活躍が話題を集めました。

 

出典:http://www.nobuharu.com/2017-f2-spain/

 

現在F1に参戦中のホンダが、F1に向けて最も期待を込めている日本人ドライバーであり、来年からホンダがパワーユニット供給を行うザウバーチームのドライバー候補に名前が挙がることも少なくありません。

長年夢見てきたF1参戦へあと少しのところまで登り詰めており、今季はF1昇格へ向けて正念場とも言える1年を迎えています。

 

GP3で初優勝を達成し注目度を高める若手ドライバー

 

出典:http://www.honda.co.jp/HFDP/race2017/formation/fukuzumi_nirei/

 

昨年に引き続きGP3に参戦している、現在20歳の福住仁嶺(ふくずみ にれい)も海外で活躍する日本人ドライバーです。

15歳の時に全日本カート選手権でチャンピオンに輝くと活動範囲を海外へ広げ、その翌年にはフォーミュラへとステップアップしていきました。

SRS-F(鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ)でスカラシップを獲得すると、フォーミュラ4や全日本F3など国内で活躍し、2016年からはヨーロッパへ渡りGP3に参戦を開始しています。

参戦初年度は3度の表彰台を獲得。ランキング7位と初年度としてはまずまずの成績を残し、さらなる飛躍が望まれる今季は開幕戦でいきなり優勝を飾り、彼の注目度は大きく高まっています。

 

F1スペインGPのサポートレースで優勝を飾った松下(左)と福住(右)(出典:https://twitter.com/HondaRacingF1/status/864052738208010241)

 

松下と同じくホンダの育成ドライバーとして飛躍が期待されており、上位カテゴリーであるF2、さらにはF1へのステップアップを視野に入れ、さらなる活躍を誓っているのです。

 

国内のトップカテゴリーでお馴染みの選手も海外で活躍中

 

©︎Red Bull Content Pool

 

これまで国内のトップカテゴリーで活躍してきた平川亮も、現在はヨーロピアン・ル・マン・シリーズで活躍を見せています。

スーパーフォーミュラやスーパーGTなど国内レースではすでにお馴染みの彼ですが、2016年から参戦しているヨーロピアン・ルマンでもその速さを発揮しているのです。

昨年はルーキーとしてTDSレーシングから参戦すると2戦目にして早くも優勝を達成。最終的にはランキング5位に終わりましたが全6戦中3度の表彰台を獲得しました。

今季からはGドライブ・レーシングへ移籍し2年目を迎えると開幕戦で2位表彰台、さらに続く第2戦モンツァで優勝を飾り、現在LMP2クラスのシリーズランキングトップに立っています。

 

出典:https://twitter.com/ryohirakawa

 

また国内では2014年から参戦しているスーパーGT・500クラスでもドライバーを務めており、彼の走りを見ることが出来ます。

昨年の12月にはレッドブルアスリートとなり、まだ23歳という若さにして国内でのトップカテゴリーを多く経験していることも彼の大きな強みであり、将来が有望視される日本人ドライバーの1人となっているのです。

 

ランボルギーニを駆り、大活躍を見せる日本人ドライバー

 

出典:https://twitter.com/yuki_nemoto

 

昨年から海外でのレースに参戦している根本悠生(20歳)もイタリアを中心に素晴らしい活躍を見せています。

昨年はFIA-F4に参戦すると共に、元F1ドライバーのヴィンツェンツォ・ソスピリがオーナーを務めるヴィンツェンツォ・ソスピリ・レーシングのオーディションに参加し見事合格。

イタリアGT選手権スーパーGTカップへの参戦が決定しました。

参戦を開始すると、それまで経験が無かったツーリングカーでもすぐさま速さを発揮し、参戦2戦目となった第10戦ヴァレルンガで早くも優勝を達成。

表彰台で君が代を流す活躍を見せました。

 

出典:https://twitter.com/yuki_nemoto/media

 

最終的に昨年は出場した6戦中4度の優勝と計5度の表彰台という好成績を収めるだけでなく、今季はランボルギーニ・スーパートロフェオ・シリーズに参戦し早くも2度の表彰台を獲得しています。

