「夢のニーハン!」と呼んでも、誰もが納得のはず。噂されていたカワサキ製250cc4気筒の『ZX-25R』が東京モーターショー2019で初公開されました。二輪車部門では一番のビッグサプライズといえます。気になる性能や価格、発売日は未公開ですが、発表された概要を今後の予想を含め、ご紹介します。

©JAMA 一般財団法人・日本自動車工業会

ニーハンに4気筒時代再来!カワサキ・新型Ninja ZX-25RがTMS2019で世界初公開

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カワサキは東京モーターショー2019(TMS2019)のプレスデー、10月23日(水)に新型Ninja ZX-25Rを世界初公開しました。

ZX-25Rは、250cc並列4気筒エンジンを搭載したカワサキの意欲作!

1989年に登場したZXR250を彷彿させます。

2ストロークエンジンなき今、レーサーレプリカ時代を思わせるオーバースペックな250ccのSSバイク(スーパースポーツバイク)が登場したことにより、レプリカ好き、SSバイク好きの間で大きな話題に!

しかし、詳細情報はまだベールに包まれたままとなっています。

公開初日は参考出展としてましたが、25日(金)には国内導入予定であることが明らかにされ、2020年秋頃の導入を目指しています。

カワサキは2008年にNinja250を発売し、250ccSSバイクのカテゴリーを開拓したメーカーとして、ZX-25Rを導入することで、ニーハンの新たなスタンダードを築き上げようとしているのかもしれません。

ZX-25Rは2万回転付近まで回せるエンジン搭載なるか!?

1989年モデル カワサキ・ZXR250R / https://www.motorcyclespecs.co.za/model/kawasaki/kawasaki_zxr250r%2089.htm

現在生産されている250ccバイクでは、4気筒エンジンを搭載するモデルは存在せず、このままZX-25Rが発売されれば、世界唯一の250cc4気筒エンジン搭載バイクとなります。

といっても、1980年代から1990年代中盤までのレーサーレプリカブームでは、ホンダ CBR250R/RR(1987~2000)、ヤマハFZR250(1986~1994年)、スズキGSX-R250/R(1987~1990年)、カワサキZXR250/R(1989~1995年)といた4気筒エンジン搭載の250ccSSバイクが数多く生産されており、どのモデルも2万回転付近まで回せる超高回転型エンジンを搭載していました。

ユーザー達は「打倒2スト」を合言葉に高回転の4ストエンジンサウンドを響かせ、峠やサーキットを駆けまわっていた過去があります。

しかし、排ガス規制が厳しくなると4スト4気筒モデルは続々と廃盤となってしまったため、カワサキとしてもZX-25Rを登場させるために、現在の排ガス規制に対応させる対策は一筋縄にいかなかったはずです。

そのため、2万回転付近まで回すことが可能なエンジンとまではいかないと考えられますが、現行モデルのホンダ MC51型CBR250RRのレッドゾーン14,000回転を軽く超える回転数までまわせる、モーターのような官能的なエンジンサウンドが聞けるかもしれません。

装備はカワサキファクトリーマシンのような豪華さ

 

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待轉區小霸王要換人了! #kawasaki #zx25r

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カワサキが行ったZX-25Rに関する発表では、エンジンは完全新設計の水冷4気筒DOHC4バルブエンジン、フレームも完全新設計のハイテンション製トレスフレームを採用とし、アクセル操作を電線内を通る電気信号で制御するスロットル・バイ・ワイヤーをはじめ、スライドコントロールやウイリーコントロール可能なKTRC(カワサキトラクションコントロール)、クラッチを握らずにシフト操作可能なKQS(カワサキクイックシフター)、好みのエンジン出力特性を選ぶことができるパワーモードといったシステムが採用されています。

また、フロントフォームにSFF-BP(Separate Function Frok – Big Piston)、リアサスペンションにホリゾンタルバックリンク、フロントブレーキにシングルディスク式ラジアルマウントモノブロックキャリパーが搭載され、本当に250ccなのか疑うほど高価なパーツが満載で、まるで2019年WSBKと鈴鹿8耐のタイトルを獲得したZX-10RRをそのまま250ccまでスケールダウンしたようなバイクです。

まとめ

(C) 2019 Kawasaki Heavy Industries, Ltd.

ZX-25Rが登場すれば、250ccレースの新たなスタンダードになるかもしれません。

エンジンはホンダ CBR250RR、ヤマハ YZF-R25と気筒数が異なるため、レギュレーション上、同じレースへの出走は不可とみられますが、アベレージスピードが上がることを思えば、ZX-25Rで出走可能なレースがどんどん増えていき、そのうちライバル3メーカーも4気筒モデルを追加するでしょう。

同クラスの海外レースは、FIMスーパーバイク選手権と共催の『スーパースポーツ300』のように300ccが主流のため、ZX-25Rの海外輸出モデルとなる300cc仕様も登場することが予想できます。

価格は、2気筒よりも高額になることは必至ですが、CBR250RRの803,000円よりも5~10万円アップして85~95万円の間が妥当ではないでしょうか。

東京モーターショー2020に強烈なインパクトを与えたZX-25Rは、どれほどのポテンシャルを持っているのか?情報公開がまちきれません。

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