1960年代の日産車で尻下がりのピニンファリーナ・デザインを採用した車といえば、日産 ブルーバード(410型)だけではありません。実はその2年後にデビューした2代目セドリックも同じくピニンファリーナ・デザインでしたが、発売当時はこのデザインがあまり好評ではなく、マイナーチェンジで大幅なデザイン変更。しかしながら結果的に後の330型まで2代に渡るデザイン・スタンダードを築き上げました。

 

2代目日産 セドリック カスタム6前期型 / 出典:https://nissan-heritage-collection.com/DETAIL/index.php?id=364

 

 

日産ピニンファリーナ・デザイン第2弾!そして大幅デザイン変更

 

2代目日産 セドリック前期型 / © TOYOTA MOTOR CORPORATION. All Rights Reserved.

 

まだ日本の国産車がどのメーカーもデザインのスタンダードを作りあぐねていた1960年代、各社とも車格に見合った模倣、つまり高級車なら当時のアメ車っぽいデザインなどが多かったものですが、代を重ねるうちにさまざまな試行錯誤をするようになります。

イタリアのカロッツェリア(デザインスタジオ)にデザインを委託するのもそうした試みのひとつで、大衆車の2代目410型ブルーバードに引き続き、高級車の2代目H130型セドリックにもそれを試みたのが日産でした。

2年前に発売した410ブルーバードでもその予感はあったのですが、1965年10月にH130セドリックを発売してみると予感は的中。

後々、レパードJ・フェリー(1992年6月発売)まで日産車につきまとう、『尻下がりのデザインは売れない』というジンクスを、H130セドリックが生んでしまう結果に。

今改めてまじまじと見るとそう悪くないデザインに思えますが、当時はどうやら直線的でダイナミックなデザインが好まれたようでトランクが下がる尻下がりなどもってのほか。

かくして発売早々1年おきにテールランプのデザインを変更し、1969年10月にはついに全面的といって良いほどのデザイン変更を受けました。

しかし、結果的にはそのデザインが正解で、2代後の4代目330セドリックまでのデザインスタンダードを確立したとも言えるのです!

 

初のL20搭載!3速フルAT搭載など技術的にも最先端

 

2代目日産 セドリック ワゴン6前期型 / 出典:https://nissan-heritage-collection.com/DETAIL/index.php?id=365

 

デザイン上は少しばかり最先端すぎた2代目H130セドリックでしたが、最先端のメカニズムは問題無く受け入れられました。

後に日産直6エンジンの名機と絶賛される新型OHCエンジンであるL型の2リッター版『L20』が、セドリック スペシャル6に初搭載。

これは従来の直6OHVエンジンJ20に代わるものでしたが、改良を加えられつつ後にカスタム6などにも搭載を拡大。

ほかに2リッター直4のH20も廉価グレード用に搭載されています。

また、後期型になってからだと思われますが、まだ日産の1部門だった時代のジャトコが開発したフルオートマチックミッション『ニッサンマチック』のFR車用3速AT版『3N71』をセドリックとして初搭載したのもこの代です。

なお、ボディタイプは4ドアセダンの前席がセパレートタイプで5人乗り(スペシャル6など)と、ベンチシートで6人乗り(同カスタム6など)の2種類あり、ワゴン6は6人乗りに加えてラゲッジに後ろ向き補助席を設けた当時国内唯一の8人乗りステーションワゴンでした。

 

ブルーバードに代わりサファリで激走!

 

1968年のサファリラリーで激走する2代目セドリック / © 著作権 2018 日産自動車株式会社

 

1960年代日産モータースポーツのサファリラリー挑戦といえば410、510と2代に渡るブルーバードの活躍が有名ですが、その中間となる1967・1968年には2代目H130セドリックが出場していました。

そして1967年には5台出場中3台、1968年には4台(ほか510ブルーバードSSS1台)が出場して2台が完走しており、その他シェル4000ラリーにも出場するなど、時には豪快に砂煙を上げ、時には派手に水しぶきを上げて激走する姿が記録されています。

 

主なスペックと中古車相場

 

2代目日産 セドリック スペシャル6前期型  / 出典:https://nissan-heritage-collection.com/DETAIL/index.php?id=184

 

日産 H130 セドリック スペシャル6 1966年式

全長×全幅×全高(mm):4,680×1,690×1,455

ホイールベース(mm):2,690

車両重量(kg):1,290

エンジン仕様・型式:L20 水冷直列6気筒OHC12バルブ

総排気量(cc):1,998

最高出力:77kw(105ps)/5,200rpm(※グロス値)

最大トルク:157N・m(16.0kgm)/3,600rpm(※同上)

トランスミッション:4MT

駆動方式:FR

中古車相場:78万~300万円

 

まとめ

 

2代目日産 セドリック スペシャル6後期型 / 出典:https://nissan-heritage-collection.com/DETAIL/index.php?id=214

 

デザイン上の試行錯誤で若干遠回りした感のある2代目H130セドリックですが、これは何も日産だけの問題ではありません。

セドリックの2年後にデビューしたライバル、3代目トヨペット クラウンも同じように弾けたデザインで今までに無いユーザーを狙った末に後期型でガラリとデザインを変えています。

ある意味『自動車メーカーなら大抵はどこでも一度はかかる熱病』のような時期に日産もあったわけですが、今の視点で見れば前期の方が若々しいスピード感にあふれ、後期はやはり保守的な高級車を好む層に人気がありそうです。

 

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