皆さんこんにちは、レーシングドライバーの根本悠生です。2018年1月に開催された東京オートサロンTAS)のモタガレブースでのトークショーでも少しだけ告知させて頂いた「AE86レストア企画」。多くの方々に支えられ、いよいよ始動します!初回となる今回は、当企画が立ち上がった経緯や企画にかける想い等を皆様にお伝えできればと思います。

 

 

世代を超えて愛されるAE86″ハチロク”とはどんな車?

photo by ryan lovelace

 

“ハチロク”という言葉を聞いた時、皆さんが想像する車はAE86とTOYOTA 86、どちらでしょうか?僕は間違いなくAE86が最初に頭に浮かびます。

AE86とは1983年にトヨタがカローラのスポーツモデルとして世に出した4代目カローラレビン&スプリンタートレノのことを指し、当時としてはFRスポーツクーペ最後の車であったということもあって爆発的な人気を誇った一台です。

その後1995年からしげの秀一さん作の漫画”頭文字D”の連載が始まると、その主人公の愛車がAE86ということもあって再びその人気に火が付き、今では程度の良いもので200万円~車両によっては300万円を超えることもあるほどプレミア価値の高い車種となっています。

それだけ希少価値の高い車であるにも関わらず街中で見かける機会も意外と少なくなく、発売から35年以上が経過しているにも関わらず、未だに熱狂的なファンが現役で走らせている車となっています。

そして軽量FRスポーツ車ということもあり、様々な国内レースでも素晴らしい結果を残してきています。

Motorzでもいくつかご紹介しているのですが、その中での僕のオススメの記事を幾つか挙げてみましたので、まだ読んでいない方は是非ご一読下さい!

 

 

根本悠生とハチロクの関係

©︎Motorz

 

実は根本家としては2台のAE86を乗り継いでいます。

1台目は自分の父親が若い頃……僕が生まれる2〜3年前、新卒で入社した後最初に買ったスカイラインR30が壊れてしまい、ダートラ上がりの前期AE86をオークションで落としたそうです。

元々走りの車だったということもあって非常に楽しい一台だったそうですが、母がボクを授かったタイミングで、祖母から「こんなガタガタな車で大丈夫なの?」と心配され、売却を決意。

しかし、それで次に買ったのが”ランエボ3″というのが、父親のせめてもの悪あがきが見て取れます(笑)。

©︎Motorz 写真はどちらも2台目のハチロク。前期2型のとても綺麗な個体でした。

 

2台目は2011年、僕が全日本カート選手権や200km/h以上出るスーパーカートに参戦していた頃です。

当時はカートを積載する為にハイエースに乗っていたのですが、ある日ふと父親がYahoo!オークションでAE86を見つけ、軽い気持ちで入札したところ見事に落札できてしまったことで再びハチロク生活が始まります。

「落ちちゃったよ~!」と知らされた時の喜びは文字では表現し切れません!

2013年、ボクが筑波サーキットでS-FJのチャンピオンを獲得した年にお会いした方は分かると思いますが、いわゆる”前期パンダトレノ”と呼ばれる憧れのクルマに乗れているというだけで運転する度にテンションが上がって仕方なかったです。

全勝できたのもそのお陰かもしれませんね。

しかし、そんな2台目のハチロクの最期は悲しいものでした。

首都高速道路を父親の運転で走っていた際、前方注意不足のクルマに後ろから追突され、そのまま前のクルマにも玉突き。

前後ともかなりのダメージを負ってしまい、直す手立ても僕らには無く、そのまま廃車(厳密にはパーツ取り車)となってしまったのでした。

言うまでもありませんが、その時のボクの心のダメージもかなりのものでした……。

 

何故いま、レストアをしてまでハチロクに乗りたいのか

©︎Motorz

 

