これまでMotorzでは「ハイエースならアルパイン」をキャッチフレーズに、様々なアルパインのカーエレ製品を紹介してきました。今回紹介するのは、今まで以上にフィット感の増した11型カーナビ「パーフェクトフィットビッグX11」と、ハイエースオーナー共通の悩みである音の悪さを解消する「MetioSound(メティオサウンド)」。ハイエースに向けたカーエレ製品を次々リリースしてきたアルパインの新製品は、いったいどんな実力なのか?リアルなハイエースオーナーであり、アルパイン製品を愛用する筆者が隅々までチェックしていきます。

Photo : Takanori ARIMA Text : Shingo MASUDA

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純正と言っても違和感なし! ハイエースへのフィット感がさらにアップ

初見の印象は、「あれ?なんかスッキリしててコンパクトに感じる」というものでした。

それもそのはず、レビュー車両に取り付けられたビッグX11は、筆者のハイエースに取り付けた初代ディスプレイオーディオ(以下DA)であるDAF11Vより一回り小さいではありませんか。

試しに自分のハイエースの11型ディスプレイオーディオ(DAF11V)の横幅に合わせてテープを切りあてがってみると、目測で約左右10mm程度小さい。とは言え、画面自体の大きさに変化はなく、本体そのものが小さくなっています。

そもそも11型という大型画面なので、大きさをそこまで気にする必要はないかもしれませんが、これはなかなか大事なポイントです。筆者のハイエースでは、エアコンルーバーに少しだけ被ってしまっています。

運転や操作に苦労することはないものの、エアコンルーバーに大きさがピタッと合っていることで、収まり感が格段にアップ!

さらに、フローティング部分をカバーで覆い、わずかながら前方にセットバックしているため、良い意味で大画面の主張が控えめ。

これまでギリギリだったシフトレバーとのクリアランスも改善され、パーキングに入れた際、不意に”ピッ”と触ってしまう心配もありません。

小さなお悩みまで汲み取って解消する開発陣の熱意

そして、もしかすると副産物的な効果かもしれませんが、モニターの裏にホコリが溜まりにくい!

これ、フローティング系ナビ(DA含む)を使っているハイエースオーナーさんなら分かっていただけると思いますが、どうしてもモニター裏、特に隙間を埋めている小物が入れられない小物入れのホコリ。

掃除するためには固定しているビスを外し、モニターを手前に倒さなければならず、年に1度の大掃除のときにしかやっていません。(反省・・・)

もちろん、だからといってそこまで不満に思っておらず、筆者のハイエースに装着しているカーエレは、ほぼ完成形だと感じていました。

しかし、11型の大型モニターをさらに違和感なくインストールしつつ、これまでのちっちゃな悩みポイントまで解消してくれるとは、アルパイン開発陣の熱意には脱帽です。

音のシャワーでハイエースの音環境が激変

つづいてチェックするのは、新しくラインナップされたサウンドシステムである「MetioSound(メティオサウンド)」。

以前Motorzでユーザーの声を交えて紹介してきたオプティムサウンドよりもお手軽な構成で、ハイエースユーザー共通の不満点である「音」を劇的に改善してくれるのだそうです。

確かに、ルーフスピーカーはありますし、ドアスピーカーも専用品ということですが、オプティムサウンドを体験している身としては「そんなに変わるの?」と懐疑的に思っていました。

なぜなら、オプティムサウンドは、専用アプリを使用することで音環境を計測し、自動で最適なセッティングを出してくれるスグレモノで、初めて聞いたときの衝撃は今でも忘れられません。

>>息を飲むほど驚いた!ハイエース専用サウンドシステム「OPTM8-HI」の記事はコチラ

どうやってリアクションしようかな?なんて考えていましたが、実際聞いてみると思わずニヤッとしてしまいました。

オプティムサウンドほどの包まれ感はないものの、足元から太く奥行き感のある低音が響き、高音と中音は頭上から降り注ぐ印象です。

ルーフスピーカーなんだから当然じゃない!?と思われるかもしれませんが、ただ頭(耳)の近くにスピーカーを持ってきた状態とはワケが違います。

シャワーのように降り注ぐ音は、内蔵されたスピーカーがたった5cmとは思えないほど豊かで、厚みのある音なのです。

MetioSound(メティオサウンド)」のドアウーファー
MetioSound(メティオサウンド)」のルーフスピーカー

ドアに仕込まれているウーファーは、金属製の背面ケースや硬質なポリ系素材で作られたコーンなどこだわりの素材を使用。

マグネットそのものも大きのはもちろんですが、コーンのエッジ部分もリブ加工がされたアルパイン独自のダブルギャザードエッジを採用、その見た目から“只者ではない感”が溢れています。

実際に聴こえる低音は、芯があり純正スピーカーではまず聴き取れない極々低い音まで見事に再現されています。

「MetioSound(メティオサウンド)」の音を例えるなら、ノイズキャンセリングがバッチリ効いた高級ヘッドホン。もしくは、レコーディングスタジオで聴くような、ややデッドながら明瞭でクリアな音といったところです。

音量を上げなくても走行中にハッキリと聴き取れる

ここまで音が明瞭に聴こえるようになると、楽しみになるのが走行時の聞こえ方です。そもそもバン(商用車)であるハイエースは、大きく四角い広大な車内空間が最大魅力です。

人を5人(DX系は6人)乗せても、大量の荷物を運ぶことができるため、お仕事からレジャーまである意味無敵と言っても過言ではありません。

しかし、その代償として、快適性はやや犠牲になってしまっているもの紛れもない事実です。

特に音環境については、お世辞にも良いと言えないばかりか正直”悪い”。

走行していると、バン用タイヤ特有のロードノイズとエンジン音が四角い車内に響きわたり、お気に入りの曲もまともに聴くことができません。

音量を上げれば聴くことはできますが、助手席と会話するためにはかなり声を張り上げる必要があります。

比較として純正オーディオのノーマルハイエース(ガソリン)で試したところ、やはり満足に音楽は聴こえません。筆者のハイエースはディーゼルであるため、そもそも諦めていましたが、ガソリンでもこれほど聴こえないことに改めて驚きました。

対して、「MetioSound(メティオサウンド)」を組んだハイーエースを同じように一般道と高速道路で試したところ、想像以上にはっきり聴こえます。筆者のハイエースと同じディーゼルであるにもかかわらず!

しかも、低域と中域の音に芯が生まれることで、音量を無駄に上げなくとも十分聴き取れます。

音量を大きくしすぎると、同乗者との会話がままならないだけじゃなく、外の音が聴こえ難くなってしまい、緊急車両の接近に気が付かないなんてことも懸念されます。「MetioSound(メティオサウンド)」は、音楽を快適に聴くだけじゃなく、安全にも寄与してくれるかもしれません。

ハイエースの進化にこだわるアルパインから目が離せない!

「ハイエースならアルパイン!」というキャッチフレーズのもと、これまで何度もハイエースとアルパインのカーエレについて取り上げてきました。正直、これ以上やるところはないんじゃないかと思っていましたが、それは余計なお世話だったようです。

フィット感を上げるパーフェクトフィットビッグX11、ハイエースオーナー共通の悩みである音を改善できる「MetioSound(メティオサウンド)」。今後もハイエースにバッチリ合うどんなカーエレ製品がアルパインから誕生するのか、いちハイエースオーナーとして楽しみでなりません。

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