現在はツーリングカーで凄まじい勢いを見せており、今後の活躍が注目されるドライバーです。

 

F1への登竜門とも呼べるシリーズに参戦する日本人

 

出典:http://www.yukanamaru.com/05gallery/index.html

 

今季フォーミュラV8 3.5に参戦している金丸悠(23歳)も世界で活躍する若手ドライバーの1人です。

10歳の時にSLカートの全国大会を制した彼は、世界的に有名なトニーカートのワークスドライバーに選ばれ、若い頃から世界でレースを戦ってきました。

2012年にはフォーミュラへステップアップを果たすと活動拠点をヨーロッパへ移し、フォーミュラ・ルノー2.0やユーロフォーミュラ・オープンなどジュニアカテゴリーで戦い、2014年にはマカオGPへの参戦も経験しています。

 

出典:http://www.yukanamaru.com/05gallery/index.html

 

昨年からはフォーミュラV8 3.5に参戦し、2年目を迎えた今季の第3戦モンツァで、このシリーズにおいて自身初となる表彰台を獲得しました。

このフォーミュラV8 3.5はかつてはワールドシリーズ・バイ・ルノーと呼ばれており、ロバート・クビサや現在もF1に在籍するケビン・マグヌッセンやカルロス・サインツを輩出したシリーズでもあります。

今季はこのシリーズで速さを十分に発揮し、今後のさらなるステップアップに大きな期待が寄せられている注目の若手です。

 

F3ヨーロッパ選手権で戦う2名の日本人

出典:http://www.marino.asia/

 

現在、F3ヨーロッパ選手権に参戦している18歳の佐藤万璃音(さとう まりの)も、今後の活躍が期待されている若手ドライバーの1人です。

1999年に生まれた佐藤は中学を卒業後すぐにヨーロッパへ渡り、ヴィンツェンツォ・ソスピリ・レーシングからイタリアのFIA-F4選手権に参戦。

昨年は第6戦イモラで優勝を飾るなど活躍を見せると、オフシーズンには積極的にF3のテストに参加し、今季からはF3ヨーロッパ選手権への参戦を実現させました。

 

出典:http://www.marino.asia/

 

今季は3戦を終えアクシデントなどもあり、未だ無得点という厳しい流れとなっていますが、今後の巻き返しに期待が懸ります。

そして、彼と同じシリーズに参戦するもう一人の日本人ドライバーがいます。

 

出典:http://team-tadasuke.com/?p=979

 

佐藤と同じくF3ヨーロッパ選手権に参戦しているのが、19歳の牧野任祐(まきの ただすけ)です。

大阪出身ということで幼少期は西日本を中心に名を馳せた牧野は、自身が初めて参戦したフォーミュラカーのシリーズ、スーパーFJでルーキーにして王者に輝きます。

そして、その翌年に参戦したFIA-F4でもシリーズ2位、JAF-F4では東日本、西日本どちらのシリーズでもタイトルを獲得し、この年SRS-F(鈴鹿サーキット・レーシング・スクール・フォーミュラ)のスカラシップに選出されました。

昨年は全日本F3に参戦しランキング5位に入るとマカオGPにも出場するだけでなく、スーパーGTにも出場しスポット参戦ながら2位表彰台を獲得。

これまで国内を中心にレースを戦ってきましたが今季からは活動の場を海外へ移し、さらなる活躍が期待されています。

 

単身イタリアに渡り活躍するGTドライバー

出典:https://www.facebook.com/takashi.kasai216/?fref=nf

 

現在イタリアGT選手権に参戦している笠井崇志も日本人ドライバーの1人です。

笠井はトニーカートのワークスチームに在籍していたこともあり、カート時代からヨーロッパを中心に活動してきました。

彼が18歳となった2004年にはカートでの実績も評価され、フェラーリのドライバーアカデミーを経てイタリアのFIA-F4に参戦し、シーズンで3度の表彰台を獲得。

 

出典:https://www.facebook.com/takashi.kasai216/?fref=nf

 

