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遠く海を越えたオーストラリアで、おそらく今、世界一アツいツーリングカーレースが開催されていることをご存知でしょうか?その名は「Improved Production Race」。70年代の名車から、最新のスポーツカーまでが上位を競い合う、まさに奇跡のレースイベント!一体どんなレースなのでしょうか、動画とともにその魅力をご紹介していきたいと思います。

出典:https://youtu.be/gCeF-bZK684
「Improved Production Race」とは?
直訳するとその名も「改造市販車レース」。オーストラリアの各州で行われるマイナーレースイベントです。
国内トップカテッゴリーのハコ車イベント「V8 Super Cars」や、「バサースト12時間耐久レース」の前座として行われるほか、毎年10月には頂上決戦ともいえる「Australian Improved Production Nationals」がビックイベントとして開催されている様です。
このレースのレギュレーションを、以下に簡単にまとめてみました。
参戦車種の主な条件:
オーストラリア国内で200台以上販売された実績のある量産車
あるいはFIA グループA規程に適合する量産車
改造可能な範囲:
エンジン、ブレーキ、サスペンション
※エンジンは同一メーカーであれば載せ替え可能
クラス分類:
1600cc以下、2000cc以下、3000cc以下、3000cc以上の4クラス
各4クラス混走のレースには、毎戦グリッド数を上回るエントラントが殺到するほどの人気を獲得しており、まさに大人気を博しています。
名車あり・珍車あり!そして速過ぎる国産旧車勢!
その人気の秘訣は、どうやら多彩な参加マシンにある様です。
エントラントの中で多勢を占めるのはBMWやホールデン、フォードなどのクルマですが、なぜか上位争いを繰り広げているのが「古い日本車」ばかり…という不思議な現象が起きています。

出典:http://www.ipravic.com.au/74-wade-reynolds/
まず筆頭に挙げたいのがコチラ、なんとAE86型カローラレビンです。
数台がエントリーしており、エンジンは規定ギリギリ2.0Lの3SGE型に換装されています。

出典:http://www.ipravic.com.au/14-paul-rowe/
さらに時代を遡り、SA22型サバンナRX-7も現役バリバリ!
写真のクルマはエンジンを13Bロータリーターボに換装され、足回りも4ポッドディスクブレーキを装着し、なんとも異様な速さでコーナーを駆け抜けます。

出典:http://www.ipravic.com.au/55-michael-hopp/
EP91型トヨタ・スターレットの姿も確認。
かわいらしい外観とは裏腹に、足回りには6ポッド・ディスクブレーキ装備という謎に逞しい足回りへとチューンされています。

出典:http://www.ipravic.com.au/54-robert-thompson/
S15でもS14でもなく、まさかのS13シルビアも上位争いを展開しています。
エンジンは量産車そのままのSR20型ターボを搭載していますが、かなり手が加えられている様です。
実はレギュレーション上、1985年以前に生産されたクルマは幅広タイヤの装着が許されており、これが「古いクルマほど速い」という珍現象を巻き起こしているのです。
軽い車体にワイドトレッドタイヤ、おまけにエンジンも別物…速いのも頷けます。
シビックがランエボを圧倒!?サーキットのあちこちで有り得ない下克上が勃発!

出典:https://youtu.be/Su7DyhYMwrU
レースは3ヒート制で争われ、1レースはたった7〜8周というまさにスーパースプリント!
テレビゲーム顔負けの、わずか15分ほどで決着が付いてしまうのです。
それ故、各車の攻めっぷりは半端ではなく、なかには白煙を上げてストップしてしまうマシンも…。
今回ご紹介するアデレード・市街地コースでのレースでは、序盤に飛び出したAE86レビンとEG6シビックがランエボをぶっちぎるという衝撃的な光景が展開されています。
衝撃の結末は…動画の中でぜひともご堪能ください!
まとめ
まさかのオーストラリアで花開いていたツーリングカー天国。いかがでしたでしょうか。
白熱のデッドヒートは、まさに往年のグループAレースそのもの!
古い日本車がこんなところで活躍しているとは、嬉しい限りです。
また、短いけどドラマティックで勝敗が分かりやすい、そんなエンターテイメント性の高さが面白さの秘訣と言えるのではないでしょうか。
日本でも人気が出る事間違いなしのこのレース!国内での開催を期待せずにはいられません。
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