NeV(次世代自動車振興センター)が受付を担当する、安全運転サポート車の普及を促進するための「サポーカー補助金」の申請期限が迫ってきました。後付けの急発進抑制装置「アクセル見守り隊」・「ペダルの見張り番 Ⅱ」を販売している車載用電子機器・カー用品メーカーのデータシステム(東京都新宿区)では、実質的な申請期限が令和3年(2021年)8月上旬に迫っているとして、ユーザーへの注意を呼び掛けています。

データシステムの後付け急発進抑制装置「アクセル見守り隊」 / ©データシステム

 

実質期限まであと約2か月足らず!後付け装置へのサポカー補助金申請

サポカーSの加速抑制装置に相当するのが後付けの急発進抑制装置 / 出典:http://www.cev-pc.or.jp/support-car/dl_data/support-car_about.pdf

令和3年(2021年)度中に、満65歳以上となるユーザーの自家用自動車には経済産業省から、同じく満65歳以上となる高齢運転者を雇用する事業者の事業用自動車には国土交通省から、安全運転サポート車の導入に対して補助が受けられる「サポカー補助金」。

当初は令和2年度(2021年3月)で打ち切り予定だったのですが、同年度予算を使い切るまでという条件付きで令和3年(2021年4月)以降も継続が決まり、引き続きNeV(次世代自動車振興センター)が申請を受け付けてきました。

サポカー補助金には、安全運転サポート機能が搭載された新車および中古車の購入のほか、後付けの「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」導入も補助の対象となっているものの、車の購入補助と後付け装置の導入補助では期限が異なっています。

申請期限は直近の申請データから、毎週金曜日(金曜日が祝日の場合、その前日)にNeVのホームページ内「補助金残額及び申請受付終了見込みのお知らせ」で公開されています。

そして、6月10日(金)に公開されたデータでは、自家用自動車に対する「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」の交付申請期限が、令和3年(2021年)8月31日(火)必着という見込みが発表されました。

データシステムによると、8月上旬が実質的なリミット

迫る期限、ギリギリにならないよう…/  Photo by 写真AC

販売している後付けの急発進抑制装置「アクセル見守り隊」・「ペダルの見張り番 Ⅱ」が、サポカー補助金対象である事をアピールしてきた車載用電子機器・カー用品メーカーのデータシステム(東京都新宿区)でも、購入を検討しているユーザーに対し、申請期限が迫っている事を積極的にアナウンスし始めています。

同社によれば、後付け装置の場合は、取り付け店舗から取扱事業者を経てNeVへ申請という流れになっており、製品の購入・取り付けから申請が受理されるまでのタイムラグを考慮すると、後付け装置のユーザーがサポカー補助金を受けられる実質的な期限は「8月上旬」と予想。

申請期限が近付き、メディアでの報道が増えた場合は、駆け込み需要でさらに期限が前倒しされる可能性もあり得ます。

サポカー補助金は「交付申請額が予算額に達した前日をもって申請受付を終了」となっているので、現時点で予想された時期までに申請したとしても、補助金の申請が確約されるわけではありません。

補助を確実に受けようと思うなら、なるべく早く取り付け・申請を行うに越した事はないでしょう。

データシステムの「アクセル見守り隊」・「ペダルの見張り番 Ⅱ」とは?

データシステム「アクセル見守り隊」・「ペダルの見張り番 Ⅱ」 / ©データシステム

データシステムが販売している後付けの急発進抑制装置「アクセル見守り隊」および、オートバックス専売バージョン「ペダルの見張り番II」は、危険なアクセル操作を検知した際、車に搭載されたコンピューターを介してアクセル信号をキャンセルさせる事ができる装置です。

アクセルペダルからワイヤーなどでエンジンにアクセル操作を伝える昔の車とは異なり、近年の車はドライバーがアクセルペダルを踏む量と走行環境から、コンピューターが適切なアクセル操作を行う「電子制御スロットル」になっています。

そのため、ドライバーが誤った操作を行った事を検知すれば、コンピューターがアクセル操作をコントロールし、暴走などでドライバーがパニックに陥る前に、誤った操作に気づかせることが可能です。

運転支援用のカメラや障害物検知センサーを使った、メーカー純正の急発進防止機能もありますが、それらが搭載されていない車でも、電子制御スロットルを採用していれば、後付けで急発進抑制装置を追加できます。

「アクセル見守り隊」・「ペダルの見張り番 Ⅱ」の場合、停止または10km/h未満からアクセルペダルを強く踏み込んでしまった際に、前進/後進のどちらも音と光で警告するとともに、アクセル操作を解除(アクセル感度調整は5段階で設定可能)。

急踏み込み防止機能 / ©データシステム

停止まではしないものの、クリープ現象で徐行させて誤操作による暴走を防ぎ、ドライバーが冷静さを取り戻す時間を作れます。

もちろん、坂道発進や交差点を曲がる場合など、意図的に停止や徐行からアクセルを強く踏む必要があるなら、機器のスイッチを押せば機能の一時キャンセルも可能です(その後アクセルを戻せば自動で機能復帰)。

また、10km/h以上で通常走行していれば作動しないため、高速道路への合流車線などでの急加速も、支障はありません!

同時踏み防止機能 ©データシステム

なお、「車種別ハーネス」を組み込めば、アクセルとブレーキを同時に踏んでしまっても、ブレーキを優先する「同時踏み防止機能(ブレーキオーバーライド)」を実装できるほか、交差点を曲がる時などのために、ウィンカーを連動させて機能を一時停止する「ウィンカー連動キャンセルアダプター」といったオプションもあります。

価格は以下の通りです(いずれも税込)。

  • 「アクセル見守り隊」:30,800円(本体のみ)
  • 「ペダルの見張り番II」:44,000円(オートバックス専売・取付に要する部品や工賃を含む)
  • 「車種別アクセルハーネス」:4,400円
  • 「車種別ブレーキハーネス::3,300円(「同時踏み防止機能」に必要)
  • 「ウィンカー連動キャンセルアダプター」:4,400円(オプション)

サポカー補助金は2万円!期限に間に合うよう早めの決断を!

こんな時でも踏み間違いでの事故を防ぐ / ©データシステム

「アクセル見守り隊」・「ペダルの見張り番 Ⅱ」は、購入補助金2万円が受けられる「ペダル踏み間違い急発進抑制装置等」の認定製品であり、販売しているデータシステムでも、ユーザーが確実に補助金を受けられるよう、余裕をもった購入・取り付けを呼びかけています。

単に製品を購入するだけでなく、NeVで認定した「後付け装置を取付ける店舗等」(アクセル見守り隊ペダルの見張り番 Ⅱ)での取り付けと申請を、期間内に行わなくてはいけなりません。「タイムラグを見込んで8月上旬がリミット」としても、駆け込み需要で店舗が多忙になってしまうケースも考えて、なるべく早く購入を決断するのがオススメです。

車検証上の使用者が2021年度中(2022年3月末日まで)に満65歳になる車なら申請可能なため、その車を運転する本人だけでなく、高齢の親御さんへプレゼントしたい方も、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。