屋根を開くことで、非日常を味わうことができるオープンカー。販売される国や、形状によって様々な名称で呼ばれています。カブリオレ、コンバーチブル、スパイダーなど、それぞれ、どのような特徴があるのでしょうか?
オープンカーの定義
日本におけるオープンカーは、車検証に「幌車」と表記され、定義は屋根がない、屋根の開閉ができることとされています。
それぞれの国での呼び方
オープンカーは、国によって呼び方が異なります。
日本
日本では、屋根が開く車のことをオープンカーと呼びます。
これは和製英語で、海外では通じません。
アメリカ
アメリカではオープンカーはコンバーチブルと呼ばれています。例えば、レクサスのISコンバーチブルやLCコンバーチブル、日産のZ32フェアレディZコンバーチブルなど。
アメ車ではコルベットコンバーチブル、カマロコンバーチブルやフォードのマスタングコンバーチブルなどで、車種名に採用。コンバーチブルは、複数の様式に変えることができるという意味があります。
ドイツ・フランス
ドイツやフランスではカブリオレと呼ばれ、マツダ サバンナRX-7カブリオレなどで聞き覚えがある人も多いと思います。
ドイツ語であるため、BMW、メルセデスベンツにおけるオープンカーの車種名に多く採用されており、19世紀に活躍していた、馬車が語源です。
イギリス
イギリスではロードスターと呼ばれており、マツダのロードスターや日産のZ33・Z34フェアレディZロードスターなどに、車名で使われています。
ロードスターの語源も馬車からきています。
イタリア
イタリアではスパイダーやバルケッタと呼ばれ、三菱 エクリプススパイダーなどの名前に使用されています。
また、スーパーカーのオープンカーに採用されることが多く、アウディのR8スパイダー、マクラーレンのMP4-12Cスパイダー、アルファロメオの8Cスパイダー、フェラーリの488スパイダー、ランボルギーニのウラカンスパイダーなどが代表的。
低い姿勢で走る姿が蜘蛛のように見えることから、スパイダーと呼ばれているようです。
また、バルケッタはフィアットのバルケッタが有名で、これは小舟を意味します。
形状での名称
屋根の開き方や、素材によっても呼ばれ方が異なります。
ソフトトップ
オープンになる部分が、幌素材でできているのがソフトトップ。
気軽にオープンにでき、軽量でコスト面も有利なことがメリットですが、破れたり紫外線で色焼けすることがデメリットです。
ハードトップ
オープンになる部分が、ボディーと同等の素材でできています。
一見クーペスタイルにも見えるほど一体感があり、静粛性や密閉度が高いことがメリットで、重量増やコストが掛かる点がデメリットです。
また、ハードトップは電動で屋根を開ける場合がほとんどで、開閉時間がソフトトップよりも掛かる場合も。高級車や、ソフトトップの上級グレードとして採用されています。
タルガトップ
屋根の全てが開くのではなく、頭上部分だけが開く機構がタルガトップ。
解放感は損なわれますが、風の巻き込みや空力面でメリットがあります。
ポルシェ911にタルガトップモデルがラインナップされており、スバル ヴィヴィオ タルガトップという車もありました。
Tバールーフ
タルガトップに似ていますが、中央部が残る機構になっていて上から見るとTに見えるのが、Tバールーフです。
トヨタ MR2や日産 2代目フェアレディZ S130からZ32にラインナップされていたのが代表的です。
スピードスター
オープンカーの中でも、より速さにこだわった車種に採用されているのがスピードスター。
モンスターマシンの限定車、ポルシェ911 スピードスターが代表車種です。
まとめ
普通の車では味わうことができない解放感が魅力のオープンカーですが、街中では少し目立ってしまうかもしれません。
しかし、ワインディングロードや海沿いのドライブコースで屋根を開けて走ると、とても清々しいドライブが楽しめる事が最大の魅力!
是非一度、オープンカーに乗ってその解放感を味わって頂きたいと思います。
Motorzではメールマガジンを配信しています。
編集部の裏話が聞けたり、最新の自動車パーツ情報が入手できるかも!?
配信を希望する方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みください!