2012年の86登場までの一時期、トヨタがスポーツカー開発から完全撤退していた期間がありました。そんな、トヨタがスポーツカー開発から撤退する直前まで製造されていた、最後のスポーツカーがMR2。そして、後継車のMR-Sでした。パワフル路線に背を向け徹底したライトウェイトスポーツ路線に重きを置いた同車は、レースやジムカーナなどモータースポーツの場でも活躍しているのです。

ライトウェイトスポーツへの回帰

出典:http://tyre.dunlop.co.jp/

FF化されたカローラのパワーユニットをリアミッドシップ配置に移設したことで、現実的な量産ミッドシップ・スポーツを実現したトヨタ MR2。

車格的にもライトウェイトスポーツと言えた初代から、コロナ / セリカ系へとベースを変えた2代目でミドルクラスのハイパワースポーツ路線に転換しました。

しかし、トヨタが主力エンジンの3S-GTEをライバルの2リッターターボのパワー競争に追従させなかったことや、同じ後輪駆動でもFR(フロントエンジン・後輪駆動)車よりスポーツ走行に特化しすぎた操縦性、何より実用性の欠如が問題になったのです。

そこでトヨタはハイパワー路線から、ユーノス ロードスターが開拓したライトウェイトスポーツ路線に方向転換を決めました。

そうして生まれたのが従来のセリカとカローラレビン / スプリンタートレノを統合し、その中間に当たるライトウェイトFFスポーツとして再生した7代目T230系セリカと、そのパワーユニットを利用したMR2の後継車、MR-Sでした。

 

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