ロータス初の電気自動車、『エヴァイア』が発表されました。2020年からデリバリーが開始されるエヴァイアは、2,000馬力を発揮するハイパーカー!航続距離は400kmに達し、専用高速充電器であれば18分でフル充電が完了する夢のようなスペックを実現。まさに、夢のようなハイパーEVです!
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2億円以上の超絶ハイパーEV!ロータス新型エヴァイア2020年デリバリー開始
ロータスは、エリーゼやエキシージに代表されるライトウェイトスポーツが充実したメーカーであるため、フェラーリやランボルギーニのように強烈なスーパーカーではなく、コーナーでライバルとの差をグイグイ詰めていくコーナーリングマシンのイメージが強いと思います。
また、ロータスのラインナップはエリーゼが約600万円ぐらいから購入でき、最も高額なエヴォーラGT410スポーツでも1,519万円と、ものすごく高額なスポーツカーを生産するメーカーともいえません。
しかし、2019年7月17日にロータスの本国イギリスで発表された新型エヴァイアは、これまでのロータスのイメージから逸脱しているのです。
勿論ロータスブランド初のEVであることや、中国自動車メーカー 吉利汽車(ジーリー)の傘下になって初のモデルという事もありますが、最高出力は驚異的な2,000馬力を発揮。
価格は180万~200万ポンド、日本円換算で2億3300万円~2億5900万円(2019年9月25日時点)と、これまでのロータスでは考えられないほどの超高額で超絶スペックのハイパーカーです。
ロータス・エヴァイアとは
エヴァイア(EVIJA)は、ロータスブランドで初めて登場した100%電気で走るピュアEVであり、デザインはエヴォーラ、ヨーロッパSをデザインしたラッセル・カー氏により行われました。
コードネームは『タイプ130』とされ、2020年から納車予定のエヴァイアは限定130台しか生産されないため、今後希少価値が高くなる事は間違いありません。
EVハイパーカーのセグメントは、ピニンファリーナ『バッティスタ』やリマック『C_Two』といったライバルも存在し、そこにハイスペックのスーパーカーとは疎遠だったロータスが参入したのは、業界内で大きな驚きでもありました。
過去に、ロータスはエヴォーラをテスラに供給し、エヴォーラをベースにEV化させた『テスラ ロードスター』がテスラから販売されていたことはありますが、エヴァイアに関してはロータスがイチからEV開発に着手しています。
生産は、ロータスが拠点を置くイギリス ノーフォーク州ヘセルに専用の製造施設を設け、すべて手作り。
購入希望者は25万ポンドの手付金で予約可能で、工場現地で納車されるため配送料は自己負担。
しかもキャンセル時の手付金の返金は不可です。
かなり思い切った価格設定ですが、一台一台をユーザーのニーズに合わせて作られるため、セッティングや装備はさまざま用意されていると思われます。
強烈なインパクトのベンチュリートンネル!戦闘機を思わすエアロダイナミクス
ボディはすべてカーボンファイバーとされており、ロータスの市販車としては初のワンピース構造カーボンモノコックシャーシを採用しています。
さらにロータスは、エヴァイアをEVハイパーカークラスで最軽量とする事を目指し、車両重量は1,680kg。
リマックC_Twoの1,950kgよりもはるかに軽量です。
エアロダイナミクスは航空機からインスピレーションを得てデザインされ、パガーニ ゾンタのフォルムやフェラーリ 488に似たデザインを感じさせます。
しかし、車体のサイドからリアへ空気が通り抜ける『ベンチュリートンネル』とトンネルエンドを赤いLEDで縁取られているデザインは、まさに戦闘機を思わせるスタイルです。
航続距離400kmが18分で充電可能!
エヴァイアのモーター/バッテリーといったユニットは、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングモーターにより開発され、各ホイールにモーターがマウントされて、各モーターでの出力が500馬力。
4つのトータルで最高出力2,000馬力、最大トルク1,700N・mを発揮します。
ロータスの伝統に基づきミッドシップに搭載されたバッテリーの最大容量は2,000kWにもなり、リアスクリーンからバッテリーユニットが可視できる演出も施されています。
さらに驚かされるのは、非常に短時間でフル充電が可能な充電システムで、欧州各地に設置されるコンボ方式のなかで最も強力な350kWの充電スタンドであれば、12分で80%まで充電でき、18分で100%の充電を終えてしまします。
それでいて最長航続距離はWLTP複合モードで約400kmに達し、エヴァイアは非常に高い実用性をもったEVハイパーカーといえるのです。
50~60年代のスタイルを尊重したコクピットデザイン
内装はデザイナーいわく「50年代後半から60年代前半の同社のプロトタイプレーシングカーに触発されたもの」とされており、コクピットは近未来的なデザインです。
細いセンターコンソールに多数のスイッチ類が配置され、四角いハンドルやドライバーの目線に合わせて液晶メーターが配置されているところなどは、ロードカーでありながらレーシングカーに乗っているような感覚にさせてくれます。
快適性は良いのか?と言われれば、首をかしげるところですが、内燃機関よりも圧倒的に静粛性が優れることと、モーターからの振動がないことは、フルバケットシートの窮屈感を払拭してくれるでしょう。
スペック
ロータス・エヴァイア | |
---|---|
全長×全幅×全高(mm) | 4,459×2,000×1,122 |
車重(kg) | 1,680 |
駆動方式 | 4WD |
最高出力(kW[PS]) | 1,471[2,000] |
最大トルク(N・m[kgf・m]) | 1,700[173.5] |
0-100km/h到達時間(秒) | 3秒未満 |
0-300km/h到達時間(秒) | 9秒未満 |
最高速度(km/h) | 320km/h以上 |
航続可能距離(km) | 400km(250マイル) |
充電時間 | 18分 |
まとめ
130台限定とはいえ、ロータスがEVハイパーカーに参入した事実には、他のスポーツカーメーカーも注目しています。
EV化が進むモータリゼーションにおいて、極限まで速いEVハイパーカーの開発・発売は技術力とブランドイメージを高める広告塔的な役割を果たします。
そのため、ロータスとしてもエヴァイアを今回だけのものではなく、HVやプラグインハイブリッドへの応用も視野に入れながら、いずれはエキシージやエヴォーラなど主力モデルも電動化させていく予定かもしれません。
ゆえに、ロータスの将来を占う上でエヴァイアは重要なキーポイントとなるモデルなのです。
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