ホンダだけでなく、日本を代表するバイク、スーパーカブ。年々厳しくなる排ガス規制に対応しつつ約60年間生産され、累計生産台数は1億台を達成。世界中の人々の移動ツールや運搬に貢献してきました。そんなカブシリーズを5モデル紹介します。

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格安維持費で乗れちゃうスーパーカブ!

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原付二種(51~125cc)のホンダ カブシリーズは、従来のスタンダードモデル『スーパーカブ110』から、豪華な装備の『スーパーカブC125』まで、5モデルもラインナップされています。

原付バイクのように二段階右折や時速30km制限がないため、クルマの流れにのって運転することができ、税金や保険なども非常にリーズナブル。低燃費で頑丈なため、通勤通学、買い物にピッタリなモビリティです。

丸目が可愛らしい標準モデル・スーパーカブ110

スーパーカブ110 / © Honda Motor Co., Ltd.

スーパーカブ110は、1958年8月に登場した初代スーパーカブC100の純血後継モデル。

60年以上も改良を重ねられたエンジンは、低燃費や静粛性、信頼・耐久性に優れた4ストロークエンジンとなっています。

2008年までは90ccでしたが、2009年からは110ccに排気量がアップされ、パワーアップと低燃費を両立。

時代に合わせ改良とハイテク化が進み、キャブレターがフューエルインジェクション化されただけでなく、LEDヘッドランプやLEDインジケーターランプなど、いたるところに現代的なパーツが装備されています。

カラーリングはカブの王道カラーであるブルーメタリックやグリーンメタリックだけでなく、イエローやベージュも追加。女の子にもおすすめしたい、オシャレさも兼ね備えています。

オシャレ感満載のカスタマイズモデル・クロスカブ110

クロスカブ110 / © Honda Motor Co., Ltd.

クロスカブ110は、スーパーカブ110をベースに、若者が好むようなカスタマイズが施されたモデルです。

カブカスタムの定番であるレッグシールドレスで車体をすっきり見せ、スーパーカブにはないヘッドライトガードやアップハンドル、フロントフォークブーツやスチール製フロントフェンダーなど、アクティブな装いをまとっています。

太めの17インチセミブロックタイヤや、足回りに一体感をもたせるブラックカラーのホイールも、スーパーカブでは味わえない豪華さです。

カモフラージュ柄をあしらったメーターパネルは、アウトドアテイストを感じさせ、ライダー心をくすぐる演出となっています。

スーパーカブにオフロードバイクのような感覚で乗りたい方に、おすすめしたいモデルです。

歴代カブ史上最も豪華なカブ!スーパーカブC125

スーパーカブC125 / © Honda Motor Co., Ltd.

スーパーカブC125は、歴代カブシリーズのなかで最上級に相当するモデルです。

初代C100を彷彿させるスタイリングにキャストホイールやディスクブレーキ、ヘッドランプとテールランプにLEDを採用し、特別なカブであることは一目瞭然ですが、中身もスーパーカブ110とは異なります。

空冷4ストローク125ccエンジンを搭載し、排気量をアップさせながらも、燃費は驚異の66.1km/L(WMTCモード)を実現。

メーターは外側はアナログ表示、内側はデジタル表示され、下部にインジケーター類を配置することで、有効性の高い情報を効率よく見ることができます。

また、デザインもクラシカルな腕時計を感じさせるスタイリッシュな印象。キーを刺すことなくエンジンを始動できたり、シートロックの解除ができるスマートキーを採用するなど、カブとは思えないハイテクさです。

価格は40万7,000円で、スーパーカブ110の23万6,500円に比べて17万円も高額ですが、これだけ豪華でランニングコストが格安なら、十分お買い得ではないでしょうか。

トレールモデルの入門モデル・CT125ハンターカブ

CT125・ハンターカブ / © Honda Motor Co., Ltd.

CT125 ハンターカブは、スーパーカブC125をベースにカスタマイズされたモデルです。

北米市場向けに送り出された1961年登場のスーパーカブ派生モデル『CA100T トレール50』や、1981にトレッキングバイクの入門モデルとして登場した『CT110』の復刻モデルとされ、オフロード走行を前提に開発されました。

スーパーカブC125をベースとしていますが、フレームは強化されており、エンジンは低中回転域でのトルクを重視した、出力特性に仕様変更されています。

ブレーキは前後ともディスク化され、ABSを標準装備。足回り強化のためにスポークホイールが採用されているあたりも、トレッキングバイクを強く感じさせる仕様です。

大きめのキャリアも標準装備され、純正アクセサリーとして12Vのアクセサリーソケットやグリップヒーターも設定。原付二種クラスのなかでも、トップクラスの機能性と実用性を誇ります。

これならキャンプ用品を積んでの林道ツーリングや、長距離ツーリングも楽しめてしまうでしょう。

日本の物流を支え続けたスーパーカブ110プロ

スーパーカブ110プロ / © Honda Motor Co., Ltd.

カブのプロ仕様である『スーパーカブ110プロ』は、大型のフロントバスケット、取り回しに便利な小径14インチタイヤ、強化サイドスタンド、パーキングレバーが装備され、配達業務のために売り出されました。

日本国民全員が承知の通り、新聞配達や郵便配達に使われる車両のほとんどがスーパーカブで、我が国の物流には欠かせないモビリティです。

クラッチレバー無しで変速可能な自動遠心クラッチとロータリー式変速機構は、本田宗一郎氏による「蕎麦屋の出前持ちが片手で運転できるように!」という条件のもとで開発されました。

スーパーカブは、レジャーバイクではなく業務用目的で、もともと設計されていたのです。

狭い道は難なく通り抜けられ、渋滞にも巻き込まれない、整備して乗れば10万キロ以上は余裕で走破可能などの性能の高さを買われ、配達業に限らず交番配備のパトロールバイクや銀行員の集金用バイクとしても導入。日本の経済発展にも、大きく貢献してきたモデルとなっています。

まとめ

ここ2・3年の間に、C125やハンターカブなどが登場し、さらに充実したラインナップとなりました。

カブシリーズは、通勤や街乗り、カスタムやサーキット走行まで楽しめ、あなたのバイクライフをより充実させてくれること間違いなしのモデルです。

これから始まる新生活のお供に、原付二種のカブはいかがでしょうか。