今年で19回目、20周年を迎えるラ・フェスタ・ミッレミリアが10月14日、原宿・明治神宮前からスタートします。世界でもっとも美しいと称される、クラシック・カーの”走る美術展”、イタリアのミッレ・ミリア。参加するドライバー、マシン、そして美しい風景。まさに自動車文化の最高峰といえるその世界観を、誰でも手の届くいつもの街で楽しめる!こんな素晴らしいイベント「ミッレ・ミリア」が、もうすぐ始まります。

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ミッレ・ミリアとは

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1927年。まだクルマが一握りの高貴な人々の乗り物だった時代、イタリア国内には数多くの自動車職人、カロッツェリアたちがいました。自動車はまさに人々の夢そのもの。

この時代、大量生産では決して作れない職人達のセンスと最新技術が詰め込まれた名車が数多く生まれました。

アルファ・ロメオやブガッティ、マセラティ、フィアットなどの自動車メーカーは、やがてその技術を競うべく公道レースを始めます。

その最高峰のひとつがイタリア国内の1000マイルを走る公道レース、ミッレ・ミリアでした。

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イタリア語でそのまま「1000マイル」を意味するミッレ・ミリアは、古代遺跡と自動車産業の町ブレシアからフェラーラ、サンマリノ、そしてローマをめぐりスタートの地ブレシアへと帰る壮大なレース。

アルファロメオ、ブガッティ、ランチア、ベントレー、アウトウニオンなど錚々たる美しいマシンたちが全開で駆け抜ける、しかしレーサーたちにとっては命がけのレースイベントでした。その後1957年、観客を巻き込む大事故を機にミッレ・ミリアは中止されてしまいます。

そして時は経ち、開催中止から20年後の1977年。かつてカロッツェリア達が生み出した芸術的クラシックカーと、その文化を愛する人々の手によりミッレ・ミリアは復活を果たします。

復活したミッレミリアには、「参加可能車両は1957年以前のミッレミリア参加車」というレギュレーションが設けられました。

即ち、本家ミッレミリアと栄光のマシンに敬意を表し、本格的クラシックカーイベントとして生まれ変わったのです。

 

日本のミッレミリアである、ラ・フェスタ・ミッレミリアとは

1997年、日本のクラシックカー愛好家たちの手により、その日本版として「ラ・フェスタ・ミッレミリア」が初開催されました。(厳密には、1992年にフジテレビが本国のドライバー・マシンをまるごと”輸入”して行われた、今とは全くスタイルの違う幻の第1回大会がある)

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参加車両などのレギュレーションは本家ミッレミリアに準じており、1927年から1967年までに製造されたクルマたち(本国より参加幅が若干広い)が参加車両として名を連ねます。

勿論、本家公認の一大イベントです。

年々盛り上がりを見せる中、昨年のMMにはタレントの堺正章氏(過去2回優勝!)、近藤真彦氏、ミュージシャンの横山剣氏(クレイジー・ケン・バンド)、更にパリ・ダカール・ラリーの覇者、篠塚健次郎氏も自前のヒストリックカーで参戦するなど、著名人も多く参加しています。

今年は鈴木亜久里氏や、エンツォ・フェラーリのデザイナーとして知られる奥山清行氏(通称:KEN OKUYAMA)も参加者リストに名を連ねています。

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優勝経験2回!堺正章さん。出典:http://www.lafestamm.com/

 

どこを走るの?

4日間に渡り開催される、総行程1200キロのラリーは沿道もバラエティに富んでいます。

10月14日の朝、原宿・明治神宮前をスタート。都内を抜けると高速道路を一気に北上、ツーリングのメッカ・日本ロマンチック街道を走り抜け、新潟県湯沢町・NASPAニューオータニで1日目は終了。

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2日目は新潟・長野の険しい山岳路を走り、嬬恋村などを通り軽井沢へ。

1日通してワインディングを走り続けるハードなステージです。

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3日目は軽井沢から山梨県内を抜け富士山の西側を通り、そのままぐるっと回って箱根山へ。芦ノ湖のほとり、景観の美しさで知られる「山のホテル/ザ・プリンス箱根」に到着。

そして最終日は箱根のワインディングから南下し伊豆スカイラインへ。

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海沿いの道に降りたら海を横目に国道134号で茅ヶ崎・江ノ島・鎌倉・逗子・葉山など湘南エリアを通過。

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最後は横浜みなとみらい・赤レンガなどを経由し、明治神宮前でゴールを迎えます。

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自動車番組のロケでおなじみの場所や、エンスーたちが集う伝統の道を余すところなく通過する、とっても贅沢なコース。

地名を見ているだけでワクワクしてしまいます。

ちなみにイベント開催中、各エントラントのリアルタイムの位置が下記のリンクから確認できてしまいます。これはすごい!!

https://imps.jp/public/pc/?cid=1005

 

 

決してパレードじゃない。シビアな競技なんです

その華やかさからは想像しづらいですが、このLFMM、実は非常にシビアで過酷なモータースポーツなのです。

P.C.競技と言われる、決められた距離を決められた時間内で走るラリー形式が取り入れられています。

たとえば35メートルを8秒ジャストで抜けるセクターであれば、その誤差がなんと100分の1秒単位でランク付けされ、順位に応じてポイントが与えられます。

それぞれのゴールは同時に次のセクターのスタートとなる為、とにかく気が抜けません。

マシンの限界を使い切るようなスポーツドライビングとはまた違う、しかし時間の感覚と正確なドライビングが求められる難易度の高い競技なのです。

 

 

さて、競技のルールがわかったところで、次のページでは主な参加車両をご紹介します。

”名車しか参加できない”ミッレミリアは、ミュージアム級の車両だらけなんです!