日本発のモータースポーツで、現在では世界40ヵ国以上で楽しまれているドリフト競技。その世界一決定戦がFIA公認で、開催される事が決定しました。しかも、会場はお台場!そんな、IDCをご紹介します。

 

©Chika Sakikawa

FIA Intercontinental Drifting Cup(IDC)ってどんな大会?

 

 

IDCは、FIAが交通安全とモータースポーツの普及の為に、広場と自動車があれば特別な施設が無くても開催が可能で、参加者だけではなく見る人も楽しめる最高のエンターテイメントであるドリフト競技に着目。

現在でも世界40ヵ国以上で行われており、今後も世界中に広がるドリフト競技のレギュレーションの浸透と統一を目指し、開催を決定したドリフト世界一決定戦です。

第1回目の開催となる今回は、ドリフト競技の発祥地である『日本』、そして日本のドリフト競技の最高峰の大会であるD1GPも開催されている『台場特設コース』での開催が発表されています。

 

開催概要

大会名:FIA Intercontinental Drifting Cup (IDC)

開催日程:2017年9月30日(土) ~ 10月1日(日)

開催場所:台場特設コース (東京都江東区青海・船の科学館前)

 

 

競技ルール

「単走」(Solo RUN):1台ずつ走行し、ドリフト中の走行技術を競います。そのポイントにより上位16台を選抜。

「追走」(BATLLE RUN):2台が同時にドリフト走行をする事で相手よりも速度や角度が上回っている事を表現し、その走行によってポイントがつけられます。先攻後攻を入れ替え、2本の合計ポイントにより勝者が決定される16台のトーナメント方式で競われます。

また、1日目にLEG1、2日目にLEG2が行われ、そのトータルポイントで世界チャンピオンが決定!審査方法については現在FIAと審議中となっています。

 

出場ドライバー(暫定)

 

©Motorz

 

ブラジル
C.Andre Silva(アンドレ・シルバ)
Brazilian Championship of Drift ’14 ランキング6位, ’15 ランキング3位

中国
Zhang Shao Hua(張少華)
Chinese Drift Championship ‘13 チャンピオン

台湾
Feng Jen Chih(馮仁稚)
China Drift Championship ‘11 チャンピオン

フランス
Mesili Sebastien(セバスチャン・メジリ)
Korea Automobile Racing Association IDC selection 1位

香港
Charles NG(チャールズ・ウン)
Chinese Drift Championship ‘13 ランキング3位

イラン
Shahab Pishanidar(シャハブ・ピシャニダール)
Formula Drift Pro Championships in Iran ’10 to ’17 チャンピオン

イタリア
Guidetti Riccardo(ギデッティ・リカルド)
King of Italy Drift Match Verona race ’16 1位

Manuel Vacca(マヌエル・バッカ)
King of Italy Drift Match Verona race ’16 2位

日本
Hideyuki Fujino(藤野 秀之)
D1 Grand Prix ’17 ランキング1位

Masato Kawabata(川畑 真人)
D1 Grand Prix ’07, ’13, ’15 チャンピオン

Daigo Saito(斎藤 太吾)
D1 Grand Prix ’08, ’16 チャンピオン

Masashi Yokoi(横井 昌志)
D1 Grand Prix ’17 ランキング2位

韓国
Kim In Sung(キム・イン・サン)
Korea Automobile Racing Association IDC selection 2位

Kim Dong Wook(キム・ダン・ウ)
Korea Automobile Racing Association IDC selection 3位

リトアニア
Aurimas Bakchis(アウリマス・バッキーズ)
Formula Drift ’14 ランキン4位 ’15 ランキング5位 ’16 ランキング4位

マレーシア
Muhammad Zaiham Hamdan(ムハマド・ザイハム・ハムダン)
Federal Open Drift Challenge ’13 チャンピオン, King of Asia ’16 チャンピオン

Ser Meng Hui(セル・メン・ヒ)
D1 Grand Prix Malaysia ’06 Rd4 3位, D1 Grand Prix Thiland ’12 Rd3 2位

Djan Ley(ツンクー・ジャン・レイ)
D1 Grand Prix Malaysia ’06 チャンピオン, Formula Drift ASIA ’09-‘10 チャンピオン

ロシア
Georgy Chivchyan(ジョージ・チヴシャン)
Russian Drift Series ‘15 チャンピオン

Arkady Tsaregratsev(アルカディ・サレグラセブ)
Russian Drift Series ’13,’14,‘16 チャンピオン

タイ
M Auttapon(アタポン・プラコブコン)
D1 Grand Prix Thailand ’12,’13 ランキング3位

Chanatpon Kerdpiam(チャナッポン・ケードピアム)
D1 Grand Prix Thailand ’13 2位, King of Nation Thailand ’16 チャンピオン

