2018年現在、ホンダの400ccレーサーレプリカバイク RVF400は、中古車市場でかなり高額で取引されています。生産終了から約18年経過しており、旧車の域に達しつつありますが、現行の400ccスポーツバイクと比べても劣る事はありません。そんなRVF400はホンダ伝統のV4を最後まで継承し、今では伝説のバイクになっているのです。

 

ヨンヒャクV4マシンの究極型、ホンダRVF400が再加熱

 

ホンダRVF400

© Honda Motor Co., Ltd.

 

2018年現在、250ccクラスのスーパースポーツバイクが人気を集めていますが、海外への輸出を見据えた251~400ccクラスのスーパースポーツも需要が高まってきています。

なかでも400ccスポーツバイクで発売終了後も熱い支持を得ているのが、『ホンダRVF400』。

400ccのV型4気筒エンジンを搭載し、ホンダは採算がとれるのかと心配になる程の豪華設計となっています。

今では中古車市場で価格が高騰し、状態の良いものであれば100万円近くする中古車もあるほど!

ホンダRVF400は、全日本ロードレース選手権の400ccマシンで争われるTT-F3クラスが消滅した後に登場し、これといったレースでの大きな活躍はありませんでしたが、多くのライダーの心を惹きつけてきました。いったい何故なのでしょうか。

 

ホンダRVF400とは

 

 

ホンダRVF400は、VFR400Rの後継モデルとして1994年1月20日に発売されました。

VFR400R同様に、ホンダ独自のカムギアトレーン機構を採用した4ストロークV型4気筒DOHC16バルブを搭載していますが、車両のほとんどが新設計で、当時の400ccレーサーレプリカバイクでは最上級クラスの性能を誇っています。

フロントサスペンションは倒立フォークを採用し、カウリングには1993年に鈴鹿8時間耐久ロードレースに出場したワークスレーサーRVF750をイメージしたスタイルとカラーリングを採用。

まさに、ホンダワークスマシンのレプリカモデルで、新車販売された当時は、サーキットよりも峠ライダーから高い人気がありました。

ライバルメーカーの400ccレーサーレプリカよりコンパクトで軽量な車体が、タイトなコーナーが多い峠との相性がよく、峠ライダーから絶大な支持を得たのです。

 

ホンダが作り上げた400ccレーサーレプリカの集大成

 

 

90年代中盤、徐々にレーサーレプリカの人気に陰りが見えはじめ、400ccバイクはレプリカからネイキッドに移行していきました。

ホンダ以外のメーカーでは、スズキGSX-R400、カワサキZXR400などが90年代終盤まで販売されていましたが、ヤマハ FZR400RRは94年に販売終了となり、代わりにスポーツネイキッドバイクXJR400が登場します。

また、全日本ロードレース選手権において、400ccマシンで争われていたTT-F3クラスは91年に廃止され、メーカーが400ccレプリカバイクの性能をアピールする場もなくなります。

しかしホンダはレースで活躍する場を失っても、ワークスマシンRVF750で培った技術を400ccバイクに集約させたRVF400の開発に着手。

ライバルメーカーが続々と400ccレプリカバイクから遠ざかっていくなかで、ホンダはCBR400RRとRVF400の2台をラインナップし、ミドルクラスレーサーレプリカで先頭に立つ意地を見せつけたのです。

そんなワークスレーサーRVF750をそのままサイズダウンしたRVF400は、ミドルクラスレーサーレプリカの人気を牽引し、峠では2スト250ccが最速といわれていましたが、唯一対抗できるバイクはRVF400とされるほど!

まさにホンダが作り出した400ccレーサーレプリカの集大成といえるモデルとなりました。

 

開発キーワードは『RVF DIRECT BROTHER』

 

ホンダRVF750

ホンダワークスレーサー RVF750 / © Honda Motor Co., Ltd.

 

RVF400は、『RVF DIRECT BROTHER』を開発キーワードに製作。

その名の通り、ホンダワークスマシン『RVF』の名を受け継ぐにふさわしい外観と性能を実現させることを目指しました。

フレームは新設計のアルミツインチューブを採用し、エンジンは吸排気を中心にVFR400Rからリファイン。

リニアなスロットルコントロールと低回転からトルクフルなパワーを発揮するエンジンが特徴でした。

フロントサスペンションには直径41mmのインナーチューブをもつ高剛性な倒立フォークを採用し、スプリングやインナーパイプまでアルミ材を使用することで高剛性かつ軽量に仕上げています。

また、リアにはニューカートリッジ サスペンションを採用し、片持ちスイングアームはVFR400Rからさらに軽量となり、剛性も高められました。

ブレーキは新開発のニッシン製4ポットキャリパーと大径295mmのフローティング ディスクを組み合わせたダブルディスクで、リアは2ポットキャリパーに焼結ブレーキパッドの組み合わせで強力な制動力を確保。

カウルは空力性を高めるためにスリム化し前面投影面積を減少させて、国産二輪車初となるマルチリフレクター式ツインフォーカス ヘッドライトを装着。

さらに、エンジン内へ送り込む空気量を増やすために、ダイレクトエアインテーク システムのエアダクトを搭載していました。

そして車体後方は後部へ絞り込んだ形状のシートカウルを装着し、ワークスRVF750のスタイルを忠実に再現しています。

 

ホンダRVF400のスペック&価格

 

ホンダRVF400

© Honda Motor Co., Ltd.

 

1994年モデル ホンダRVF400(NC35)
全長×全幅×全高(mm) 1,985×685×1,065
軸間(mm) 1,335
シート高(mm) 765
車両乾燥重量(kg) 165
エンジン種類 4ストロークV型4気筒DOHC16バルブ
排気量(cc) 399
内径×行程(mm) 55.0×42.0
最高出力(kW[PS]/rpm) 22.5[53]/12,500
最大トルク(N・m[kgf-m]/rpm) 36[3.7]/10,000
トランスミッション 常時噛合式6段リターン
タンク容量(L) 15
タイヤサイズ 120/60R17 55H
159/60R17 66H
価格(円) 780,000

 

まとめ

 

 

RVF400にV型4気筒エンジンが搭載されたのは、ホンダがレーサーレプリカがこうあるべきと設計した理想を現実にしたかったのかもしれません。

RVF400は多くのライダーから支持されましたが、排ガス規制によって2000年に生産を終了。

同時に、2スト250ccや他メーカーの400ccレプリカバイクも生産終了となったため、レーサーレプリカ時代は終焉を迎えます。

2018年現在、ホンダ CBR400Rやヤマハ YZF-R3、カワサキ Ninja400など再び400ccスポーツバイクが登場していますが、レーサーレプリカ時代に作られたRVF400のほうがハイパワーで、現行車では味わえない運動性能を発揮しました。

そのため2スト250ccレーサーレプリカバイク同様に中古車相場が高騰し、残っている中古車のたま数は極端に減少しています。

400ccV4が消滅してから改めてRVF400の凄さと魅力を再認識したライダーは多く、失われたレーサーレプリカブーム時代を思い返す上で外せない存在となったのです。

 

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