2018年4月21・22日に埼玉県川越市にあるオフロードヴィレッジで開催された、全日本モトクロス選手権シリーズ第2戦。関東圏で開催されるレースにMotoz編集部が行かない訳にはいかない!!という事で、現地に急行!!普段あまり見る事が無かった日本最高峰のモトクロスの大会は、なにもかも距離が近くて大迫力!驚きと興奮の連続でした。

 

©ChikaSakikawa

 

 

そもそも全日本モトクロス選手権ってどんなレース?

 

©ChikaSakikawa

 

モトクロスは二輪車によるクロスカントリーで、未舗装のコースを周回しスピードを競うバイクレースです。

全日本モトクロス選手権は、そのモトクロスの国内最高峰選手権!

開催クラスはIA1・IA2・Ladies・IB OPENの全4クラスで、日本全国からモトクロスのトップライダーが達が集結し、各クラスの日本一を競うシリーズとなっています。

 

IA1(InternationalA級 450㏄クラス)

 

IA1は国内最高峰クラスで、現在マシンの主流は4ストローク450㏄。

2ストローク175㏄~250㏄でも出場可能で、YAMAHA・Kawasaki・HONDA・SUZUKI・KTMのマシンが参戦しています。

赤地に白文字のゼッケンが目印で、ゴールド地のゼッケンは現在ポイントリーダーである証!

レースは30分×2ヒート制で戦われます。

 

IA2(InternationalA級 250㏄クラス)

 

4ストローク250㏄と2ストローク100㏄~125㏄で争われるIA2クラス。

ゼッケンはIA1クラスからの通し番号となっていて、ランキング順。

頭に0の付くナンバーを付けているライダーは、IB(internalB級)から昇格したばかりのルーキーの印!

IA1クラスへのステップアップを目指す若手ライダーがしのぎを削るクラスで、30分×2ヒートの合計ポイントで順位が争われます。

 

Ladies(女性クラス)

 

2ストローク85㏄マシンが主流のLadiesクラスは、国内女性モトクロスライダーの最高峰クラスです。

4ストローク150㏄でも参戦可能で、決勝レースは15分1ヒート制で行われ、白地に黒文字のゼッケンが目印のクラスとなっています。

 

IB OPEN(InternationalB級)

4ストローク250㏄~450㏄と、2ストローク100㏄~250㏄のマシンで戦う、全日本モトクロス選手権での下位クラス。

レースは20分×2ヒート制で争われ、IAへの昇格を目指します。

 

全てか近い!!大迫力の全日本モトクロス

 

©ChikaSakikawa

 

コースの1周は3km以内。小石や土埃を上げながら、急勾配の大きな坂道を登ったり降りたり、ジャンプしたりと激しい路面に合わせた根性とテクニックを要するモトクロス。

今回はその最高峰である全日本モトクロスという、同カテゴリーレースの中では一番設備が整っているはずの会場に行ってみた中で、驚いたのは何もかも全てが近すぎる事でした。

 

スタート時のライダー同士の距離が近すぎる!!

 

©ChikaSakikawa

 

競馬のスタートを彷彿させる、モトクロスのスターティンググリッド。

こちらは公式予選の順番で、上位から各ライダーが好きな場所を選ぶ方式だそう。

コースレイアウトや好みによってイン側を選ぶか、アウト側を選ぶかで1コーナーに進入していく難易度が変わるので予選順位はかなり重要!

それにしても、横1列にぎっしり並んだライダーとマシンの距離が近すぎると思いませんか?

モトクロス観戦初心者の私には、一斉にスタートしてこの塊から抜け出す事すらかなりの難関に思えました。

 

サインマンとの距離が近すぎる!!!

 

©ChikaSakikawa

 

2輪レースでは、ライダーとメカニックなどのチームスタッフとの間に無線を繋ぐことができない為、サインボードというボードを提示してライダーとチームの意志疎通を図ります。

そんなサインボードを提示するサインマンが立つエリア『サインエリア』が、スタート直後のアウト側に設置されていましたが、驚くべきはその距離感。

自分のチームのライダーが通過する直前に、ほぼコース上とも言える場所からライダーに向けてサインボードを提示し、コーナリング中のライダーが巻き上げる小石や砂埃を浴びながら、必至でボードをアピールしていました。

 

コースオフィシャルとの距離が近すぎる!!!