2015年にはPCCI(ポルシェ・カレラ・カップ・イタリア)へ参戦しツーリングカーの経験を積むと、昨年からはイタリアGT選手権にアントネッリ・モータースポーツから出場し、2度の優勝を含むランキング5位という好成績を残しています。

今季は開幕戦となったイモラのレース2で4位入賞を達成するなど、昨年以上の活躍に期待が寄せられています。

 

WRCに向かって世界に飛び出した2名のドライバー

出典:http://toyotagazooracing.com/jp/motorsports/driver/2016/hiroki-arai.html

 

日本を代表するラリードライバー新井敏弘を父に持つ新井大輝(23歳)は、現在ラリードライバーとして海外でのレースに挑んでいます。

2013年に19歳でラリーデビューを果たした大輝は、これまで全日本ラリーを始めにFIAアジア・パシフィックラリー選手権に出場するだけでなく、オーストリアの国内ラリーにも出場するなど幅広いシリーズを経験してきました。

2015年からはトヨタのラリードライバー育成プログラムに選ばれ、昨年の第8戦フィンランドでWRC2に初参戦を経験します。

今季も引き続きWRC2へ参戦すると、第2戦のスウェーデンではクラス6位という結果を残し入賞を達成し、さらなる活躍が期待されています。

そして現在世界で戦うラリードライバーはもう一人いるのです。

 

出典:http://toyotagazooracing.com/jp/motorsports/driver/2016/takamoto-katsuta.html

 

ラリードライバーの勝田範彦を父に持つ勝田貴元(24歳)は、ラリーの世界で活躍する日本人ドライバーです。

9歳でカートを始めた貴元はカートで次々と優秀な成績を収め、3年後には世界大会に出場するなど輝かしい実績を残してきました。

なかでも、その年に出場したマカオカートGPでは最後尾から25台抜きという離れ業を披露しての優勝を飾るなど、キャリア当初から素晴らしい速さを見せたのです。

そんな彼はカートを卒業すると、父と同じラリーではなくフォーミュラの世界へ足を踏み入れることを決意。

トヨタとドライバー契約を結び、FCJ(フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン)でデビューを果たします。

参戦2年目には早くもチャンピオンを獲得し、その翌年には全日本F3へ参戦するとともに全日本ラリー選手権にも出場するという珍しい活動を敢行しました。

2015年からはラリーへ本格的に転向すると、2017年からはトヨタの育成ドライバーとしてWRC2へ参戦し、第2戦スウェーデンでは初入賞!

共にラリードライバーの父を持つ若手ドライバーとして、今後WRCへのステップアップを含めてさらなる活躍に期待が懸っています。

 

まとめ

 

世界では多くの日本人ドライバーがそれぞれの目標に向かって、厳しい海外のシリーズに挑戦しています。

F1やインディといったトップカテゴリーを目指す彼らの目標は様々ですが、誰もが大きな情熱を持って戦っていることは間違いありません。

世界的なレースで日本人ドライバーが活躍するシーンを、同じ日本人として見てみたいという方も多いのではないでしょうか。

その楽しみを近い将来、彼らが実現してくれる可能性を秘め、すでにヨーロッパではこれだけ多くの若いドライバーたちが戦っているのです。

 

まとめ

誰もが愛し、誰もが憧れたライダー、加藤大治郎を知っていますか?ヴァレンティーノ・ロッシに最大のライバルと認められた唯一の日本人ライダーとは?

夢を持って世界に挑んだ。70年代のF1を戦った6人の日本人ドライバーとは

日本人初のMotoGP優勝を手にした男、宇川徹を知っていますか?!誰よりもホンダとバイクを愛して止まない元ロードレース世界選手権ライダーをご紹介します。

[amazonjs asin=”B0197PTR8O” locale=”JP” title=”猿 申 新年 サル おさる フルフェイス 3D マスク さるどし セット / 男性 女性 兼用 大人 お面 パーティ キャラ クリスマス 忘年会 新年会 年賀状 (おサルさんマスク+扇子セット)”]

Motorzではメールマガジンを始めました!

編集部の裏話が聞けたり、月に一度は抽選でプレゼントがもらえるかも!?

気になった方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みいただくか、以下のフォームからご登録をお願いします!