2017年のスーパー耐久シリーズ開幕戦。2日目となった2日(日)にはGr.1の決勝が行われ、注目のST-Xクラスのマシンが白熱のバトルを展開。まさに一進一退の攻防戦が繰り広げられた。今回も、その様子を振り返っていこうと思う。

©︎Tomohiro Yoshita

日産GT-R同士の争い、スタートから駆け引き始まる

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今回は、Gr.1とGr.2に分けて予選・決勝を開催したスーパー耐久。Gr.1は昨年も注目を集めたFIA-GT3車両によるST-Xクラスのレースも行われた。

予選ではウエットからドライに変わっていく難しいコンディション。ここで速さをみせたのが、今季から新マシンを導入したNo.8 ARN Ferrari 488 GT3(永井宏明/佐々木孝太)で、昨年全勝した日産GT-R勢を圧倒。しかし、佐々木の予選パート時に他者との接触でマシンにダメージを負いコース上でマシンを止めてしまうシーンがあったが、決勝までに修復を終え、グリッドについていた。

 

フタを開ければ、今年もスリーボンドGT-R vs エンドレスGT-R

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昨日同様に200分の耐久レース。スタートでは、スタートでは3番グリッドのNo.1スリーボンド日産自動車大学校GT-Rを駆る藤井誠暢が攻めていき、1コーナーで2台をオーバーテイク。トップに浮上しレースの主導権を握った。学生とコラボしているという珍しいチームだが、昨年は6戦中4勝を挙げる快進撃を披露。その勢いも利用しながら、藤井は後続を引き離しにかかる。

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しかし、最近のスーパー耐久はレベルも上がっており、そう簡単に独走できない。逃げようとする1号車に食らいついたのがNo.3ENDLESS・ADVAN・GT-Rの山内英輝が約1.5秒後方につけた。

2人ともスーパーGTで活躍するトップドライバー。しかも使うマシンも同じということで、この間隔は広がることも縮まることもなく緊迫感あふれる序盤戦となった。

 

昨年チャンピオンの内田が20秒の貯金をつくる

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1時間10分を経過した37周目に、2台が同時にピットイン。作業時間もほぼ同じで、順位を入れ替えないまま接近した状態で、2台のGT-Rはピットアウト。第2スティントに突入した。

まさにミスした方が負けと言っても過言ではない、緊迫した戦いだったが、勝敗を決するような快進撃をみせたのが、1号車の内田だった。

自身のスティントが始まって流れにのると、少しずつ3号車を引き離しにかかり、1分53秒台の安定したペースを保ち、1周あたり約1秒近い貯金を築いていった。

結局、最終の平峰一貴にバトンタッチするときには、約20秒のリード。一つのミスも許されない中で、内田が完璧な走りをみせたのだ。

 

平峰一貴がリードを維持し、2年連続で開幕戦勝利

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残り1時間強というところで、マシンに乗り込んだ平峰。昨年も最終スティントを任されることがあったが、そのとき同様にミスのない走りをここでも披露。内田が築いたリードをしっかり守りきり、トップチェッカーを受けた。

2位には3号車が続き、3位にはNo.99 Y’s distraction GTNET GT-R(植松忠雄/星野一樹/藤浪清斗)。昨年同様に、今年も日産GT-R勢が表彰台を独占するという結果、優勝した1号車は昨年に引き続き開幕戦を制した。

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同時開催されたST-3クラスはクラスポールポジションからスタートしたNo.38muta Racing TWS IS350(堀田誠/阪口良平)がポール・トゥ・ウィン。ST-4クラスはNo.93 SKR ENGINEERING S2000(太田侑弥/佐々木雅弘)がトヨタ86との激戦を制し、見事優勝を飾った。

 

まとめ

今年も、日産自動車大学校の学生たちとコラボし、参戦しているKONDO Racing。幸先の良いスタートを切ったものの、3号車エンドレスのパフォーマンスにも警戒をしていたのが印象的だった。

また別の機会に両者の攻防戦を詳しく振り返っていくが、今年のスーパー耐久は例年以上に見応えのあるレースが今後も展開されそう。第2戦は4月29・30日にスポーツランドSUGOで行われる。

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