 

©ChikaSakikawa

 

コース上でクラッシュや各マシンの速度差による危険など、レースを進行する上でライダー達に必要な情報をシグナルを用いて知らせるコースオフィシャル。

そのオフィシャルが立っているエリアも、コース上と言っても過言ではない場所で、ライダーの操作ミス1つで大惨事になり得る近さです。

ジャンプ台の頂上などでは、猛スピードのマシンがオフィシャルの真横を飛び越えていくこともしばしば。

しかし、そこはモトクロス競技を熟知した熟練のオフィシャル達なので、危ない!!というシーンは1度もありませんでした。

ちなみに全日本モトクロスのシグナルは、以下の通り。

イエロー(静止):コース上でライダーが転倒していたり、マシンがトラブルで停止しているというような、前方の危険を予告するシグナルで、後続車は減速しなくてはいけません。

イエロー(振動):静止状態より高い危険を知らせるシグナルで、イエローフラッグが振られると、各マシンは徐行し、停止の準備をするなど安全を確認する必要があり、追い越しが禁止されます。

ブルー(振動):周回遅れとなるライダーへの警告シグナルで、後方に速度の速いライダーが近づいている合図です。ブルーフラッグを振られたライダーは、後方のライダーにラインを譲るなど、追い越しの邪魔をしないように努めます。

レッド:レース中断を余儀なくされるレベルの危険を知らせるシグナルで、このシグナルが掲示されると全車走行を停止します。

チェッカー:白と黒のチェック柄のシグナルで、レース終了の合図となります。

このようなレースを運営する上で重要なシグナルを、激戦を繰り広げるライダー達の動きに注意しながら掲示する!

オフィシャルというのは、危険と隣り合わせの重要なポジションなのです。

 

観客とライダーとの距離が近すぎる!!

 

©ChikaSakikawa

 

全日本モトクロスのコースは山あり谷ありUターンありと、かなり複雑なレイアウトとなっているのですが、1周は3km以内。

そしてそのコース外周のすぐ外側は、ほとんどが観戦ゾーンとなっていて、手を伸ばせば届くぐらいの目の前を、参戦ライダー達が猛スピードで通過していくので、観客はコースから巻き上がる土や砂を全身で受けながらモトクロス観戦を楽しみます。

そのため、レース観戦後は鼻の中まで真っ黒!

モトクロス観戦にはウェットティッシュが必須かもしれません。

 

©ChikaSakikawa

 

また、FINISHラインの真横には有料観戦席も用意されていて、チェッカーの瞬間を椅子に座って優雅に観戦する事も!!

この有料席と参戦ライダー達との距離も、驚くほどの近さです。

 

ピットとお客さんの距離が近すぎる!!

 

©ChikaSakikawa

 

レースの準備やマシンのメンテナンス、ピットクルーやライダーの休憩などチームの拠点とも言えるピットテント。

そんなピットもお客さんが自由に覗けるレイアウトになっていて、メカニックがマシンをメンテナンスしている姿など、普段見る事がでいない光景を間近で観察する事も可能となっています。

時には、ピットでくつろいでいるライダーの姿を目撃する事も!

運が良ければ直接話す事も出来るので、モトクロス観戦の際は是非ピットにも注目してみてくださいね。

 

まとめ

 

©ChikaSakikawa

 

何もかも全ての距離が近く、会場の隅々まで迫力と臨場感溢れる全日本モトクロスは、ただ別世界のレースを観戦しているのではなく、そのレースに参加しているかのような迫力と興奮を感じさせてくれます。

また、レース中の順位やタイムをスマホやPCで確認できるハイテクサービスも用意されているので、レース展開の把握もバッチリ!

他のどのカテゴリーより間近で日本の最高峰レベルのレースを楽しめる!

そんな全日本モトクロスを是非、現地観戦に行ってみてはいかがでしょうか?

今まで感じた事のない迫力に圧倒され、病みつきになると思います。

 

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