さて、1980年代のクルマを2018年になった今になってレストアしようと決めたのには幾つか理由があります。

今、社会的に問題となっている”若者のクルマ離れ”。

この問題で”若者”と呼ばれているのはちょうど自分と同じ10代~20代です。

10代〜20代の若者は、大学生や社会人だったり形は様々ですが、やはり”車=移動手段”に過ぎないという方が比較的多いということがTwitterでのアンケートや、都内の某大学で実施させて頂いた校内アンケートで判明したのです。

同世代の方々のリアルな声を聞くと共に、”同世代の僕らがクルマの持つ楽しさ・面白さを伝えられないか?”と考えるようになったのが、当企画を立案しようと考えるきっかけのひとつとなりました。

10代~20代が”娯楽としてのクルマ”に触れる機会がほとんどない!→であればその機会を自分達で作ろう!

という発想で動き出したのですが、実際何をすれば同世代に面白さを伝えられるか?非常に難しいところでした。

そこでまずはクルマの仕組みや構造をなるべく簡単に、楽しくそして面白く知って頂くのが良いのではないか?と考え、

・構造が非常にシンプルで比較的理解しやすい

・頭文字Dの影響もあって知名度のある名車

・FR軽量スポーツとして運転の基礎を体感できる

・何よりカッコイイ!!(?)

との理由からAE86をチョイスし、まずはこのレストア企画を何としても実施しよう!と決意したのです。

 

ハチロクレストア企画を成功させたい一心でMiddleFieldさんに企画書を持って駆け込む。

©︎Motorz 中山社長に直談判したのは訳あって忘年会の場でした(汗)

 

根本家としてハチロクを手放してから5年。Motorzの読者の皆様はご存知かもしれませんが、旧車の世界での5年は非常に大きく、ハチロクを取り巻く状況も変わります。

個体数が減っていることやパーツの入手が難しくなっているリアルな現状を目の当たりにすると共に「今やらなくていつやるのか?」という想いが、ボクの中で日に日に増していきました。

なんとか形にしよう!ということで知り合いに手助けをして頂きながら購入したのがこのハチロク。

©︎Motorz

誰がなんと言おうとこれはハチロクです。

Yahoo!オークションでホワイトボディーだけで売られていたものを、ハチロク好きで集まった際の夜のテンションで購入してしまいました……(笑)。

購入の様子は次の#2記事でご紹介します、お楽しみに……!

こうして後に引けなくなったところで企画を作り、MiddleFieldに直談判しに行った結果、応援して頂けることになりました。

具体的な企画や今準備しているものも含めて、まとまり次第随時発表させていただきます。

その第一弾として参加させて頂いたのが次項でご紹介するトークショーです。

 

東京オートサロン2018 モタガレブースでのトークショーでも大盛況?!

©︎Motorz

1月に幕張メッセで開催された東京オートサロン2018にMiddleFieldがIT企業として初めて参加したのをご存知でしょうか?

日本最大級のカスタムカー&パーツ通販サイト「モタガレ」ブースで行われたトークショーに参加させて頂いた際に今回のハチロク企画を発表させて頂いたのですが、ご一緒させて頂いた土屋圭市さん、織戸学さんからの一言。

土屋さん「これはどこかの解体ビルだな!」

織戸さん「廃墟ですね」

まったくもってその通りです。

ここから本当に車になるのか?不安もありますが、それよりも今はワクワクが上回っています。

ハチロクに関して、カスタムについて、そしてモタガレについてはトークショーで沢山語っております。その様子はMotorzのFacebookで見ることができますので是非こちらからご覧下さい。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

ハチロク企画は僕の「こんなことやりたい!」「こういうの見たかった!」を沢山盛り込んだものになっています。そして現在進行形で色んな方にご協力頂いており、どんどん面白いものになっていく予定です。

今後も内容盛りだくさんでお伝えしていきたいと思いますので楽しみにお待ち頂けると幸いです!

 

次回#2「根本悠生、ハチロクのホワイトボディーを衝動買い。」

 

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