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速すぎて使用禁止!F1の歴史に影響を与えた驚きのハイテクマシン5選

F1ではこれまで多くの技術が禁止されてきましたが、その理由の多くは速すぎるマシンだから。あまりの強さを誇ったため、現在では見られなくなったマシンのフォルムが懐かしいという方も多いのではないでしょうか。そこで今回はレギュレーションで禁止された、もしくは新たなルールを作ったマシンたちをご紹介していきます。

出典:http://formula1.ferrari.com/

 

今では見られないハイテク技術が結集された”FW14B”

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

まず、最初にご紹介するのは1992年にウィリアムズが制作したFW14Bです。

この当時のF1はABS(アンチ・ブレーキロック・システム)やトラクションコントロールなど多くのハイテク技術が導入されました。

その中でも最も議論を呼んだ装置がウィリアムズFW14が搭載したアクティブサスペンションです。

これはマシンと路面の距離を適切に保つ事が目的で、通常のサスペンションと大きく異なる点は自発的にマシンの車高をコントロール出来るという点でした。

現在であればGPSなどでコースの起伏に対応出来ますが、この当時はまだこのような技術が発達していませんでした。

そのため、スタッフがレース前にコースの凸凹を測定し、そのデータをマシンにプログラミングさせることでコースの起伏に対応していたのです。

この目論見は大きく功を奏し、マシンに悪影響を与える振動を防ぎ、マシンの床下で発生させるダウンフォース量は大きく増加することになりました。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

ウィリアムズが約5年の月日をかけて完成させた装置を搭載したFW14Bは、当時のハイテクブームを象徴する技術をふんだんに盛り込み、圧倒的な強さを誇ったのです。

しかし、このアクティブサスペンションが大きな恩恵をもたらしたマシンは、下位チームとのタイム差は大きく広がることになりました。

そこでFIA(国際自動車連盟)はエンターテイメント性を求める動きを見せ、「アクティブサスペンションは空力可動物として違法だ」という半ば無理やりとも言える解釈を示したのです。

こうしてアクティブサスペンションは禁止され、それに伴って多くのハイテク技術がF1から姿を消すことになりました。

 

コスパに優れたアナログ技術を持つ”R26″

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

続いてご紹介するのは、先ほどのハイテク技術とは反対にF1のなかでも簡素な装置であるマスダンパーです。

ルノーの2006年型マシンR26に導入され、そして同年に禁止されたこの技術は最もコストパフォーマンスに優れた技術との呼び声も少なくありませんでした。

それもそのはずで、このマスダンパーに用いられるものはバネと重りだけなのです。

アクティブサスペンションのように自発的に動くことも無ければ、データ収集やプログラミングをする必要もなく、受動的に路面の起伏に対応することが出来ました。

その仕組みはフロントノーズの内部にこのバネと重りを垂直に吊り下げるだけ。すると、マシンが起伏を乗り上げる度に重りが上下に揺れ、その動きがマシンの振動を解消させるというものでした。

マシンの動きが安定し常にダウンフォースを稼ぐことが出来たので、ルノーに追随する形で他チームも次々とマスダンパーを導入しました。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

この年ルノーは開幕から速さを見せリードを保っていたのですが、タイトル争いが佳境に差し掛かるシーズン中盤でこの装置は空力可動物と見なされ禁止されてしまったのです。

マスダンパーの性能で優位に立っていたルノーは最も大きな影響を受け、禁止以降は一転してタイトル争いで劣勢に回ることになりました。

しかし、この不条理とも言えるFIAの判断に対し、ルノーのスタッフはさらに団結してマシン開発に取り組み、最終的には前年に続き2連覇を達成。

この技術は現在F1では見られませんが、マンションなど建築物の免震構造にも用いられ、みなさんの身近な所でも効果を発揮しています。

 

まだまだ続く速すぎたマシンたち。

次のページでも、驚きのハイテク技術が多数登場します!

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Writer Introduction
shunsuke_kawai

モータースポーツライターをさせて頂いております、河合俊佑です。10代にF1の魅力にハマり、以後フォーミュラレースに憧れを抱く。大学時代は自身でカート活動を始め、モータースポーツの面白さを体感し、魅力を伝える事を志しています。少しでもモータースポーツを楽しく、分かりやすく伝えられるよう取組んで参ります。宜しくお願い致します。

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