ハイブリッドシステムの先駆者であり、世界で最も売れているハイブリッドカー、トヨタ プリウス。3代目モデルにあたる30系プリウスの中古車を、選ぶ際に注意するポイントや狙い目の年式、グレードを解説します。

掲載日:2020/02/17

Photo by Toyota UK

中古車市場で人気のトヨタ・30系プリウス!購入に注意すべきところは沢山!?

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30系プリウスは、デザイン、運動性能、燃費性能どれも熟成されて、乗るとハイブリッドカーとしての性能を十二分に実感できるモデルです。

かなりクルマの完成度は高く、発売以降は売れに売れたモデルなだけあって中古車市場のタマ数は非常に多く、ハイブリッドカーの中古車を探すなら最もねらい目。

しかし、ハイブリッドカーはエンジンだけでなくモーターやバッテリーにも注意して車両状態を確認しないと、後から後悔しかねません。

ガソリン車やディーゼル車にはない、ハイブリッドカーならではの問題点や注意点とはいったいどのようなものなのでしょうか。

30系トヨタ・プリウスとは

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30系プリウスは、 2009年から2016年にかけてトヨタが製造・販売していたCセグメントクラスのハイブリッドカーで、型式が『ZVW30』であることから『30系』と呼ばれています。

30系プリウスのパワートレインは、1.8リッターのガソリンエンジンとモーター、ニッケル水素電池を搭載し、駆動力をエンジンとモーターを使い分けることでパワーと低燃費を両立。

燃費値は2代目モデルで35.5km/L(10・15モード)に対し、30系では世界トップの燃費値となる38.0km/Lを実現し、それでいて2.4リッター車並の動力性能を発揮しました。

スポーティーな走りを犠牲にせずに世界トップの燃費値を実現したことで、30系プリウスはハイブリッドカーを世界へ一気に普及させたモデルでもあります。

スペック

L
全長×全幅×全高(mm) 4,460×1,745×1,490
ホイールベース(mm) 2,700
車重(kg) 1,310
エンジン エンジン種類 直列4気筒DOHC
排気量(cc) 1,797
内径×行程(mm) 80.5×88.3
圧縮比 13.0
最高出力(kW[PS]/rpm) 73[99]/5,200
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 142[14.5]/4,000
モーター 種類 交流同期電動機
最高出力(kW[PS]) 60[82]
最大トルク(N・m[kgf・m]) 207[21.1]
トランスミッション CVT
タイヤサイズ 185/65R15 88S
185/65R15 88S
JC08モード燃費(km/L)
※【 】内は10/15モード燃費値(km/L)
32.6
【38.0】

※2010年モデル

グレード/装備/新車価格

グレード 装備 新車価格(税込)
L ベースグレード
・【オプション】リアフォグランプ
205万円
S ・【オプション】リアフォグランプ
・【オプション】ソーラーパネル付ムーンルーフ
・【オプション】リアバンパースポイラー
・【オプション】タッチトレーサーディスプレイ
・【オプション】インテリジェントパーキングアシスト
220万円
S”ツーリングセレクション” ・LEDヘッドランプ
・【オプション】リアフォグランプ
・【オプション】タッチトレーサーディスプレイ
・【オプション】インテリジェントパーキングアシスト
245万円
G ・本革ステアリングホール
・【オプション】リアフォグランプ
・【オプション】ソーラーパネル付ムーンルーフ
・【オプション】リアバンパースポイラー
・【オプション】プリクラッシュセーフティシステム(ミリ波レーダー方式)
・【オプション】クルーズコントロール
・【オプション】タッチトレーサーディスプレイ
・【オプション】インテリジェントパーキングアシスト
245万円
G”ツーリングセレクション” ・LEDヘッドランプ
・本革ステアリングホール
・【オプション】リアフォグランプ
・本革ステアリングホール
・【オプション】リアバンパースポイラー
・【オプション】プリクラッシュセーフティシステム(ミリ波レーダー方式)
・【オプション】クルーズコントロール
・【オプション】タッチトレーサーディスプレイ
・【オプション】インテリジェントパーキングアシスト
270万円
G”ツーリングセレクション・レザーパッケージ” ・LEDヘッドランプ
・【オプション】リアフォグランプ
・プリクラッシュセーフティシステム(ミリ波レーダー方式)
・クルーズコントロール
・タッチトレーサーディスプレイ
・インテリジェントパーキングアシスト
・本革シート(シートヒーター付)
・本革ステアリングホイール
・【オプション】ヘッドアップディスプレイ
327万円

※2010年モデル

トヨタ・30系プリウスの年次変更

前期型 30系プリウス / ©1995-2020 TOYOTA MOTOR CORPORATION.

後期型 30系プリウス / © 1995-2020 TOYOTA MOTOR CORPORATION.

前期型 プリウスG”ツーリングセレクション”内装 / ©1995-2020 TOYOTA MOTOR CORPORATION.

前期型 プリウスG”ツーリングセレクション”内装 / ©1995-2020 TOYOTA MOTOR CORPORATION.

後期型 プリウスG”ツーリングセレクション”内装 / ©1995-2020 TOYOTA MOTOR CORPORATION.

後期型 プリウスG”ツーリングセレクション”内装 / ©1995-2020 TOYOTA MOTOR CORPORATION.

