頭文字Dやオーバーレブ!あいつとララバイなど、数々の漫画やゲームで舞台とされる公道でのバトル。そして魅惑のワインディング「峠」。モチロン違法行為であり、危険行為であるため実際に行うことはできませんが、そんな公道を使用したモータースポーツが国内にもあることを知っていますか?
今回は、日本で行われている「ヒルクライム」競技について、調べてみました!
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ヒルクライムってどういう意味?
春夏秋冬を思い浮かべる人もいるかもしれないですがそうではなく、峠などのワインディングを走り抜ける競技で、「ヒルクライム」は峠道を登る競技。
反対に下る競技は「ダウンヒル」と呼ばれています。
海外では「パイクスピーク」などが有名ですが、その他にも「Bergcup」など、公道を封鎖して行われる競技が数多く存在しています。
日本でも、モータースポーツ創生期には「浅間火山レース」などが行われていましたが、安全性の面から開催は難しい状況が続いていました。
ですが、近年は雑誌社などのモータースポーツ業界や、有志のオーナーズクラブなどの熱心な活動により、国内でも徐々に開催が可能になってきており、活性化の可能性が見えてきました!
ではいったいドコでどのように開催されているのか、確認していきましょう!
あの伝説的レースの復活!?浅間ヒルクライム!!
2013年から、春に長野県の高峰チェリーパークを使用して開催されている浅間ヒルクライム。
おそらく国内ヒルクライム競技ではもっとも有名なのではないでしょうか?
2015年開催時には日本では伝説のレースである、「浅間火山レース」と同じ場所(浅間牧場)も使用して開催されましたが、初年度は競技開催や、公道封鎖などの許可は下りず、峠道を自慢のマシンで登る姿を楽しむコンクールイベントでした。
ただし、同時にジムカーナイベントを開催することで、ナンバーの無い競技車両も見ることができるよう、配慮が行われていたところに、主催者の努力と愛が垣間見えますね。
その後、2014年には公道封鎖が実現し、2016年は競技としての開催も行われました!
公道を全開で走るヒルクライム競技ではなく、ラリー形式で開催され、標高差およそ700m、距離にして8kmほどのコースを、平均速度59km/hに近い速度で走った選手の優勝というルールで行われています。
そして2016年の優勝は、その昔ラリーでも大活躍したアルピーヌA110が平均59.055km/hと脅威の数値で走り抜け、トロフィーをさらっていったとのことです。
2日間開催で動員も2万人を超えたそうで、国内最大規模のヒルクライムイベントといっても過言ではないでしょう。
当日の様子がわかる映像集
N2レース仕様のAE86による車載映像!まさにレーシングカーが公道を爆走しています!
フォーミュラカーやGPマシンによるデモランの様子。超レアなマシンが峠を走る姿はココでしか見れないかも!?
イタリア生まれのマシンが大集合!コルサディマッキナ!
こちらも同じく長野県で開催されているヒルクライム競技「Corsa di macchina a nagano」(コルサディマッキナ)
公道を完全封鎖した、全長およそ4kmのコースを2本走行し、その合計タイムによって順位が決定します。
公道競技である以上、エスケープゾーンもなく、安全への配慮が大事ということで、初日はペースを落としてコースに慣れるための走行スケジュールがあります。
初日と決勝日の朝までの一日半の時間をかけて、しっかりとコースに慣れて、初めて全開走行が行えるよう、スケジュールが組まれています。
参加車両はイタリアの車両が多いですが、ヨーロッパ系の車両も数多く参戦しており、国産車でもランサーやインプレッサなども出場しているようです。
なお、レギュレーションによって「ナンバー付の自動車であること」と「参加時に有効な車検、保険を有すること」とあるため、極端にレーシングカーな姿はありませんが、好みの姿に大きくモディファイした名車が全開で峠を駆け抜ける姿は、非日常を感じることができるのではないでしょうか?
エンスー生唾モノのマシンが全開で駆け抜ける映像集
クルマ一台分の幅を、ヒストリックカーが全開で駆け上がる!
名車だらけの参戦車両の姿が確認できる、オフィシャルトレーラー
一年間通したシリーズ戦まである!BRIGヒルクライムチャレンジシリーズ!
今回紹介した中では、唯一のシリーズ戦であるこのレース。
基本は長野県で開催されており、シーズンのラウンドによってはスノーのステージまであるという脅威のヒルクライムシリーズ!
国産車が多く参加していることも特徴で、本気時で紹介した中では、競技性が非常に高い部類に入るのではないでしょうか。
こちらもナンバー付車両かつ、車検が取れていることが義務付けられており、安全装備を取り付ければ、ご家庭の車でも参戦可能です!
事実、ダイハツエッセや、日産リーフなども参加しています!
ルールとしては、占有されたコースを2本走行し、その合計タイムを競うというもの。
そのため、2回ともミス無くまとめて走ることが必要となってきますので、シビアな戦いになること間違いないですね!
とにかくガチンコ!エスケープの無いスリリングな走行!
オフィシャルトレーラーです!峠道を全開で滑りながら駆け上がっていきます!
AZ-1による車載動画!サーキットよりもミューが低いため、ズルズル滑っています!
2016年秋に初開催された京都ヒルクライム!
日本初の都市型公道レースとして、京都は嵐山で開催されたヒルクライムイベントが京都ヒルクライム!
こちらも公道完全封鎖で、フォーミュラカーやナンバーなしの競技車両なども参加対象とされているため、漫画やゲームのような非日常な景色が見れることは間違いないかと思われます。
また、この競技は「トライアル・マッチング・タイム・システム」という方式を採用しており、自分自身が走行を行う前に、自分の技量や車体の状況などから、走行タイムを予想して自己申告します。
そして実際に走行して出たタイムと、予想タイムの差分によって、成績や順位が決定するという、他では聞かない、独自の競技方式となっています。
こちらによって、ドライバーのテクニックや、車両の性能、年式に関係なく、ドライビングを堪能して競技に参加できるよう、配慮が行われているということでした。
併せて、フードフェスや痛車フェスなど、多くのイベントが併催されるので、一日中楽しめることは間違いなしです!
まとめ
サーキットだと敷居が高く感じますが、慣れ親しんだ公道ではいかがでしょう?
こういったイベントは、趣味人だらけですし、大体のイベントは2日間連続開催なので、宿泊先などで新たな縁が生まれるかもしれません!
意外とここから新しいモータースポーツを始めてみるのも楽しいかも?
ただし、クローズドではない一般公道での暴走行為は、絶対にNGでお願いしますね!
ルールを守って、楽しい車ライフを自ら作っていきましょう!
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