Peugeot 205 T16

出典:https://www.classicdriver.com/
1984年、WRC参戦のホモロゲーションマシンとして発表されたのが205 T16です。
こちらもグループB規定の最低生産台数である200台を生産。
発売当時の価格は日本円で800万円ほどだったとか。
堅牢なモノコックと鋼管パイプフレームを組み合わせた高剛性シャシに搭載されるのは1775cc直列4気筒ターボエンジン。
ハッチバックスタイルながらエンジンをミッド(助手席後部)に搭載している点は「何でもあり」のグループBマシンならではと言えます。
kkk製ターボチャージャーにより加給された出力は市販バージョンで202馬力と控えめですが、WRC参戦仕様のワークスカーは最大で540馬力に達していました。
わずか900kgほどの車重に4WDのドライブトレインを組み合わせたマシンは、まさにモンスターマシンですね。
グループB全盛の1985年・1986年に、ドライバーズ・マニュファクチャラーズ共に2連覇の偉業を達成した最速のグループBマシンと言えます。

出典:http://www.profil24-models.com/
Ford RS200

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1984年にフォードがグループB規定のホモロゲーション獲得に向けて発表したRS200。
他メーカーのホモロゲーションマシンは通常ラインナップの究極進化形といった位置付けで開発されたのに対し、RS200はそもそもグループB規定のためだけに誕生した車両となっています。
専用設計アルミハニカムシャシのミッドに搭載されるのは1803cc直列4気筒ターボエンジン。
市販仕様は250馬力、300馬力、350馬力の3種類が用意されていました。
WRC参戦の切り札であるエボリューションモデル(2.1リッターエンジン)の開発が遅れてしまったことにより、実際には通常モデルをベースとして1986年のWRC第2戦からエントリーを開始。
その影響(排気量区分)で車重をライバルマシンより70kgも重くしなければならず、さらに信頼性不足も重なって散々な戦績に・・・。
WRCでのグループB消滅後、翌1987年のヨーロッパ選手権では19勝という好成績を収めています。

出典:http://www.automoblog.net/
Lancia Strato’s HF Stradale

出典:https://www.classicdriver.com/
そして何と言ってもコレ!
ランチアがラリー競技での勝利を目指して開発した伝説のラリーカー「ストラトス」のロードモデルです。
グループ4規定の隙間を縫うようにして1974年10月に公認を取得。
エンジンはフェラーリ ディーノ246GT用の2.4リッターV型6気筒エンジンを改良してミッドに搭載し、市販用ストラダーレでは240馬力を発生しました。
ラリーカーとしては80年代にまで通用する先進的な技術が多数投入され、1970年代中盤のラリー界を席巻した伝説のマシンとなりました。
当時の市場においてラリー競技専用のスーパーカーがあまり受け入れられなかったことや、オイルショック等の影響もあり生産台数が極めて少なく、現在でも超高額で取引きされるプレミアカーです。

出典:http://www.motorsportretro.com
まとめ
素晴らしき黄金時代の車たち、いかがだったでしょうか?
メーカーが威信をかけて戦うモータースポーツにおいて、ベース車の性能が競技の勝敗に大きな影響を与えた時代だからこそ誕生したホモロゲーションマシンの数々。
だからこそ人々はモータースポーツに熱狂し、モータースポーツの魅力にのめり込んでいったのでしょう。
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