BMWは1999年まで生産してた8シリーズを29年ぶりに復活させ、新たなフラグシップクーペをカーラインナップに加えました。また、レースシーンでは既に8シリーズをベースとした『BMW M8 GTE』をデビューさせ、M8モデルの開発にも大きな貢献を果たしたそうです。そんな新型8シリーズは、世界中のラグジュアリースポーツカーと対等する素晴らしいGTカーであることは間違いありません。

掲載日:2019.1/9

出典:https://www.press.bmwgroup.com/japan

 

BMWに新たなフラグシップクーペである新型8シリーズが誕生!

 

出典:https://www.press.bmwgroup.com/japan

 

近年、BMWはモデルラインナップの構成を変更し、偶数系をクーペ、奇数系をセダンとして1から7シリーズまでをラインナップしていきました。

そして、2018年6月にクーペモデルの最上級となる8シリーズを発売。

日本でも11月9日に販売が開始され、カブリオレモデルも導入される予定です。

さらに4ドアのグランクーペやハイパフォーマンスのM8も登場するとみられており、まだまだ目が離せない新車種となっています。

 

BMW8シリーズとは

 

初代 BMW 8シリーズ 850i / Photo by Shane K

 

今回紹介する新型8シリーズは、1990年に発売されたE31型8シリーズの後継モデルです。

初代8シリーズは『世界一美しいクーペ』と評された初代6シリーズ、E24型の成功を受け、E24の後継モデルとして誕生。

V型8気筒DOHCの4.0リッターエンジンを搭載した『840Ci』と4.4リッターエンジンを搭載した『840Ci Mインディビデュアル』、V型12気筒SOHCの5.0リッターエンジンを搭載した『850Ci』と5.6リッターエンジンを搭載した『850CSi』の4グレードが発売され、BMWで唯一リトラクタブルヘッドランプを装着した、他とは明らかに違うスタイルで注目されるようになります。

しかし、1990年代後半からの世界的景気低迷や12気筒エンジンの品質安定性が課題となり、登場から9年後の1999年に生産終了となりました。

 

1989年モデル E24型 BMW 初代6シリーズ 635CSi / Photo by nakhon100

 

2017年5月末にイタリアで開催された『コンコルソ デレガンス ビラデステ』でコンセプト8シリーズが初公開されると同時に8シリーズの復活を発表。

2018年6月15日に開催されたル・マン24時間レースの決勝前夜に市販モデルとなる全輪駆動のMパフォーマンス モデル『M850i xDrive クーペ』が公開されました。

 

海外ではディーゼル仕様も販売

日本に導入される新型8シリーズはガソリン仕様のM850iのみですが、欧州ではディーゼル仕様の『840d xDrive クーペ』も販売されています。

搭載される3.0リッター直列6気筒ディーゼルエンジンはマルチステージ ターボチャージャーを採用し、最高出力320PS/4,400rpmと最大トルク680Nm/1,750-2,250rpmを発揮。

0-100km/h加速はM850iより遅いものの、それでも4.9秒という速さで、燃費値は複合モードで16.1~16.9km/リッターを達成しています。

 

カブリオレモデルの日本導入時期は?

BMW新型8シリーズ コンバーチブル / 出典:https://www.press.bmwgroup.com/japan

 

BMWは新型8シリーズのカブリオレモデルも発表し、BMWジャパンのWebサイトに掲載されるカーラインナップにも8シリーズカブリオレが既に紹介されています。

ルーフは複数の層で構成されるソフトトップとなっており、開閉は片道15秒で完了。

また、走行時も50km/h以下であれば開閉可能です。

グレードはクーペと同じくM850i xDriveと840d xDriveの2種類。

日本には2019年1月に導入される予定で、クーペ同様ガソリン仕様のみになる見込みとなっています。

 

未発表のグランクーペとM8の登場はいつごろ?

 

コンセプトM8グランクーペ / 出典:https://www.press.bmwgroup.com/japan

 

今年3月に開催されたスイス ジュネーブモーターショーで4ドア仕様の8シリーズ、『コンセプト M8 グランクーぺ』が公開されました。

その注目ポイントはスタンダードモデルではなく、ハイパフォーマンスモデルのMモデルであること。

海外ではカモフラージュカラーをまとった8シリーズ グランクーペの公道テスト走行の様子がスクープされ、画像をみればかなり完成型に近い状態でした。

後部座席が2人乗りか3人乗りかはまだわかりませんが、6シリーズのグランクーペの後部座席が3人乗りであるという観点から、8シリーズグランクーペも後部座席は3人乗りになるのではないかと予想されます。

また、BMWは2019年以内にグランクーペをリリースすることを発表しているため、早ければカブリオレ発売直後に新型8シリーズグランクーペが登場する可能性も!

しかし、ジュネーブモーターショーで公開されたグランクーペのコンセプトモデルがMモデルであることから、M8グランクーペの開発も同時に進められていることが考えられます。

よって、グランクーペはスタンダードモデルとMモデルが同時に発表されるのかもしれません。

 

BMW M8 テスト走行の様子 / 出典:https://www.press.bmwgroup.com/global

 

M8に関しては、BMWがM8プロトタイプの開発の様子を公開。

また、BMWは2018年シリーズのWECにBMW M8 GTEを投入しており、モータースポーツの場でM8市販モデルの開発を進めています。

BMWによると600馬力を発揮するV8ターボエンジンを搭載し、駆動方式はM850i xDriveと同じ4WD。

コンセプトM8グランクーペが発表されたことを加味すれば、M8クーペ、グランクーペ、M8グランクーペを近い時期で次々と発売する可能性大!

BMWがM8のテストを公開したあたりからもM8の開発は相当進んでおり、2019年の前半には市販モデルが発表されるのではないでしょうか。

 

スペック

 

出典:https://www.press.bmwgroup.com/japan

 

出典:https://www.press.bmwgroup.com/japan

 

出典:https://www.press.bmwgroup.com/japan

 

BMW M850i xDrive
全長×全幅×全高(mm) 4,855×1,900×1,345
軸距(mm) 2,820
乾燥重量(kg) 1,890
乗車定員(人) 4
エンジン種類 V型8気筒DOHC
排気量(cc) 4,394
内径×行程(mm) 69.0×88.3
圧縮比 110.5
最高出力(kW[PS]/rpm) 390[530]/5,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 750[76.5]/1,800~4,600
トランスミッション 8速AT
タンク容量(ℓ) 68
タイヤサイズ 245/35R20
275/30R20
価格(円) 17,140,000

 

まとめ

 

出典:https://www.press.bmwgroup.com/japan

 

BMWのフラグシップクーペとなった新型8シリーズは、国内販売価格1,741万円とまさに最高級スポーツカー並み!

レクサスの最上級クーペモデルのLC500がガソリン車で1,302万円と聞けば、国内最高級ブランドの割に安く感じてしまいます。

新型8シリーズのライバル車はアストンマーチン NEW ヴァンテージやジャガーF-TYPE SVR クーペ、そしてメルセデスベンツSクラスクーペ。

強力なライバル車が名を連ねていますが、新型8シリーズは世界最高のGTカー(グランドツーリングカー)になれる素質を十分持ったラグジュアリークーペと言えるのです。

 

Motorzではメールマガジンを配信しています。

編集部の裏話が聞けたり、最新の自動車パーツ情報が入手できるかも!?

配信を希望する方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みください!