Daychapon Toyingcharoen(デチャポン・トイングチャレン)
D1 Grand Prix China ’16 ランキング6位, D1 Grand Prix Thailand ’12 ランキング3位, ’13 ランキング4位

イギリス
Steve Biagioni(スティーヴ・ビアジオニ)
King Of Europe ’13 チャンピオン

アメリカ
Michael Essa(マイケル・エッサ)
Formula Drift ’13 チャンピオン

Matt Field(マット・フィールド)
Formula Drift ’16 Texas and Irwindale 1位

 

チケットの購入方法

 

 

ローチケHMV
L:35115
URL:http://l-tike.com/sports/fiadriftingcup/
問い合わせ:0570-000-777
販売期限:9月29日(金)23時59分
ウェブサイトまたはローソン、ミニストップ店頭で受付。発券は店頭のみ。

イーティックス
URL:http://www.e-tix.jp/fiadriftingcup/
販売期限:9月29日(金)23時59分
ウェブサイトにてオンラインチケットを発券。

 

IDCの見どころ

 

©Chika Sakikawa

 

国際自動車連盟(FIA)が新たに承認したモータースポーツ・ドリフト競技の初めての世界大会という事で、世界中のトップドライバーが一堂に会するこの大会。

その、記念すべき第1回大会の見どころや注目ポイントはいったいどんな所なのでしょうか。

まだ誰も見たことが無いドリフトの世界一決定戦を余すところなく楽しんでもらうべく、大会関係者にインタビューしてきました。

 

元祖ドリフトドライバー:土屋 圭市

©Motorz

 

見どころは、やっぱり世界各国のトップが集結するという事ですよね。

世界各国のレベルがこれで分かるという部分が面白いと思う。

僕なんかはアメリカもヨーロッパもアジアも行ってますから、そうすると、ドリフトの細かい技や技術などは日本人が頭一つ抜きんでてるかな?というのは感じます。

しかし、お台場会場という狭い特設コースの中での開催という事で、ダントツで日本人ドライバーが勝てるという訳ではない。

コースが狭い分、車の性能差が出にくいので、腕が勝負の鍵となってくるのではないかな?と思うので、海外の選手も勝つチャンスはある。

そう言った部分に注目すると面白いと思う。

 

競技参加ドライバー:川畑 真人

©Motorz

 

自分はアメリカ、イギリス、ロシアを含めて競技に出たことがあるんですけど、海外のレベルがすごく上がってきているのを感じます。アメリカやイギリスなどは10年以上前の話になるので、まだ発展途上な状態で日本勢はかなり有利でした。

それが今、色々な映像や多くの選手との交流でかなりレベルが上がっているという事を実際に感じていて、それを体感できる。競技で競い合うドライバーとしては、そこが一番楽しみです。

どれぐらい強くなっているのかとか、どれぐらいのスピードや技術、車作りなどトータルで比較できる一番手っ取り早い方法がFIA戦として出来るんではないかな?という風に感じています。

また、ドリフトというのは、滑らせる競技なんですけど、いかに速く滑らせるかという風になってきているので、その為のパーツメーカーやタイヤメーカーなどの競争も見どころの1つだと思います。

各国のマシン性能とドライバーの技術の差を見て欲しいですね。

 

株式会社サンプロス 代表取締役:斎田 功

 

©Motorz

 

今大会の見どころとしては、世界中の競技者が来るという事、そして1年目だからこそ見れる、今現地で走って競技しているマシンがそのまま来るという事だと思います。

外国のドリフトの車というのはこういう車なんだという事が、2年後3年後と開催回数を重ねるごとに全てFIA規格のマシンになってしまいます。

そういう車好きの、競技だけではなくメカニカルな部分が好きだという方にも楽しんで頂ける、ある種のカーショーのような面白さがあると思っています。

また、各国のセーフティーレギュレーションがどういう思想で作られているのかなど、その国がどういう見方でドリフト競技をやっているのかという事などもわかるので、そう言った多方面から見る事を、第1回目、初開催だからこそ楽しんでほしい。

 

まとめ

峠などを攻める『走り屋』という非合法な世界からスタートし、モータースポーツ競技として確立、そして遂にはFIAの公式戦として世界に認められたドリフト競技。

ここに来るまで色々な苦難があったと思います。

しかし、『車の極限での動きを知り尽くさないと勝つことはできない。』そんなドリフトを極めることに審査基準を設け、国際自動車連盟であるFIAが公認競技として世界大会を開催する。

この歴史的な第一歩を、是非実際に自分の目に刻んでみてはいかがでしょうか。

FIA Intercontinental Drifting Cup公式サイト:http://fiadriftingcup.com/2017/

 

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