30系プリウスは2011年12月26日にマイナーチェンジが行われ、これに伴い前期型と後期型にわかれます。

フロントバンパー、フロントグリル、アンダーグリル、リヤコンビネーションランプ、15インチホイールキャップなどが意匠変更され、ヘッドランプにディスチャージヘッドランプを採用。

内装は、シフトノブ周りやステアリングスイッチベースがシルバー塗装に変更され、コンソールボックスのカップホルダーにはオープン収納型を採用。

フロントガラスにスーパーUVカットガラスを採り入れるなど、質感と機能性の向上を図っています。

フレームにはスポット溶接箇所の最適化や遮音材・吸音材が追加され、エンジンルーム内にあるエアクリもインレット部形状を変更。

前期モデルではブレーキペダルを少し踏んだだけで思った以上にブレーキが強く効くため、後期型ではプレーキペダルのストロークセンサーが変更されています。

さらに、2012年10月22日に一部改良が施され、フロントコンソールトレイ内とラゲッジスペースにAC100Vコンセントがオプション設定されました。

トヨタ・30系プリウスの中古車相場価格

出典:写真AC

前期型 後期型
30系プリウス 21.9~198万円 35~318万円

(参考:グーネット|2020年2月4日時点)

30系プリウスの流通量を中古車検索サイト『グーネット』で調べてみると、全部で5,787台、そのうち前期型は2,869台、後期型は2,918台です。

相場価格は20万円台の激安車両から新車価格を超えるものまでありますが、高額帯の中古車両のほとんどが、かなり手が入ったカスタムカーで、ノーマル状態の30系プリウスの最良中古車は180~200万円の間で販売されてます。

一方で、台数が集中している価格帯は、前期型で60~90万円、後期型で100~120万円となっているため、根気強く探せば100万円以下で気に入った良質中古車と出会えるでしょう。

中古・30系プリウス購入時の注意点

出典:写真AC

バッテリー&モーターが購入時に要注意

プリウスはハイブリッドであるがゆえに、モーターやバッテリーのヘタリに気を使わなくてはなりません。

システムの起動や電装系に使用する『補機バッテリー』とエンジンの始動やモーター走行に使用する『駆動用バッテリー』が搭載されていますが、いずれも消耗品です。

補機バッテリーは通常のクルマに搭載されているものより若干高く、ディーラーで交換すれば約4万円。

しかし、もっとお金がかかるのが駆動用バッテリーで、この駆動用バッテリーは交換目安が20万キロとされており、走行距離とバッテリーの消耗は比例するため20万キロに達していないとしてもモーターへの電気供給がどんどん弱まり、パワーと燃費の低下がみられるようになります。

そのため、20万キロはひとつの寿命とみなしていいでしょう。

15万キロ以上走行した30系プリウスを購入するのであれば、バッテリーが交換されているかを気にするべきです。

もし、駆動バッテリー交換を自らが負担するのであれば、約20万円はかかります。

新車購入時にトヨタのメーカー保証として、最長5年または10万キロのいずれかの早い方まで保証されますが、30系プリウスは生産終了から4年が経過しているため、この保証が受けられる車両は限られます。

10万キロオーバーの中古車両でもまだまだ乗れますが、さすがに15~20万キロの車両はバッテリーが交換されているかを確認してもらいましょう。

バッテリー交換費用込みで見積もってもらい、購入する意志を示せば、車体価格の値下げ交渉にのってくれる可能性もあります。

エンジン状態を確認するために整備モードでアイドリング

気を付けるべきは、バッテリーの状態だけではありません。

点検記録簿の有無や、これまでエンジンオイルを定期的に交換しているか、傷の有無、ボディの歪みの確認は勿論必須。

それに加えて、プリウスは停車時でもエンジンは止まったままのため、エンジンのアイドリングが安定しているかを確認するために、整備モードでエンジンのアイドリング状態を確認しましょう。

これでアイドリングが安定しているか、エンジンから異音がしていないかを見ることができます。

狙い目の年式とグレード

出典:写真AC

30系プリウスの中古車を購入してから6年は乗りたいと考えている方は、1年1万キロぐらい走行するとして走行距離5~8万キロのもので十分です。

5万キロ未満の車両は一気に値段が高騰します。

前期と後期で仕様は異なりますが、前期型でも後期型と燃費値は変わりません。

しかし、後期ではフレームとブレーキの改良がなされているため、乗り味や操作性では後期が勝ります。

燃費は気にしないけど乗り味を重視したいという方は、後期がいいでしょう。

装備が充実している車両を希望するのであれば、『G”ツーリングセレクション・レザーパッケージ”』が確実ですが、『G』もしくは『G”ツーリングセレクション”』でも、安全性や機能性に貢献するオプションが多数用意されているため、これらグレードのオプションフル装備は狙い目です。

基本的な装備で十分という方は『S』、『S”ツーリングセレクション”』を選べば、Gシリーズのグレードよりも安く購入でき、その分、車両状態の良さを重視することも可能です。

オプションがフル装備され、走行距離5~8万キロ、修復歴なしの中古車両が50~100万円で販売されていれば、買いの車両と見てよいでしょう。

まとめ

Photo by Toyota UK

30系プリウスの中古車を購入する際は、ハイブリッドであるがゆえに、ガソリン車やディーゼル車より目利きが難しく、探すのは難航するかもしれません。

それでも、タマ数が豊富な車種だけに、今回紹介した注意点を確認ながら根気強く探せば、お気に入りの一台を探し当てることができるでしょう。

 

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